映画レビュー
韓国B級アクション
バレリーナにも出演してた韓国のレジェンドアクション俳優であるチョン・ドゥホンの主演作品。
自分の命を救ってくれた部下の汚名を晴らす為に記者と共にタイトル通り記録を録りながら事件の真相に迫るって感じだけど
自分も部下に濡れ衣を着せてんじゃん。どういう理由かは知らんけどさ。
上層部の圧力でああいう証言をせざるを得なかったとかならわかるし、そんな組織に対する絶望と部下への罪悪感で刑事を辞めるとかなら納得は出来たんだけどな。
そこだけモヤモヤ。
ストーリーはそこまでだけど、アクションはかなり良かったと思う。
チョン・ドゥホンのキレのあるアクションを満喫できたけど、画面の切り替えのせいか、カメラワークのせいか、単に画質か、けっこう見辛かったな。ちょっと惜しい。
ラストは遺族への手紙で真相を伝えるだけで終わり、メディアへテープが渡ることなくお蔵入り。
俺は好きだけどね、この終わりかた。
篠原信一似の格闘家ユン・ドゥホン
後ろ回し蹴りとかかと落としが得意な元刑事カン・ギマンが主人公。20人以上の相手でも倒してしまう凄腕。ところが3年前の麻薬密売人グループとの格闘で頭にナイフが刺さったままとなり、数時間置きに鎮痛剤の自己注射をしなければならないのだ。その事件では新人刑事ユン・ジェホが殺されてしまったが、彼はカンに助けてもらった経緯もあり、尊敬の念を抱いていたのだった。
TV記者のナムが彼のドキュメンタリーを撮ることを了承し、いきなり復讐へと燃え始める。ユンの妻子に対する贖罪に3年もかかった?それともずっと病床に?しかも、事件ではユンに刺されたと証言していたのに・・・謎というより、これはまさしく“乱暴な設定”、“乱暴な展開”と言わざるを得ない。
そこからはありきたりの麻薬取引のサスペンスとなるのですが、わかりやすいけど疑問符が常につきまとう内容。キスするだけ(?)の風俗店でソンファという女性を探すため、後輩のソルランを一緒に連れていく。もう誰が見ても、ホイッスルとキスが伏線にはなるのですが、ナム記者が脱北者であるという伏線には謎が潜んでいる。もしかすると、北の方言がわかればいいのかもしれませんが、日本人にはわかりません・・・にだ。
多分、ユン・ドゥホンのアクションを見るためだけの作品なのでしょう。ソルランもキスしたくなるタイプだとわかるのです。しかし、やっぱり乱暴な脚本だということは否めない。それに原題はワイスピの原題と似ているようですが、実は『ドラゴン怒りの鉄拳』なんだよね、きっと。やっぱりタイトルも乱暴だ。
うーん、共感しにくい
自分のせいで死んだ後輩善良警官に罪を押し付けていた悪徳警官が遺族に会ったことで命懸けで汚名を晴らすため、悪に挑んでいく。アクションシーンはカットが早過ぎるが、強過ぎて無双状態。一時でも罪を擦り付けていたことに共感できないし、その事実を撮影したドキュメンタリーも結局公開しない終わり方で、遺族の気持ちも晴れないのではないか。