劇場公開日 2021年10月1日

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「どう採点するかはかなり迷ったのですが…。ネタ枠か本命枠か区別はつきにくい…」死霊館 悪魔のせいなら、無罪。 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5どう採点するかはかなり迷ったのですが…。ネタ枠か本命枠か区別はつきにくい…

2021年10月2日
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今年132本目(合計196本目)。

この作品自体はホラー映画に分類されるもので、R15指定です。ただそれは一部にどきつい表現があるからであり、俗にいう「大人の営み」の類型の描写はありません。
一方でこの作品は実際に起きた事件を「実話に基づく」としたものです。

この事情があるため、「実話に基づく」以上、その実際の事件を元にしなければならないのですが、その事件というのは、結局のところ、カルト宗教や思想、さらには降霊術といった内容が大半になっています。この事情のため、出てくる単語は極端にマニアックです(聞き取り「そのもの」だけなら準1もあればいけるが、事前に予習などしないと、単語レベルでさえ押されてしまう)。

さらにこの「予習」があるとしても、極端にマニアックな単語の日本語訳を字幕におこしても誰も理解できないので、結局、一般的なホラー映画(一部、刑事訴訟法的な話題もでますが、ごく一部)の類型に落ち着いてしまっています。
そのために、わかりにくいという類型はかなりあるんじゃないか…(実際には、一般的なホラー映画には分類できても、相当高度な内容を扱っているのですが、それを何せ日本語字幕で起こす手段がないので、どうしよもない)という状況です。この事情のため、極論すると「何がなんだかわからないまま終わる実話に基づくホラー映画」という解釈に落ち着かざるを得ない状況も発生して(英語を聞き取る力+さらに、それらに特有の単語の理解という二重の苦難が待ってます)、結果的に「ネタ枠」という妙な評価(ネタ枠とは思えないが「結果的に」そうなってしまうのは、どうしても仕方がない。今週は007が超本命枠で来るので…)というのも悲しいところです。

 とはいっても、英語を聞き取る力(準1くらいはないと無理+特有の一般的に使われないマニアな単語のオンパレード)なんて早晩身につくものでもないですし、結局のところ「前日などに予習してみる」か「当日、観る前にパンフを買う」(私は購入していないですが、視聴前にパンフを購入すると内容がネタバレになる??)か、どちらかしか回避策がないように思えます。

 正直、今週は007が超本命枠で来るので、本命ないし対抗(競馬新聞じゃないですが…)をどう取るかという論点であり、この作品はは本質的には「相当高度な内容を扱っている」のに、いろいろな事情があって「一般的なホラー映画」としか評価でき「えない」(字幕が無制限ならまだしも)点が残念です。

 そのため、上記の通り、事前の予習はまずもって必須かなと思います(パンフは、事前購入して見た場合、ネタバレになるかどうか、購入していないので不明)。

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 (減点0.3) 一応、R15扱いで、内容もそこそこ怖いところは出ますが、モザイクがかかるほどの内容ではありません。やはり出血シーンなどグロテスクな表現は出ます。

 やはり上記に書いた通り、「事前の予習をしないとどうやっても一般のホラー映画かなぁ」になりかねないか、最悪「ネタ枠」という扱いを受けてしまいかねない点で、何らか字幕にもう少し工夫があれば…という状況です(とはいえ、字幕2行なんていうのは見たことないですし、工夫のしがいといっても必然的に限界は来る)。
このあたり、もう少し、公式などで周知が必要なのではないか…と思います。

 ※ この問題は結局、「内容がカルト宗教などを扱った実話ベースであるため、それらを前提にする知識で字幕を作ると誰も理解できないので、一般的なホラー映画という評価になってしまう(評価点が下がってしまう)というのであり、作品の帰責性というより「作品の理解度をあげるための公式の周知、背景説明が少し不足している」という、特殊な扱いの減点材料です。

 ※ そのため、「R15なみに表現がきつい」などは、そもそもR15扱いであるので、それを考慮して引くのはおかしい話なので、それらは一切タッチしていません。
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yukispica