「仕事の価値」幼い依頼人 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
仕事の価値
継母から虐待される10歳の姉と7歳の弟に頼られた弁護士に成り立ての青年の話。
ロースクールを卒業し弁護士事務所で働くまでの腰掛けとして、児童福祉館に勤めていた青年のもとに、警察へ虐待の相談に行った少女の案件が舞い込み、少女とその弟と出会い懐かれていく展開。
見て見ぬふりや気付かないふり、上辺だけ気にしているふりで、誰一人手を差し伸べ様としない周辺の大人たち。
ただ、近所の人は通報したり助言をしたり証言したりするぐらいしか出来ないのも事実で複雑な思いになる。自分も言い訳がましいね。
実際の事件をモチーフにつくられているということを抜きにしても、事件としても、映画としてもありがちな話ではあるけれど、児童相談所然り、警察然り、法律上難しいところもあるのは判るものの、もう少し何とかならないものかと思うと共に、どうしてこんなことが出来るのかという怒りをおぼえる。
丁度日本でも虐待死に纏わる裁判があったばかりだしね…。
救いといえばそうだけど、良かったとは言えない物語と結末で、色々考えさせられると共に胸が痛くなった。
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