パブリック 図書館の奇跡のレビュー・感想・評価
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重すぎず、軽すぎず
シリアスすぎず、脇役達もいい雰囲気で面白かった。
図書館というのは、本を借りるだけの場所ではなく
弱い人達の最後の拠り所なんだな。
弱者救済が、専門施設ではなく、知らんぷりで 図書館に丸投げられているのは日本も同じだと思うと、他人事とは思えない作品だった。
警察の交渉人の、弱者への共感を全く持たず、それでも道を外してしまった息子を必死に探している姿がすごく違和感だった。愛しているが理解はしてないということなんだろうか。この親子のことが、もう少し気になる。
情報と知識の守り手としての図書館が、その業務に専念できるような世の中になりますように。
わたしは面白かった!
都内の図書館はホームレスが臭いという印象だけど、最近はどうなんですかね?もっぱらオンラインで注文して最寄りの小さいとこで借りてるので、ホームレスどころか読むスペース自体があまりなく人を見かけないのですが。ちょっと映画と関係ないコメントでした(-人-;)
タイトルなし
I'm looking for...HAIL CAESAR! 奇跡を探してるんです、見つかりますか --- 公共図書館版『怒りの葡萄』! エミリオ・エステベスが良作『星の旅人たち The Way』以来久しぶりに監督・製作・脚本・主演を務めた本作で、彼は『ブレックファスト・クラブ』(図書室舞台)と同じく図書館から行動を起こす。図書館( × ヒップホップ → ホームレス達の暮らすストリートを想起?)を舞台にした風通しのいいハートウォーミングな佳作ここにありますよ!! そんな本作にはなかなか渋く壮々たる面子・役者仲間が集結 = アレック・ボールドウィン × クリスチャン・スレーター × ジェフリー・ライト。他にもジェナ・マローン、テイラー・シリング、マイケル・ケネス・ウィリアムズ、そして楽曲も流れるラッパーの"ライムフェスト"が良かった。作品の規模感や本国での興行収入を見ても、恐らくギャラはそれほど高くないだろうが。 Make some noise!! Make some noise!! シェルターも足りない厳寒期の夜、暖を取るための屋根を求めて閉館後の時間にホームレス達が立てこもり。最初の方でジョン・スタインベックの名前が出たことから、そういうシーンがあることは想像できたけど、やはりいざくるとグッとくるものがあった。本作にもまた糞マスコミ。綺麗にまとめようとしたためか脚本においてキャラクターの一貫性や行動原理など少し弱い気のする点もあったが、最後にはやはり抗えないものがあったことも確かで、僕たちがそれが大好きだ。エンドロールの順番ではなぜかエミリオ・エステベスよりも刑事役を演じたアレック・ボールドウィンが先頭だった、彼なりの敬意の表れだろうか。ショーは終わった Elvis has left the building.
なかなかの出来栄え
構想から11年もかけて制作された今作品。図書館を舞台にしただけに知的な部分も垣間見え、ひいては単調になりがちな一ヶ所のみで繰り広げられる人間ドラマを見事に作り上げたE・エステベスの手腕は、なかなかの高評価に値するのではないでしょうか。
リアル・図書館居残り
大寒波の夜のホームレス達による図書館占領!
実に興味をそそる素材・・
本来ならば誰にでも「公共」であるべき場な図書館が福祉や格差で全ての人に開かざるべきに場にならずの今社会を表している・・が、
裸のオッサン達の大行進は不快でした😅
その行いに「奇跡」が起きたのかまでの感動や確信感は正直、得られなかった・・
連行後ホームレス達とスチュワートは?
市長選の結果は?アレック・ボールドウィン扮する交渉人と息子は?
