TENET テネットのレビュー・感想・評価
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u have to see this twice absolutely!
2回この映画を見てこの映画の凄さ、細かさが深く理解出来ました。2回目を見ることによって、自分がどれだけこのストーリーを理解出来ていないのかがわかります。人間関係もしっかりと理解ができた。例えるなら、散らばったパズルを完成させていく感じ。
逆光と順光、そして回転ドアを表面的に理解するのではなく、もっと深く理解しないとまずこの話についていけないことがみにしめてわかった。そこを理解することによって、車のシーンや飛行機のシーン、最後の青赤チームに分かれるシーン、そこでのニールの活躍(行動)とその後の運命がわかると思う。
そしてニールのリュック(チャーム付き)が度々出てくることによって最初のオペラのシーンから最後のシーンもニールがいることを認識できた。
また、よくある話では、突然過去へ行くだけで、その過去までの道のりはないが、この映画はその道のりがとても大切なものになっている。言うなれば過去へ行くのではなく、過去を通るが正しい。
黒幕がセーターかと思えば、真の黒幕はプリヤ。と思いきや真の真の黒幕は名無し。
最後のニールが逆光の戻るシーン、名無しも逆光してニールを救う事はできないのかな。
同人物が生身でぶつかって?重なって?消滅する瞬間が見たかった🤪
過去と未来
かなり理解するのが難しい、名もなき男が人類を滅亡からすくうというストーリーだが過去と未来の時間軸が複雑でわかりづらかった 逆行と現実の境目がないから尚更だ、アクションシーンは迫力があって良かったが結局頭の中はゴチャゴチャとモヤモヤが共存している状態、一緒に戦った奴が自分が未来で命令したとか ターミネーターを思い出したのは私だけだろうな、突っ込みどころは自分と戦ったところマスクを外して話せばわかるだろうに、、、
インセプションは頑張って理解したがこの作品はもう一度観ないとちゃんとレビュー出来ません。
一生ノーランについていきます
え〜〜もう最高of最高
最初は完全に置いていかれるのに後半から伏線が綺麗に全部回収されていったのが本当に快感だった。メメントでも思ったけど、こういう謎を最初に提示してどんどん種明かししていく形式は本当にワクワクしますね!
壮大な映像と音響と世界観がもう…IMAXありがとう……
主人公は何もわからないまま任務を遂行する側から、指示を与えて掌握する"主役"に。セイターの妻キャットは嫉妬するほど羨ましかった自由な姿を手に入れて、二人とも過去の自分を克服していていいストーリーだなと思った。キャットはセイターを殺す瞬間、臆病さや躊躇も一緒に殺したんだなという感じ。これからの彼女の人生がとても楽しみ。
この映画、支配からの解放がテーマかなと感じました。上2人はもちろん、時間という絶対的なものからの解放、さらには「映画はエンタメだからわかりやすく面白いものを」みたいな消費者の支配からも解放されているのかな〜とか。
そしてニール!ニールが本当にかっこよすぎました…。主人公に散々信用できないだの嘘つきやがってだの言われてたのにちゃんと任務を遂行して、主人公のピンチにはいつも救いの手を差し伸べて、過去にどれだけの信頼を積み重ねてきたの〜〜!って悶絶した。空港の時、敵を殺してないのに始末したって言ってて、え?ニール裏切るフラグ?とか思っててごめんと思いました。
オペラハウスのときもあのストラップがぶら下がってたし助けてくれたのニールだよね?!あんな最初からサポートしてくれてたんだね…。でもここが美しい友情の終着点って……泣かせないでくれ〜〜!!ニールにとっては終わりで主人公にとっては始まりで、こんなに深く信頼を築いてきたのに、終わりを共に迎えられないのって切ない。違うのは時系列だけとはいえ、同じ思い出を共有できないのって悲しいなと思います。
あとマイケルケインからクレカもらうシーン、二人の服の色と背景の色が統一されていて画面がとても綺麗でした。
本当に、これはもう一回と言わず3回でも4回でも見たくなる映画でした。
テネット沼にハマってしまった
先にご鑑賞された皆さまの評価とレビュータイトルが自然と目に入ってしまい、期待下降気味に劇場へ。
いやーーーー良い映画でした!
やはり超大作、ノーラン作品はIMAXレーザーがよく似合う!
私も含め世界中、ノーラン映画のファンだからオリジナル脚本にあんなにお金をかけて撮影することができるのね。
私はトワイライターなのでロバート・パティンソンめあてで観たんだけど、出るは出るはの豪華キャスト!
