「ヒーロー映画と思わない方がいいかもしれない」THE BATMAN ザ・バットマン といぼ:レビューが長い人さんの映画レビュー(感想・評価)
ヒーロー映画と思わない方がいいかもしれない
私はアメコミ映画には疎い人間です。最初のスパイダーマンとアイアンマンしか観ていません。バットマンはノーラン監督の『バットマン ビギンズ』『ダークナイト』だけ鑑賞してます。シリーズをしっかり追ってないと楽しめないんじゃないかと思える「ヒーロー大集合」的なアメコミ映画が多いですし、歴代50作以上のアメコミ映画を今から履修しようとは思えず、食指が伸びないでいました。
ただ、本作に関しては「事前知識は特に要らない」「バットマンの過去作を観なくても楽しめる」という事前情報を耳にしていたので、それを鵜呑みにしての鑑賞です。
結論ですが、結構楽しめました。しかしながら、「これ、バットマンである必要ある?」とも思います。これは昨年公開されたトッド・フィリップス監督の『JOKER』を鑑賞した時も「これ、ジョーカーである必要ある?」って感じたんですけど、それと同じ雰囲気を感じます。多少の不満はありつつも、バットマンを知らないご新規さんでも十分楽しめる作品になっていたと思います。上映時間3時間ありますので、事前にお手洗いは済ませておいてくださいね。
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非常に治安が悪く犯罪が横行する街「ゴッサムシティ」。その街の治安維持へ多大な貢献をした大富豪であるウェイン夫婦が、ある日強盗によって殺害されてしまう。息子のブルース・ウェイン(ロバート・パティンソン)はこの事件を探して復讐をするため、夜な夜なゴッサムシティの犯罪者を撃退する「バットマン」として暗躍するようになった。バットマンとして活動し始めて2年が経過したころ、街の権力者をターゲットとした残虐な殺人事件が発生する。その犯人は「リドラー」と名乗り、毎回犯行現場になぞなぞを残していくのだった。
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『TENET』にも出演していたロバート・パティンソンですが、こんなに闇の深いキャラクターまで演じることができるんですね。『TENET』では主人公の相棒ニールを演じてましたね。明るくてお調子者なイメージがあったので、演技の振り幅に驚かされました。
本作の特徴としては、とにかく全体的に暗い!!映画の雰囲気が暗くて重いシーンが多いし、夜や悪天候のシーンが多いので映像的にも暗い!!
これは多分映画館で観るべき映画ですね。カーチェイスの迫力とかも大画面で観た方が良いですし、それ以上に真っ暗闇のシーンは多分自宅のテレビで観たら反射で自分の顔が映りこんでしまいますので、暗いシーンが多い本作は映画館向きの作品だと思います。冒頭にある暗がりにリドラーがぼんやり映りこんでるシーンとか、映画館の大画面でもリドラーの姿がうっすらとしか見えないので多分自宅のテレビじゃ見えませんね。