劇場公開日 2022年10月14日

「"引きずられすぎ"」耳をすませば わたつみさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0"引きずられすぎ"

2022年10月17日
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[ 耳をすませば ]
何と言っても'95年のジブリ作品
(監督:近藤喜文)のイメージがついて回る。
(注釈を入れると、こちらでの宮崎駿は脚本・絵コンテ。"宮崎さんが監督"とつい誤解してしまう人がいるので)

"その後の10年"というコンセプトを入れつつ
リメイクを目指したのたが…
自分はダメだったなぁ。

"その後の10年"という年月、揺らぎや迷いの描写が入るのはむしろ当然と言える。

私が"ダメだったなぁ"と思ったのは、
近藤版[ 耳をすませば ]のビジュアルが
"入りすぎていた"こと。

リスペクトのつもりだったかもしれないが、
私にはむしろ"引きずられすぎ"に見えた。

こういう形で"ノイズ"に見えてしまった人は
もうダメだ。
作品の中に入りこむことができない。
私はそうなってしまいました(苦笑)
聖司がチェロ奏者になってたとか、
主題歌が [ カントリーロード→翼をください ]
になってた等の変更点は私には問題なかったが。

繰り返しになるが、近藤版[耳をすませば]への
リスペクトのあまり、逆に作劇を工夫する可能性が縛られてしまったように思う。

ラストシーンもイマイチ気に入っていない。
"その後の10年を経た雫と聖司"ということならば、
それを踏まえた描写があっても良かった。
私には消化不良感が強かった。

結論として。
近藤版の出来に及んでいない。
残念です。
(u_u)

わたつみ