・・あの後が??と、結末にも消化不良感もありましたが
スチュワートとアパートの隣人女性アンジェラとのロマンスが最高の「奇跡」だと思えましたね✨
微妙
ロングライドは、ミニシアター向けの洋画専門の配給会社だけど、毎度の事だが邦題のネーミングセンスがダサい。
本作も「奇跡」と言えるほど、ドラマチックな大転換が起きるわけではない。
図書館職員という地味な職業にフォーカスしたのはともかく、内容的にはヒーロー物としてもヒューマンドラマとしても中途半端でどっちつかずな印象。
ホームレスあがりの過去に引け目を感じていた主人公がアパートの隣人や一緒に立て籠もった顔なじみのホームレスたちとの交流を経て、自分の殻を打ち破るというメインストーリーは悪くない。
ただ、敵役の一人・ラムステッド刑事(アレック・ボールドウィン)の息子捜索のくだりがサイドストーリーとして、いまひとつ本筋に絡めていない。
また、検察官デービス(クリスチャン・スレーター)の路上寝転がりパフォーマンスも政治家を目指す野心家がするには品が無くて軽い。
テレビを見て啓発された一般市民が次々と物資を差し入れに来るというのも、あまりにもベタで何となく陳腐に見える。
そして、最後どうやってケリをつけるのかと思ったら寒空の下での全裸投降。大勢の野郎共のハダカじゃ画ヅラとして汚い。
なかなか、面白い題材なので脚本が良ければもっと素敵な作品になったと思う。
ぜんぜんハラハラしない。
ホームレスと図書館職員が図書館に籠城した話。
全体的に取ってつけたような話。
主人公の図書館職員も実はホームレスだったという後出しジャンケンとか、行方不明のホームレスが最後にひょっこりとか、館長も最後は全裸で合唱とか。。。
ブラックコメディーとして観れば、楽しく観られる作品。
あとボールドウィンは、何の役をやってもボールドウィンで面白みがない。
ふるえながらのぼってゆけ
傑作である。スリルもサスペンスもないのにスクリーンから眼が離せない。それは人が権力と対峙するときの、ある種のヒリヒリするような緊張感に由来する。権力との闘いは勝ち目のない闘争であり、将来を棒に振り、家族が酷い目に遭わされるかもしれない。公正な裁きを求めても、三権分立は機能していないことが多く、権力側が負けることは滅多にない。 だから大抵の人は長いものに巻かれて生きる。それが賢い生き方だと思っている。しかしときには、長いものに巻かれていることに疑問を持つ。もし闘う生き方を選んだらどうなのかと想像する。その想像の先に映画があり、文学があり、歌がある。中島みゆきの「ファイト!」の歌詞は次のようだ。 暗い水の流れに打たれながら 魚たちのぼってゆく 光ってるのは傷ついてはがれかけた鱗が揺れるから いっそ水の流れに身を任せ 流れ落ちてしまえば楽なのにね やせこけて そんなにやせこけて魚たちのぼってゆく 勝つか負けるかそれはわからない それでもとにかく闘いの 出場通知を抱きしめて あいつは海になりました ファイト!闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう ファイト!冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ (1983年アルバム「予感」より2番の歌詞を抜粋) こうして歌詞を書き出してみると、この映画にぴったりなことがわかる。そして世間は必ずしも闘う人を笑う人ばかりではないこともわかる。実際に闘えなくても、心の中では闘いたいと思っていたり、または闘う人を応援する人も意外といるのだ。マスコミのバイアスのかかった報道にも惑わされないで本当のことを嗅ぎ分けられる人がいるということである。本作品はそういった人々に向けて作られた気がする。判る人にだけ判ればいいのだ。そして中島みゆきの「ファイト!」の歌詞が理解できる人には本作品も必ず理解できると思う。 シンシナティを襲った大寒波。市の中央図書館には寒さを逃れたホームレスがたくさん屯しているが、閉館時間になると追い出されてしまう。うまく雨風を凌げる場所に辿り着ければいいが、運が悪いと路上で過ごすことになる。朝になると凍死したホームレスが運ばれていく。生き残ったホームレスは開館時間になると再び中央図書館に入って屯する。 実はいまでこそホームレスだが、その多くが退役軍人だ。ベトナム戦争やイラク戦争のPTSDに未だに苦しんでいる。