劇場公開日 2020年3月20日

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「三島由紀夫の功罪」三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実 トシくんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5三島由紀夫の功罪

2020年8月8日
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鑑賞方法:映画館

三島由紀夫の作品なんか一作も読んでいない私も三島のカッコよさは体感できた。右である楯の会を率いる三島が極左である東大全共闘が相入れるわけない。しかし三島は全共闘にシンパシーを感じていた。両極でありながらともに共通の理念としては過激派であるということ。実際に三島は全共闘の幹部に対しリクルートまがいの活動をしている。全共闘を完膚なきまで論破するどころか天皇に対しての考え方以外は思いのほか肯定的。普通に考えたら稼ぎのないすねっかじりが偉そうに革命を語るのを認めてしまっている。後に全共闘の一部が連合赤軍に移行しトンデモ事件を起こしてしまっている。左翼の武装闘争を三島が全否定できるわけはないが、武装=正義という構図をこの討論で認めてしまっている三島の功罪は明らかにあるような気がする。
とにかく21世紀の日本の学生にはない熱さと男三島由紀夫のカッコよさを体感できるナイスなドキュメンタリー作品だと思う。

トシくん