「曇天の道」THE BATMAN ザ・バットマン ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
曇天の道
海外でのヒット、レビューの好調っぷり、前夜祭で観た方々の称賛っぷり、期待値を上げすぎるのは野暮だとは思いましたがかなり期待して観に行きました。
うーん、悪くは無いんです。ちゃんと面白い部分はあったのですが、自分にはあまりハマらなかったです。
今作の良いところを列挙していきます。
"ロバート・パティンソンの雰囲気が素晴らしい"
「TENET」「ライトハウス」でも常々思っていましたが、ただならぬ色気を漂わせており、今作は陰鬱な雰囲気を最初から最後まで気を抜く事なく演じきっており、物語の雰囲気とも合わさって新たなバットマンだなとニヤニヤしてしまうレベルのかっこよさでした。
"キャットウーマンの華麗なる足技"
ゾーイ・クラビッツのしなやかな足捌きがお見事でした。敵をスパッと遇らう蹴りや、素早い動きで牽制を仕掛けたり、時にはドカンと吹き飛ばす強い蹴りもあり、可憐さと華麗さの共存が気持ちよかったです。
"カーチェイスがド派手"
今作、アクションに比重は置いていないので印象的なアクションシーンは少ないのですが、敵を追いかける際のカーチェイスは中々良かったです。窓からバンバン銃を撃ちますし、グイングインハンドルは切りますし、ド派手に爆発はしますし、そこから駆け抜ける様にバットマンが炎の中から不死身の復活を果たして犯人を捕まえるシーンは最高でした。
褒めポイントはこの様な感じでした。ここからは?ってなってしまったところです。
"とにかく暗い!"
スクリーンも基本ずっと暗いのですが、初期DCよりももっと暗い、闇の様な話が3時間展開されます。正直、時間に関してはそこまで長いと感じませんでしたが、どうしても話のトーンが重いので疲れてしまいました。その暗さが今作の良さだとは思うのですが、うーんどうも重い…。
"悪役に魅力が無い"
アメコミ原作の映画は大小問わず悪役の良さも映画全体の評価に関わってくると思います。ジョーカーはとても良い例で様々な俳優が演じてもそれぞれの色が出る素晴らしい悪役だと思います。それに比べ今作の悪役リドラー、魅力という魅力を見つけることができませんでした。やっている事はとても暴力的なのですが、直接的な描写が少なく、顔も終盤まで分からないので正体も分からない、いざ分かっても小物感が否めない、最後の高笑いも続編へ繋げるためのものだと思うので、今作だけではリドラーの良さは分かりませんでした。
"キスシーンそんなにいらない"
バットマンとキャットウーマンのキスシーン、正直そこまで親密な仲では無いはずなのにチュッチュするのはかなりノイズでした。そのシーンは削っても問題ないと思いました。原作は見ていないのでもし原作準拠だったらまぁ良いかな…。
という感じで十分楽しめたは楽しめたのですが、どこか消化不良なまま劇場を出ました。続編は確実にあると思うのでそこまで首を長ーくして待ってます。
鑑賞日 3/11
鑑賞時間 12:40〜15:50
座席 S-14