J・F・ケネディは「国が何をしてくれるかではなく、国のために何ができるかを考えよう」と演説したが、国のために命がけで他国の人間を殺してきて、心に傷を抱えてホームレスになった彼らに、国は何もしない。悪臭漂う避難所(シェルター)に雑魚寝をさせるだけだ。そう言えば「ランボー」や「運び屋」の主人公も退役軍人だった。アメリカの病苦のひとつはそのあたりにありそうだ。 本作品に格好のいい行為はない。普通の人が普通に対応したらこうなるだろうなという、至って淡々とした展開である。しかしリアリティがある。それでも大団円のシーンには驚いた。彼らは英雄なのか、一般人なのか。英雄的行為は印象操作によってあとから美化されるのが常で、実際の行為は地味でブザマだ。そしてそれでいいのだ。水の流れに逆らう魚のように、傷ついて剥がれかけた鱗を揺らしながら、見苦しくのぼってゆくのである。
エミリオ・エステベスは変わらない
クリスチャン・スレータはたまに見かけるけど、エミリオ・エステベスは超、超、超久しぶりに見た。 いやぁ、それにしてもエミリオ・エステベス変わりませんなぁ。見た目はさすがに老けはしたけれど、保存状態はかなり良好。何よりも、誠実で真面目だけど地味というイメージは一ミリも変わっていない。 映画の内容は、良くも悪くもいかにもエミリオ・エステベス作品という感じ。犯罪歴とかある役だけど、「そんなのウソ。あのエミリオ・エステベスに犯罪歴などあるわけないですやん。チャーリー・シーンと間違ってませんか?」と思わず突っ込んでしまいそうなくらい生真面目なお話でした。 それはそうと、チャーリー・シーンはどうしてるのやら。
ちょっといい話。
実話じゃないから良いんだけど、検事がやってることって、公共の電波を使っての誹謗中傷なので、有り得ないと思うし、最後全裸とか、その必要性が今ひとつ分からない。
主張したいことは分かったし、声を上げることは大切。
でも色々盛り込みすぎ。
纏まってませんが
96本目。 頭の中が纏まらないけど、本来ならテーマとしては重いけど、そっちの方向に持っていかないから構えて観る必要もない。 ただ受け止めた方が良い現実なのかな。 スザンナ・トンプソンはNCIS、arrowで見て、メッチャキレイと思ってるんだけど、調べると、年齢と見た目のギャップに苦しむ。
図書館の存在
私にはお気に入りの図書館がある。 地元の図書館だから行けないが。 東京でも、見つけれるといいなぁ。 日本だと、ホームレスがたくさんいる図書館はあまり見かけない。 でも、海外だとよくある話。 兵役上がりがホームレスに多いのも。 図書館って不思議な場所。 本が心を救うことも。蝕むことも出来る。 アメリカの実情。 どっちが正義か分からない戦い。 人によって、共感出来ない人もきっといると思うし、 理解出来ない人もいると思う。 でも、私は平等と優しさにすごく包まれた。 図書館に行きたくなった。 そして守るものが少し違うけど、図書館戦争をまた読みたくなった。 今はコロナでホームレスの人たちは図書館が閉まり 困ってるのでは。 色んなことを考えるキッカケになった。
反体制で団結が大好きなんだね
シェルターが満員でホームレスが路上で凍死したことに対する抗議の為、シンシナシティの公共図書館に籠城したホームレスと、それに荷担した職員の話。 確かに厳しい状況ではあるのだろうけれど、自身のおかれた状況を脱しようと努力しているのか。その状況を受け入れてしまっていたり、望んでそうしている人の方が多いのではないかと考えてしまいイマイチ乗り切れず。 そもそも、図書館もシェルターも、ただじゃ運営出来ないしね。 権利や自由を主張するなら、先ずは責任を果たすべきではないのかと、身勝手な言い分に賛同出来ない。 とはいえ、主人公の職員は自身の過去からの賛同という位置付けだし、都合の良い偽情報とか、踊らされたり本質を解っていないマスコミとか、それを上手く使ってなんて流れは面白かったかな。
アメリカでは、スタインベックは10代の必読書、だそうです
図書館を占拠!という一見派手な事件のはずなのに、全体を通して、静かで、非暴力に徹した語り口となっています。
〝交渉人〟が出てくるけれども、これまでのアクションやサスペンス映画とは違い、唸るような丁々発止のやり取りがあるわけでもありません。
もちろん、銃撃戦や乱闘シーンなどもありません。
