「画面が絵画的。ストーリーも良かった。」モロッコ、彼女たちの朝 Yojiさんの映画レビュー(感想・評価)
画面が絵画的。ストーリーも良かった。
日本で初めて劇場公開されるモロッコ映画。長編デビュー作となるマリヤム・トゥザニ監督の実体験に基づいている作品だそうです。
ドキュメント調で絵画のように美しい照明、子役も含めて出演者たちの自然な演技、最後まで映画の中に入り込んだような作品。
女性監督特有のきめ細かい仕草や情景があり全体的に飽きる事はなく最後までじっくり見れる人間ドラマでした。
小さなパン屋を営む一人娘を養う女主人アブラと仕事を求めて玄関に尋ねて来た未婚の妊婦サミア。
カサブランカの街並みや路地裏、日常の食べ物、そして店先のパン作り。未婚の妊婦の微妙な偏見や将来の不安等々すべてがリアル感がありました。
派手さはないし衝撃的なテロや犯罪事件も起きないストーリーですが微妙な顔の表情や音楽、雑多な路地の音や光で表現する手法は絵画的で芸術的な美しさがあります。
モロッコ地方に興味のある方はぜひご覧ください。女性には特にお勧めします。
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