「違う、そうじゃないw」THE BATMAN ザ・バットマン knight2001さんの映画レビュー(感想・評価)
違う、そうじゃないw
ダークナイトトリロジー→ジョーカーと期待値が上がりすぎてしまったバットマン。
最早ダーク路線を突き進むしかないのだが、それの完全失敗作(笑)
その原因は「感情移入」だ。
今回、兎に角敵役をひねりまわしすぎており、難解なストーリーになっている。
要するに、半分ミステリーになってしまっているのだ。社会風刺はバットマンシリーズに欠かせないテーマだが、「社会風刺とミステリーは別次元」である。
ジョーカーですら内容自体は分かりやすかったと思う。重要なのは「そこに至る過程」なのだ。それをミステリーを織り交ぜて難解にしてしまいいまいち「盛り上がらない」。
そしてもう一つの失敗原因(笑)「兎に角盛り上がらない」。
盛り上がるところがとにかく乏しい。3時間もやって盛り上がるのは最後の10分だ。この内容なら長くても90分が限界だろう。
如何せんバットマンが弱すぎる。ただのコスプレ野郎(笑)で間違いない。ジャスティス・リーグでネタにされてはいたが、流石に一般人には負けない。が、今回のバットマン、そこらのチンピラに苦戦するレベルなのだ。軟弱すぎるだろ。。。
敵も敵でチンピラメインで軟弱者がボスだ。いやぁ、そりゃ盛り上がらん。町の喧嘩をずっと眺めてるムービーだ。どういう感情で見ればいいのかって話だ。
最後の失敗原因。「いやダークヒーロー関係ねぇ」。
ゴッサムシティがあまりにも腐っており、相対的にそれを献身的に解決するバットマンは「単なる正義のヒーロー」である。目的が復讐であっても、やってることがそうではどうしようもないのだ。しかも相手は絶対に殺さないし、弱いから街もあんまり破壊しない。
鋼鉄の男よりも100倍良いやつである(笑)
その他。「コスチュームが地味にダサい」
うーん、マジでコスプレ野郎です。カッコ良くするか、現実的にするかどちらかを貫いてください。半端に両方取り入れて、とてつもなく半端な衣装になってる。昔の布や皮のスーツのバットマンの方がまだ愛せます。今回の衣装は最後まで愛せなかった。
まぁ早い話、無理やりダークヒーロー路線を3時間も撮らせた結果こうなった訳である。
完全に迷走してるバットマンだ。如何せん、監督のマット・リーヴス。ダーク路線なんて撮れる監督じゃない。案の定得意のミステリーになっちゃったわけだ。依頼する人を間違えてる。せめてジョーカーのトッド・フィリップス監督にやらせるべきだった。
恐らくダーク路線とはちょっと違う作品になると思うが、社会風刺と言う点においてはノーラン以上だろう。というより、他の監督にノーランを求めるのは酷だ。あれは彼にしかできないので、ノーラン抜きにダーク路線を貫くのは材料が無いのに野菜炒めを作るようなものである。要するに路線を変えるべきだったのだ。
最後に、マジで2作るんですか。。。。。。。