唯一、〝武器〟らしきものを挙げるとすれば、スタインベック『怒りの葡萄』からの一節を朗読したことくらいです(ページを開いてなかったから、暗唱といった方が正しいかも)。
スチュアートに親しみを覚え、陰から支える女性2人。両人ともドラマ的な展開としてはどちらかというと〝薄い〟関わりなのに、スチュアートとの信頼関係やメディアへのひとくさりの皮肉はしっかりと作品のスパイスとして伝わってきました。
(下半身はさらけ出していたけれど)隠し味のように効いたのが、The Public責任者としての館長の矜持と信念に基づく行動でした。
図書館通いが日常化しているホームレスたちは、物事に対応する方法として、疑問があれば、図書館員に聞く、ネットで調べる、資料や本にあたる、そして自分で読んだり見つけたりしたことは意外と身についているし、自分で分かることそのものに喜びがある、ということがなんとなく経験的に分かっているように見えました。
そういう人たちだからこそ、いきなり暴力的な手段で人目を引くのではなく、静かな怒りを時間をかけて訴える方法を選んだ、ということなのだと思います。
国際政治の舞台であろうが、身近な人間関係であろうが、何事につけ、直情的、短絡的、暴力的な側が勢いを得ることが多い昨今の世の中に対して、思ったより強烈なパンチを、浴びせてくる作品でした。
※ホームレスに退役軍人が多いという話は、前にもどこかで読んだことがありましたが、この作品でも触れられていました。イラク戦争やアフガンなどの社会的後遺症は相当に根が深い問題なのだと改めて認識することとなりました。
文化の違いか
極寒の中、シェルターも満杯でホームレスの居場所がない。そんな中彼らは公共の施設の図書館を一時的に避難場所として利用させて欲しいと訴え、図書館の一部をジャックしデモ活動へと繋がる。
冒頭にあった体臭の問題もそうだが公共の場の定義を凄く訴えかけてくる作品に感じたが、ではホームレスの避難場所から始まるこの一連の行動に心打たれたかというと個人的には何も響かず、響かないと中々退屈の時間を強いられた。
まぁ彼らの気持ちも分かるし、ホームレスだからという弱者を否定するつもりも全くないが、こういった活動に全く心が響かず、なんかやってるよ程度にしか感じる事ができない。この辺は僕の心がおかしいのか、文化の違いによる価値観の違いなのか分からないが…どちらにせよ十分な理解はできない。
デモ活動は活動する事に意味があり活動による結果はまた別問題というのも一つの行動の結果であると、何かの映画で目にした事がある。
この作品内で描かれている活動もまたなにか結果として形になったわけではない為、やはりこの活動になにか響くものがないと作品としてもあまり興味が湧く事なく最後まで退屈な時間となった。
まぁこういう作品を見ると向こうでは現実味ある事であり、日本では非現実的に感じるようなこの差を感じると日本の良さ、平和である事を改めて感じ感謝の気持ちを覚える。
重厚な社会派の内容で、爽快
原題「public」が示すように、民主主義社会における図書館という「公共の場所」のあり方を、本作は観客に突きつけてきます。 誰でも情報にアクセスできる権利の重要性。 そして、誰でも使える場所であること。 そこは、命が危なくなったとき、駆け込むことができる場所なのか? 誰かの権利を守るために、別の誰かの権利を抑制できるのか? ルールと命、どちらを守るべきなのか? 社会派の内容で、見応えあり。 さらに、名を売りたいだけの市長候補やテレビリポーターの、フェイクニュースの垂れ流し具合などのスパイスに加わって、かなり重厚な作り。 そして、冒頭から仕掛けられた様々な伏線が、綺麗に回収していく上手さ。 観終わって爽快な気分になれました。
いろんな要素が入るコメディとは言い難い面白い作品
とても面白い作品です。 全体的やテーマは社会風刺だが、それだけにとどまらない社会の実情がうまく入っている。ホームレス、退役軍人、罪を犯した人の社会復帰、公共施設のあり方、選挙などこれらがうまく混ざりあっての最後と、物語もよく出来ているし、私は見ていく程にこの世界の中に入り込んでしまいました。 非常によく出来ている作品です。 コメディが好きな人はともかく、社会派が好きな人、普通に映画を楽しみたい人、全てにオススメします!
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