「言葉と概念と場所と時間」三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実 lynx09bさんの映画レビュー(感想・評価)
言葉と概念と場所と時間
時の文豪達に穿った嫌悪感を抱いていた、拗らせ青年だった頃、やはりどうにも三島という人間が受け付けなかった。
それから大分の時を重ねて、自分の中の拗らせた部分とも折り合いがついてきた、そんな時に掘り出され現出されるこの一本。もうそこには興味しかなく、震える気持ちをなんとかかんとか宥めていたらばコロナショック。半ば諦めていたのだが、劇場再開とともに継続上映して頂けた事に、今はただただ感謝であります。
作品自体は、時代という一言で片付けられないシンクロニシティを見せつつ、圧倒的な熱量で魂を掴んでくる稀有な報道記録であり、やはり三島由紀夫は時代の傑物である、という印象でした。言葉が人をヒトたらしめている本質、みたいなものが垣間見える、体感必至な時間でございました。
コメントする