「【"ミンスではなく、キム・ヨンスよ!"失踪した愛する息子を探す母の怒涛の執念と深い悲しみを乗り越えようとする姿を描き出した作品。】」ブリング・ミー・ホーム 尋ね人 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"ミンスではなく、キム・ヨンスよ!"失踪した愛する息子を探す母の怒涛の執念と深い悲しみを乗り越えようとする姿を描き出した作品。】
-看護師、ジョンユン(イ・ヨンエ:チャングムは遥か昔だなあ・・。もう、お母さんだから、役で母を演じても、違和感がないね・・。)は夫と6年前に7歳で失踪した息子ヨンスを探す日々。
だが、”偽情報”を頼りに息子を捜索していた夫が事故に合い・・。
憔悴しながらも、息子を探すジョンユンは常にポーチに「ケタミン」を溶液にした注射器を入れている・・・。-
■印象的なシーンと激しい怒りを覚えたシーン
・ジョンユンがマンソン釣り場で息子を見かけた、という情報を伝に釣り場を営むカンとソン夫婦や、夫を亡くしたギャンジュ達に聞き込みをした際の彼らの白々しく嘘を付く態度。
-さっきまで、虐待同様にこき使っていただろう!更に関係する人間も知らない振りをする。人間性の欠片もない輩達である。-
・地元警察のホンに至っては言語道断である。
-子供に手錠をするとは、何事か! 直ぐに小権力を笠に着て”俺は警察官だ!”が口癖であるが、最早、この輩は警察ではない。-
・ギャンジュの息子だと言う、ジウも虐待を受けている。
ジョンユンが別れの抱擁をした際に、ジウが囁いた言葉。
”このヒトはお母さんじゃない・・”
そして、ジョンユンは独り彼らの自宅に危険を顧みず、踏み込んで行く・・。
・ジョンユンが漸く愛する息子と"再会"する時のシーン。
息子の身体の特徴 ー足の小指の形ー を確認する姿・・。
-この時は心中で"ジョンユン、その注射器の針を刺しては駄目だ!諦めては駄目だ!"と叫んでいた・・。-
〈愛する息子を必死に探すジョンユンの姿と対比するように、醜い人間性を持った人々の浅ましい姿を描き出した作品。
実に切ない作品であるが、あの事件から2年後に、彼女が引き取ったと思われるジウと再び息子を探し始める姿に、微かな希望が伺えた作品。〉