シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たちのレビュー・感想・評価
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予想外の展開はないけど面白い
不本意ながら弱小チームの監督になりチームを盛り上げる…「誰もが愛しいチャンピオン」+「シンクオアスイム」の要素を一振り?
ゲイへの差別的発言が問題となり、世界選手権出場のためにはゲイの水球チームコーチとなってのLGBTQ世界大会に出なくてはいけなくなった水泳選手マチアス。そのチームの選手はふざけてばかりでアスリートとしては許し難かった。しかも一番話の通じそうなジャンは骨肉腫の手術から復帰したところで、実は化学療法の最中だった。他にも双子の赤ん坊をパートナーに任せきりにして仕事と偽って練習に来ている者などチーム内は複雑だが、自分自身も世界選手権出場が危ぶまれているだけでなく別れた元妻と娘をやり取りしている状態。
チームはまず国内の女性チームと対決、そして世界大会のクロアチアに行って戦う。接戦から逆転勝ち、それで良い気になって乱痴気騒ぎ、翌日敗戦…というのはセオリー通り。ただ水球はバスケ等のようには点が入らないので分かり易いかな。
ラスト、ジャンの告別式で水泳連盟の役員に世界選手権出場決定を知らされるが、当初はマチアスのゲイに対する態度が悪いと言っていたその役員が、チームのメンバーのダンスパフォーマンスを見て他の一部の参列者同様に不快感を示すのが可笑しい。
ダブルデッカーのオープンバスでクロアチアへ向かうので、フランス観光もちょびっと味わえる。
ヒューマンドラマとしては何もかも中途半端。試合前夜にナイトクラブのシーンあんなに尺いるか?
初めから途中までテンポが良くて惹き込まれて観ていたが、大会に出るための移動中、トランスジェンダーの彼女が歌を歌った辺りから、ストーリーが中だるみして、失速していく。
歌は結構延々と続き、バスでカーセックスやどんちゃん騒ぎ。
ゲイのナイトクラブのパーティーの尺が、バスのハチャメチャから30分くらいあり、こんなに必要なあ?と。
あと、水球の試合は敵味方が何が何だかんだ分からなくなるし、スポーツとしてのスピード感が残念ながら無い。
水球の自主練シーンも、遊んでる?みたいな。
ゲイ嫌いのコーチもいつの間にか、ゲイに馴染んでいるし。
癌で余命幾ばくもない彼から、チームメイトの様々な悩みを聞いただけで、そのエピソードは終わりになってしまった。
ナイトクラブのパーティーシーンより、チームメイトと日々過ごしていくうちに、彼らの悩みをコーチが理解し始める、そしてコーチ自身がいつしかゲイへの偏見が無くなっていく…みたいな展開なら解る。
一番大切な部分がカットされている。
皆、そこを描いて欲しいと思っていたのでは?
ラスト試合中に準主役の彼が亡くなるところが、『人生はマラソだ!』に似通ってる。ラストは哀愁コメディの『フル・モンティ』にも似てる。
まあ、実話だそうだけど。
何に置いても、中途半端な残念な作品だった。
1人で勝つより仲間と一緒に負けたい
試合後のインタビューでゲイへの差別的な発言をしたことで、ゲイの水球チームのコーチとして左遷された男と愉快なゲイたちの話。
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一応スポーツ映画ではあるけど、全くスポコン映画じゃないし、恐らくそこまでスポーツのことをちゃんと描こうとしてない。試合の描写よりみんなでワイワイ楽しそうにしてるとこのが明らかに力入れてる感じがするし、なんだかんだ1回もちゃんと練習してるシーンなかったような?.
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たぶん実際のゲイゲームズも、同性愛者の人たちが楽しく誰にも咎められることなくスポーツをするというのが重要な大会だと思うので、シャイニーシュリンプスのメンバー全員とにかく陽気で楽しそうなのが良い。
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さらに、家庭の事情で試合の途中で帰ってもそれが悪いことじゃないし、ゲイゲームズでも別にストレートの人が試合に出場してもいいし、全ての人を肯定するthe LGBT映画という感じだった。
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こういう愉快なゲイの話大好きだわ。
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どこがシャイなのよ~
ゲイゲームというLGBTEのオリンピックがあることを知った。
本当???
