「公共と差別と、善悪だか正義と」パブリック 図書館の奇跡 ke_yoさんの映画レビュー(感想・評価)
公共と差別と、善悪だか正義と
台風15号のときだったか、日本で路上生活者の人が避難所に入ることを拒まれた問題が起きましたよね。
図書館、公共の場。
市民の誰もが利用する権利を有する場所。
本来なら体臭があるからなんて理由で、利用を拒まれてはならない場所。
しかしホームレスの体臭は、他の利用者が理性だけで我慢するにはあまりにもキツいのもまた事実。
最近ネットなどでは、納税してる人だけしか権利はなくて良いとか、権利だけ主張するな義務を果たせとかいった意見をよく見かけるようになった。
利用する権利は誰にでもあるけれど、他人に迷惑をかけないように利用すると定められているわけで、臭いから迷惑だと主張すること、どちらも間違っているとも言えず…だが命が掛かっているなら話は別だ。
命より大事にすべきことはないはずだから。
というど真ん中の真理を静かに訴えてくる作品。
差別してる人、差別とは思わず差別してる人。
それぞれの善悪、正義の主張。
私自身、図書館でホームレスの人と遭遇したとき、正直言って、臭いから迷惑、出て行って欲しいと思ったことがある。その人がなぜ、その状態であるのかなど考えもせずに。
コロナ禍で今後、失業者は増え、きっと路上生活者も増えていく。義務を果たしてないのに権利を…等とネットでのたまっていた本人が、いつ「そっち側」にいくか、もはや誰にも分からない世の中だと思う。
そのとき何を?
映画のレビューとしては、全く何が言いたいか分からなくなってしまったが笑
要するに、とっても面白い映画でした。
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