「夢の実現までの道のり」ドリームプラン しゅなさんの映画レビュー(感想・評価)
夢の実現までの道のり
ドリームプラン
ウィル・スミス好きの私としては見ておかねばリストに入れてた作品。
今回4度目のノミネートで主演男優賞を狙うウィル。
ウエイトアップしてあのビーナス・ウィリアムとセリーナ・ウィリアム姉妹をチャンピオンに育て上げた父、リチャードを完璧に演じ上げた。
決して裕福ではない黒人家庭で、テニスの経験無しの彼はなんと、姉妹が生まれる前から『ドリームプラン』なる計画を立て、一つずつ着実に実践し、姉妹をプロテニスプレイヤーにする夢を叶えていく、
まさにサクセスストーリー。
黒人に対する偏見や差別は根強く、彼自身、子供の頃のトラウマを抱えながら、守ってくれなかった父への憎しみを断ち切るかのように、死に物狂いで家族を守ろうとする。
リチャードが娘たちに伝えたかったのは尊厳。
相手を敬う気持ちと諦めない強い気持ち。
そして夢の実現には絶妙のタイミングで一番いい指導者に出会うという事。
けれど彼は決して完璧ではなくて
脆くて壊れそうになる時もあった。
雨の中のテニスコートでビーナスに感情をぶつけられるシーンが雨に縁取られて美しくて感動的。
ビーナス役のレイラ・クロフォードの笑顔がとっても魅力的で、セレーナ役のデミ・シングルトンの抑えた演技も素晴らしかった。
横柄なリチャードに翻弄されながら姉妹の実力に惜しみなく手を差し伸べるコーチ役に
『ウォーキングデッド』であの悪いヤツだったシェーンを演じていたジョン・バーンサルが屈託のない笑顔で生き生きと演じていてとってもチャーミング。
大坂なおみに敗れた試合で見たごっつい感じのセレーナが控えめで引っ込み思案な少女だったのが意外だったな。
エンディングで流れる実際の姉妹とリチャードの映像が映画そのものでほっこりします。
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