劇場公開日 2020年3月20日

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「意外と和やか」三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実 アガサさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0意外と和やか

2020年6月6日
iPhoneアプリから投稿

芥秀夫との討論は、観念論に終始して実りのないものでしたね。芥さんは、完全に出落ちです。
年齢を重ねた本人が登場しますが、喋り方とか本当に誰の真似もしてないですか?
どっかでみたような演劇がかった話し方と表情は、ありきたりな感じでした。
演劇とか模倣から始まると思うし、過去の偉業、つまり歴史を認めなかったら演劇は成り立たないと思うんですが。
若気の至りゆえに、賢さを引け散らかして、早く勝ち誇りたいのは分かりますが、全く敗退してないのに「三島さんは、敗退した」ってのはやっぱり青いな!と思いました。
途中で、「面白くないから帰るわ」(笑)。
ほんとに子持ちの東大生?
あの会場でも泣かない赤ちゃんよりも子供な態度(笑)。
赤ちゃん、お父さんの煙草で火傷しないかなとハラハラしました。
この辺りの幼さが、メジャーの三島と、マイナーの芥の差なのでしょうね。

三島は、確かに相手の言葉尻を捉えたり、矛盾を指摘したりはしません。「三島をぶん殴れ」とか、仲間割れしてる点では東大共闘の俺が俺が感、若気の至りが目立ちました。
映画「Mishima」で再現されたような侃侃諤諤な雰囲気ではなく、ユーモアも交えて、意外と和やかに討論は進みます。ちょっと拍子抜けなぐらい。
東大生だから、三島への尊敬がやはりあるのでしょうね。
共闘してて、社会のシステムにしっかりと組み込まれた人達は、今の若者をどう見てるんでしょうか。
切腹までした三島と比べると、共闘してた人たちはみんな惨めに生き残ってて、情けなさすぎます。
三島の与えた現在に至る社会的影響の10000分の1も共闘組は産み出してもいない、過去の産物に過ぎない。
三島に圧倒的に軍杯が上がります。

三島が好きなら、これだけ動き、心を語る映像は応えられないものだと思います。

アガサ