アクションが本当にす、ご、い!
実際に俳優さんがやっているところもリアリティと迫力があった。
飛行機一機爆破しちゃったり、消防車使ってのカーアクションで手に汗握ったり…ハラハラドキドキの臨場感、最高ーー!
そして、かつて見たことがない映像体験が面白い。
片方は前に、もう片方は後ろへ進んだり、爆破される建物と元の形に戻る建物だったりの戦闘シーン。
冒頭のオペラハウス爆破シーンは予告で見ちゃったからハラハラ感が多少減り気味だけど
皆さんがおっしゃるように、なんで?どうして?意味分かんなーい!という序盤とモヤモヤする中盤のストーリー。
睡魔に負けないように、映像の斬新さを味わうと確かに面白ーい!途中途中でキャストが話す台詞をよく聴くと作品が伝えたいメッセージ的なものが見え隠れしていた。
あの「未来の人たちは時間を逆行するしかなかった」という意味の台詞で、いきなりストーンと納得。
それからは、何の意味か分からなかったシーンが終盤で繋がっていく。その繋がった時の感覚がやみつきになる。
今日も観に行こうかなと思いながら朝目覚めた。
人類滅亡の危機に立ち向かう主人公ジョン・デビッド・ワシントンに名前がないというのも、結末へのヒントだったのね〜と気付いて面白い!
私が一番不思議に思ってた主人公の使命を手助けするニールとのバディ感。
何者?なんであんなに息がぴったり?
…その正体がわかるラストに泣けた。
日本の方は真面目できちんとしているので、段階を追って時系列に意味を考えてしまう。
だから、貴重面な人には不向きな映画なのかもしれない。
でも、私みたいに科学的物理的なことが全く分からずにシーンシーンをその場その場でなんで?不思議?変じゃない?と思いながら観る。すると終盤に謎が解けてスッキリと感動する映画だった。
マトリックス沼にハマったように、テネット沼にハマってしまった。
主人公が人類を救っていく未来とニールとの友情が観たいから続編希望。
そう願ってしまうところが、さすが鬼才・ノーラン監督のアクションサスペンス超大作!
おまけ
「TENET」というタイトルはどういう意味か?2回目をみて考えてきます。
いやームズいね
現実世界の時間と逆行する時間が同じ世界に混在するもんでなかなかに混乱してしまった。ただ現行なのか逆行なのか色で分けてあるおかげで視覚的にわかりやすくしてくれてたのはGood。ところどころに、ん?なんだ?となることこがあるが、物語が進むとそれらが繋がっていって最終的に線になるような感覚。カチッとはまって繋がって、かつなんだかんだハッピーエンドで個人的にはすごく良かった楽しかった。ラスト付近でのニールとの友情にぐっとくるものがあった。1回で理解するのはムズいかもだけど、素晴らしい世界観、素晴らしい映画でした。
第三次世界大戦…
・非常に分かりにくい内容でした。
・一つ一つのシーンが、カッコいいので、楽しめました。
・ニールは何者なのか…。
・悪役の動機…。
・いろいろ謎や疑問点はありましたが、引き込まれていく魅力がありました。
目まぐるしく。
何の知識もなく見にきた。掴みはオッケー。凄い勢いで話は進んでいく。ん?あれ?どれ?ってなって置いてかれたのか、何回か落ちました。
理解できれば楽しいのかな。
私の頭では一度では理解できなかった。
理解しようとパンフレットは買ってみた。
読むかはわからない。。
「時間逆行理論」の破綻と、映画製作としてやりたかったこと
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【ストーリー】
1. オペラ劇場-テスト
2. リクルート-時間逆行
3. ムンバイ-黒幕
4. クロスビー卿
5. キャット
6. オスロ空港-回転ドア
7. セイター-逆行請負人
8. タリン-"アルゴリズム"と逆行チェイス
9. 再びオスロ-逆行治癒
10.スタルスク12-アルゴリズム奪取
(核心への接近ー直線的構造)
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【感想】
初回鑑賞時には、「時間逆行(diversion)」理論の破綻にばかり目が向いて、作品を楽しむことができませんでした。
それから数日のあいだ、最初の鑑賞体験を反芻しつつ、2回目の鑑賞を終えるころには、「映画製作として」あるいは「映像製作として」、監督がやりたかったのはこういうことかな?という理解がかたまってきました。
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【考察】
「TENET」という作品全体の構造は、大まかに「未来へ進んで、戻ってくる」というUターン状になっています。
↩️(絵文字は表示されますか?)
