「ラナ監督によるラナ監督のためのマトリックス?」マトリックス レザレクションズ 藍こさんの映画レビュー(感想・評価)
ラナ監督によるラナ監督のためのマトリックス?
メタたっぷり、皮肉たっぷりという感じでした、というか要所要所に監督の影を感じる作品でした。
マトリックス3部作の正統な続編というよりは、スピンオフ作品という印象です。
監督、今までのマトリックス製作で相当思うところがあったんじゃないでしょうか、憶測ですが。
シリーズを追うごとに高まる期待とプレッシャー、容赦なく1作目と比較される続編、そういうものに対するメッセージが様々なセリフに散りばめられていたように思います。
それと、何かのインタビューでラナ監督自身がおっしゃっていたように、今作は監督がご両親との死別の悲しみを和らげるために作られた面が大きいのかと。
なのでちょっとやりすぎなくらいハッピーエンドかつ、綺麗に収まっているのもしょうがないかとは思います。
ただ、視聴者に向けたマトリックスというよりは、監督に向けたマトリックスのような気がするので、そこに違和感を抱く人にはおもしろくないかもしれません。
個人的には気軽に観に行けるマトリックスも悪くはなかったです。
余談ですが、トーマスとスミスが対談しているときの、背後にある胸像について誰かと話したくてウズウズしていました。
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