「今回こそモーガン・フリーマンだろ!」THE BATMAN ザ・バットマン ヘルスポーンさんの映画レビュー(感想・評価)
今回こそモーガン・フリーマンだろ!
雨の降り続くゴッサムシティ、新米バットマンは熟練警部と共に謎の知能犯リドラーを追う!という話で、話のプロットはデヴィッド・フィンチャー監督の「セブン」です。
今回こそゴードン警部はモーガン・フリーマンだろ!っていう感じですが、ダークで退廃的な雰囲気とは裏腹に「セブン」ほどエグくないので(G指定で画面上ほとんど血が流れない優しい設定なので)、緊張感はあまりなく、謎解きを楽しむ映画です。
ただ、暗闇の使い方はカッコよかった。色彩設計やデザインコントロールが隅々まで行き届いているので品質の高い映画です。(さすが、失敗しない男!マット・リーブス監督!)
キャット・ウーマンは本当に本作に必要だったのか疑問。ノーラン版で人種を理由に落とされたという噂もあり、アン・ハサウェイへの当て付けのようにも感じたし、バットマンとの色恋も正直作品のバランスを崩しているように感じた。
また、リドラー宅にガッツリとバットマン=ブルース・ウェインを示唆する資料がありながら、誰もバットマンの正体に気付かない。目の前で気を失っててもマスクを脱がさない。バットマンが名探偵コナンばりに事件現場に顔パスで入れる。そして汚職だらけという警察達が1番やばそうだった。
偉大なクリストファー・ノーラン監督の「ダークナイト」シリーズの後という非常に怖い企画だったと思いますが無難に仕上げられただけでも凄い。
マット・リーブス監督は本当に優秀な監督だと思うので是非、難航しているダークヒーロー「スポーン」の再実写化企画で監督をやって欲しいと個人的に思う。