この映画。実話に基づくらしいし、監督の一人(監督は二人いる)は実際にこの大会に出たことがある人らしい。
ゲイゲームは高飛び込みの台の上でドラァグクイーンが司会してるし、ゲイ達者な人達が多いと思うので、スポーツ大会に名を借りた発展場である可能性が高い。競技も水球とか、裸の競技がメインなのだろうと想像する。
もちろん、大会中は夜を徹してのパーティーもある。
オリンピックのシルバーメダリストのマチアスが協会役員にホモ野郎と言ったことがコンプライアンスに抵触し、代表権を保留され、罰としてゲイの水球チームの監督を3ヶ月間任されることになったことから始まるお話し。シャイ二ーシュリンプスのチーム名はエビの動きが激しい腰使いを連想させるかららしい👍げっ。
フランス代表をかけて戦う相手はレスビアンのチーム。チーム名はちょっと、忘れたけど、ムキムキガールズだったっけ?辛くも勝つ。チームリーダーのジャイは仲間に隠している病気があった。隠れて鎮痛剤を服用している。それに気付いたマチアス。
何の病気かは観てのお楽しみ。
てっきり、AIDSかと思いましたが・・・
メンバーそれぞれが抱える問題や事情。
ダミアンのアナル周りのタトゥー見たかったなぁ。
フランスからドイツを経て、クロアチアへのバス旅行。
クロアチアの海岸線の景色がもっと見たかったです。
【”オバカだが、大切なチームメイト、好きな人への気持ちをストレートにぶつける”海老さん達”の姿にクスクス笑い、そしてラストは・・。”ゲイとして生きる覚悟をした粋な人々”の姿を鮮やかに描き出した作品。】
◆感想
・今作のラスト、シャイニーシュリンプスの主将ジャンの葬儀のシーンをどう受け止めるかで、今作の評価は分かれるのかな・・。
・荘厳な葬儀の場で、涙を我慢して、80’sポップスを歌って、踊っちゃうシャイニーシュリンプスの姿を見て、葬儀の場を中座する数名の参列客。
・その中にはマチアスを国際水泳大会に招聘する・・、と今まで散々、彼の”ゲイ蔑視発言”により、国際水泳大会予選への参加を、イロイロと条件を付けて、渋って来たフランス水泳連盟の体裁を気にする男もいる。
ー マチアスの問題発言だって、インタビュアーの失礼なコメントに対し、出てしまった事は、キチンと描かれている。シャイニーシュリンプスのメンバーも、”インタビュアーに対して”怒っているし・・。けれど、マチアスの心のどこかには、ゲイ蔑視があった事は、否定出来ないだろう・・。ー
・だが、彼らがジャンを想って歌う姿を、彼の両親(特に厳格な感じの父親)は、眼を逸らさずに、凝視している。
そして、父親の眼からは、涙が・・。
ー あれが、シャイニーシュリンプスのジャンに対する追悼の想いなのである。
私は、あの葬儀のシーンは”是”として、観賞した。ー
<ゲイであるだけで、辛い思いをしてきた彼らは、いつだって辛い時は、おバカな事をしたり、歌って、踊って、水球で発散しながら、生きてきたのだ。
だから、自分たちのリーダーであるジャンの葬儀では、彼らなりの弔意の示し方をしたのだ、と私は思った。
シャイニーシュリンプスの濃すぎるメンバー達の滑稽な姿に笑い、最初は渋々・・、けれど段々彼らの魅力に気づいて行く、マチアスの姿も印象的な、フレンチ風味の効いた小粋な作品であると、思います。>
笑いながら最後は心温まる作品
昨今はLGBT作品の数も増え日常的に鑑賞しやすくなった。
ただ多くはLGBTへの理解をはじめとしたメッセージ性の強い作品が多い中この作品は非常にユーモアに特化した作品でとても楽しく見られる作品であった。
ストーリーとしてはゲイ差別発言をした水泳選手のマチアスが発言の処分としてゲイの水球チームにコーチとして派遣される事となる。
当初はもちろん彼らの存在に対して否定的でコーチ活動にも消極的であったが彼らの明るくて真っ直ぐな姿に次第に溶け込み心許し最後は共に水球メンバーとして戦う作品であった。
一応メンバーの1人が不治の病を患ったりハートフルなシーンも所々あるが基本的にはストーリー性を重視した作品ではなくコメディに特化した作品に感じた。
個人的には非常に好きな作品であった。というのもLGBTに生きる彼らの中には理解してもらう事と同時に必要以上に親切に扱われたり特別に扱われるのが嫌な者も沢山いるだろう。序盤なんかは所々茶化すシーンもあったが、こういうコメディ作品もまたノーマルに生きる者との壁を壊す一つのきっかけとなりうる大切な作品にも思えた。
沢山笑えるシーンがあり何度も声が少し漏れてしまった。特に好きなシーンはユニフォームの股間部分のエビのマークは笑わせて貰った。
笑いながらそして心が温まることはとても幸せな事である。そんな幸せを与えてくれる作品だった。
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