「悪は滅びず!!」THE BATMAN ザ・バットマン 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
悪は滅びず!!
幼い日に目の前で両親を殺された過去から、復讐することだけに
執念を燃やしていたブルース・ウェイン。
彼に晴れた空はない。
だが憎しみは何も生まない。
むしろ負の作用を生んでしまうと気付いて、
真のヒーロー「バットマン」に変わる姿をえがいています。
ゴッサムシティは常に夜そして雨。
殺人・麻薬・強奪・汚職。
悪のカオス・暴力の街・ゴッサムシティを浄化しようと
バットマン・スーツに身を包み、
バットモービル(=アメリカンマッスルカー)で乗り込むも、
バットマンまだ未熟。
その青さが素敵で格好いいロバート・パティンソン。
遂に両親殺害の犯人の背景は見えてくる。
(だが少しも幸せになれるわけでもない)
そこに最強・最悪の化け物が現る。
市長を殺し、検事を爆発死させ、ゴッサムシティを
嘲るようにやりたい放題、混乱に陥れる。
ミニオンズみたいなゴーグルを身につけて、
凶悪至極な新種の敵・リドラー。
人を喰ったような狂気が演者によって際立った。
(ナイス・キャスティング)
置き手紙の宛名は、
TO the BATMAN
なぞなぞを出しながら、次々と市の権力者を殺害。
犯人は何という捻くれ者、
何という卑劣に悪漢。
最強の敵の手口は予想を上回る凄さ。
(思わず悪の美酒にほろ酔いになる)
キャット・ウーマン(ゾーイ・クラヴィッツ)も復讐の鬼。
そしてリドラー(伏せます)も孤児で金のない育ち。
格差を恨み、バットマンを妬みそして憧れている。
他の配役。
ジェームズ・ゴードン警部補(ジェフリー・ライト)
警察内の良心、バットマンのバディ、絆を感じた。
裏社会のボス・ファルコーネ(ジョン・タトゥーロ)
意外とスマートで驚いた。
ペンギン(コリン・ファレル)
特殊メイクが過ぎて誰だか分からず。
執事アルフレッド(アンディ・サーキス)
誠実で上品なバットマンの育ての親。
サーキスの素顔をみたのは初めてかも。素敵でした。
ラストの爆破による大洪水は「津波」のように全てを破壊する。
あー、またもや破壊か?
やめてくれ!!
たとえ映画でも破壊、そして逃げ惑う子供たちを見たくない。
心底そう思う。
ゴッサムシティに悪は滅びず!
それでもバットマンは「善」のため、
悪に立ち向かう。
琥珀糖さん、コメントありがとうございます。
年末はなかなか映画を観ることができないので、ちょっとおとなしくしています。来年もまたよろしくお願いいたします。