「切り口はおもしろいのですが…」マトリックス レザレクションズ おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
切り口はおもしろいのですが…
この1週間で過去3作を鑑賞し、満を持して本作鑑賞。すでに過去作で振り落とされているので折り込み済みですが、本作も難しかったです。ストーリーは…と語ることもできないぐらい、自分には理解できなかったです。
それでも序盤は、過去3作がネオの作り上げたヒットゲームということになっていたのは理解できました。ネオはゲームクリエイターで、マトリックス3部作は彼の作ったトリロジー作品だった!これは意外な切り口から4作目を創作したのだなとワクワクしてきました。
しかし、そこは一世を風靡したマトリックス。当然このまま終わるはずがなく、実は…という展開です。ただ、以降がもう自分の理解を超えていました。ザイオンが機械との共生により生まれ変わったものの、伝説の救世主ネオと、彼の愛するトリニティを奪取すべく、危険を冒してマトリックスの世界に飛び込んでいくのは、なんとなくわかりました。でも、その理由というか、目的というか、必要性みたいなものがわからず、流されるまま観ていたという印象です。
しかし、その映像はすばらしかったです。技術の進歩によりVFXを駆使した迫力の映像表現は圧巻です。トリニティが撃たれそうなるシーンは本当に緊迫感がありましたし、終盤で描かれるモブ爆弾は地獄絵図で、今まさに目の前で起きているかのようでした。これらがIMAXとの相性もよく、没入感は抜群でした。ただ、銃撃戦にしても近接格闘にしても見慣れた映像で、マトリックスに期待するスタイリッシュで革新的なそれとは異なる印象でした。
こんな感じで、つまらなくはないのですが、過去3作を踏まえた上でさらに難解になっているので、万人受けしないのではないかと思います。それでも観たいという方は、過去作すべて観てからの鑑賞を強くおすすめします。