「韓国社会で虐げられる女性を描いた映画?かと思ったら、全然違いました。」82年生まれ、キム・ジヨン beast69さんの映画レビュー(感想・評価)
韓国社会で虐げられる女性を描いた映画?かと思ったら、全然違いました。
この映画、観るべきかどうか判断に迷い、少し遅い鑑賞になりました。
多くのレビューを読んでも個人的にピンと来るものが無く、自己判断で行きました。
結果、「もっと早く観ておけば良かった」と思うくらい、予想外に素晴らしい映画でした。
「韓国社会独自の歪み」や「韓国で虐げられてる女性」を描いた映画という予想とは違い、
もっと普遍的で、人間愛的なテーマが描かれている印象で、そこが良かったです。
韓国特有の問題要素も少なからず出てきますが、この映画が伝えたい物は他にあると感じました。
「男性に観てほしい」みたいなレビューが何故か多いのは、やや違和感。
「男性が気づかない女性の苦しみを知ってもらう」とか、そういう単純な映画じゃないです。
男性だろうが女性だろうが関係なく、この世界に生きる大人なら誰でも観て欲しい映画。
そう感じました。
この映画、原作とは内容が少し違うようですが、逆にそこが良かったですね。
重くて辛いエピソードは多く出てきますが、それだけでは終わらせません。
主人公の彼女の周囲にいる夫、それぞれの家族、友人達が、深い思いやりの心を持って、
色々な問題解決のために、まるで自分の事のように大事に考え、動いてゆく。
その姿が美しく、魅了させられる世界観が描かれています。
鑑賞後、家族や友人や好きな人を大切にしたくなる。そんな素晴らしい映画ですね。
予想していたよりも遥かに良質な内容だったこともあり、5つ星評価にいたします。
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