主人公はまず、未来へ進みながら、いくつかの「事件」を目撃します。
その後過去へと逆行する主人公は、その事件の犯人が自分自身であることを知ります。
つまりTENETは、まず第一に、「自分自身が目撃者であり犯人でもある」というミステリ作品であります。
たとえば、
・デンマークの空港で自分自身と格闘するシーン
・タリンの高速道路で車が横転するシーン
等がそうです。
また物語を通しても、「自分自身が黒幕である」という気づきが得られていますね。
ではなぜTENETという作品がこのような構造を取っているか。
それは「全てを現在形の映像として語ろうとした結果」です。
つまり役者のセリフ(字幕)によって事件の種明かしをするのでもなく、回想という「過去形」の映像を用いるのでもなく、主人公が「現在」「体験している」映像を用いて、"過去"の事件のネタバレをしようとした結果、1つの事件を未来へ進みながら見たあと、今度は逆行しながら見るーしかも主人公=1人の人間がーという結論が導かれるのです。
※似たことを『ダンケルク』でもやっていますね?(映画ファンの皆さんであればきっとお気づきでしょう!)ただし『ダンケルク』では、1つ1つの事件で犯人と目撃者が異なりました。TENETでは同一人物です。
これはおそらく監督の、「映像とは我々の視界であるべし」という信条(tenet)によるものだと思います。
映像とはまさに今リアルタイムで体験できるものであって欲しい。
いままさにここで体験できる物を映像としてそのまま観客に見てほしい。
そういった信条から、「逆行」理論を導入することによってリアルタイムで過去を見る(ただし逆回しだけど)こととなったのだと思います。
ただし理由づけ(批判)を気にする監督のことなので、どうしても「エントロピーの減少」といった科学的根拠を必要としました。
「映像はすべてリアルタイムな体験を」という信条を至上命題としながら、エントロピーという科学的根拠を導入し、理由づけをすることで、作品中の各所で破綻が生じてしまいます。
そういった破綻は、例え微細なものであれ、その場で説明・解消されないまま蓄積していくと観客の不満となり、映画への没入を妨げたり、最終的に映画の評価を押し下げたりすることもあるでしょう。
そういった破綻点について語るのも、(映画作品そのものを楽しむことではなくとも)映画鑑賞後の楽しみの1つです。
「映画作品そのものを楽しむ」ことも「鑑賞後感を語り合う」ことも、監督の用意のうちでしょう。
結局ノーランはまず第一に映像製作者で「こういう映像が出来上がるのなら、理由は二の次」だと思うのです。
まず映像が作れる。その映像が現実世界においては破綻していても、それっぽい理由づけに可能性を感じられるならそれでいいと。
映像の作れることが大事。
映像を提供するのが本分ですから。
映像はあくまで映像であって本物ではない。
あくまで映像を見ているのであって現実ではないけれども、現実に起こり得る映像を目指して作り上げる……
リアルには存在しないものを、リアルな材料を使って映像に仕立て上げる手腕は面白いと思います。
(出来るだけ実物を使って撮影を行おうとする、等)
※この点は『プレステージ』でノーランが主張したことですね。『インセプション』でも顕著な実践が見られましたね。
映画(映像)という「都合のいい嘘」
→各種ノーラン作品(嘘をつくことと映像製作との類似)
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通常、映画の細かい粗(アラ)に突っ込むのは野暮だとされています。
「こんなことは起こり得ないよ」
「こんなのおかしいよ」
というツッコミは
「野暮だ」
「映画なんだから」
という回答を即座に得ます。
映画を見るにも「心」というものがあって、そういう「心」で見れば楽しめるもの。
現実の、完璧なリアリティの視点を持ち込めば、映画とはまったくおかしいもの、そもそもの存在が根本的に消去されるべきものだと思います。
しかしこの映画は、リアルな視点(現実に起こり得るか?という心/現実との比較において映像を見る心)をある程度持ち込んで見ることが要求されるように思います。
だがそうして見ると各所の破綻が気になる。
かといって従来の「映画を見る心」で見るとちょっと分かりにくい。
野暮な心と映画を楽しむ「心」のどちらかに全身が浸っていてもその魅力がなくなる。
そんな、バランスある見方を要求する作品だと思いました。
「この映画が何をやったか」に関しては、先に述べた「自分自身が目撃者であり、黒幕でもあることを、逆行によってリアルタイムに体験しながら映像で見せる」「過去も現実として見る」という語り口の手法だと思います。(※ただし「それは本当に過去か?」というツッコミはあり得る)
科学的(?)な破綻は、その結果生じた些末なこと。
