劇場公開日 2021年3月19日

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「ハードルを上げずに見ると、意外と良く出来ていて、見終わった後は心地良い作品。」トムとジェリー 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ハードルを上げずに見ると、意外と良く出来ていて、見終わった後は心地良い作品。

2021年3月19日
PCから投稿

映画館の予告編で見た時には、正直「ダメそうな予感」がしていました。
ただ、実際に見てみたら、普通に面白い、いや、結構、面白かったです。
本作の「トムとジェリー」は、1940年の誕生から「80周年記念」として作られた作品なので、きっと誰もが知っているキャラクターでしょう。
そして、80年前からあるので原作は、当然「手書き」の作風です。
近年では、「ピーターラビット」などの映画のように、CGによって、よりリアルな存在に作り直す傾向がありますが、本作「トムとジェリー」は、あえて「みんなが知る手書き風」になっています。
果たして、これと実写映像がどう組合せできるのか心配ではありましたが、さすがは21世紀。現代の技術で見事に融合に成功していました!
私は、吹替版と字幕版の両方で見てみましたが、本作については珍しくどちらにも良さがあり、甲乙つけがたい出来でした。
これは、トムとジェリーは基本、話さないということも関係があるのかもしれません。
洋画ファンであれば、せっかくクロエ・グレース・モレッツがトムとジェリーと並び主役で出ているので、字幕版がいいのかもです。クロエ・グレース・モレッツはなかなかの演技派で面白かったです。
2回見て気付くシーンが複数あったりと、意外と笑いはよく練られたりしています。
これまで断続的すぎた大型のハリウッド映画ですが、ようやく本作から徐々に本格的に公開されるようになるので、両輪で飛び立てる突破口となるといいな、と思えたファミリー向け映画でした。

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細野真宏