でもそれについて語るのもまた、この映画がもたらした楽しみの1つ。
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【TENETの破綻】
「逆行」と「2人の自分」というコンセプトは、物理学における対生成/対消滅および粒子/反粒子(物質/反物質)の関係に着想を得たものでしょう。
しかし2人の自分が厳密に物質/反物質の関係にあるとすれば、「反物質の自分」は物質世界にインタラクトすることが不可能でしょう。なぜならば対消滅を起こしてしまうからです。
そのため「時間の逆行」という反物質の性質を一部残しながらも、逆行あるいは回転ドアの仕組みが対生成/対消滅であるということは伏せられ、(あくまで着想源として)陽電子の逆行という物理学的概念がセリフの中で提示されるのみに留めました。
(というのが私の見立てです)
また劇中では、逆行とはエントロピーの減少であるという説明がなされています。
しかし逆行が、単にエントロピーの減少なのであれば、自分が2人存在するのはおかしいでしょう。エントロピーが減少することによって自分は2人出来ません。また、呼吸ができない等の実際的問題も起きないでしょう。
さらには、回転ドアという小さな容器に、この世界をすべて投入し逆行させるということも不可能です。時間の逆行を、エントロピーの減少あるいは物質の逆運動だと考えた場合に、回転ドアは小さすぎるのです。
そのため逆行あるいはもうひとりの自分の存在には、単に「エントロピーの減少」を超えた、より大きい包括的な理由が必要なのです。
時間の逆行が、対生成/対消滅(のうち、反粒子の時間の逆行という性質のみを取り出して残した)メカニズムにしたがっているとした場合に、「エントロピーの減少」がここに含まれるものであるかは分かりません。
もう少し勉強してみようと思います。
ただ、対生成/対消滅やエントロピー減少といった、現実の物理学における理由づけをしなくとも物語を考えることは可能です。
「この物語における」逆行のルールを捉えることは可能です。
しかしながら、この物語における逆行のルールを受け入れたとしても、残念なことに矛盾点がいくつか生じてしまいます。そうした「時間逆行」理論の破綻は、どのシーンで見られたでしょうか。
① 芸術劇場、客席の銃孔
② 空港中枢、ガラスにあいた銃孔
③ 高速カーチェイス、サイドミラーのヒビ割れ
④ 空港中枢、主人公(逆行)の腕の刺し傷
など
→「逆行」理論に従うなら、これらは「すべての始まり」の時点で存在しているはず。
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【疑問①】
そもそも時間逆行で自分は2人できるのか?
→映画製作上の都合。自分自身の犯行を目撃するには、自分が2人必要。ということはわかる。
「逆行マシン」が、「世界に対して自分を逆行させる」マシンなら、世界に対して自分はもう1人増えることがないはずだし、「自分に対して世界を逆行させる」マシンであるにしても、やはり自分は1人のままのはず。
「もう1人の自分を見る」というのは、既存のSFに登場する過去へのタイムトラベル(ドラえもんのような)と同じであって、そのイメージに親しみのある観客にすんなり受け入れやすい。
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【疑問②】
未来へ戻ることはできないのか?逆行後の世界は、元の未来だと言えるのか?
→10分の逆行には10分が必要。10分逆行したなら10分ぶん老化する。逆行後の世界で「時間逆行マシン」を利用することにより、順行に戻ることは可能。しかし、順行しながら時間を進める仕組みは本作において導入されていない。
1倍速早送りと1倍速巻き戻ししかできない(劇中で確認される限り)ので、自分が本来生きられたであろう老化後の世界には行けない。改変前の世界へ戻ることはできない。また改変後の世界も、元の世界とは異なった様相を呈する。
「あったはずの未来」はどこへ行ったのだろうか。やはり世界は1つなのだろうか。(だとしたらなおさら、自分が2人いるというのはおかしいはずである)
※相対論的には、高速で移動することにより未来へ行くことは可能。ただしそれは「未来の自分へ会いに行く」というような類のものではない。自分が高速で移動したとき、自分の時間の進みに比して、元いた場所の時間はより大きく経過している。また相対論的には、過去への移動は不可。
『インターステラー』でも描かれている。
★「エントロピーの減少」はあくまで「逆運動」では?
→逆運動なら、順行逆行問わず物理法則は変わらないはず
・「起こったこと」の逆再生ではなく、意のままに物体の運動を巻き戻せる描写が不思議。これは逆行マシンによるものではない。
→(例)床に落ちた弾丸を、手元に引き寄せる。
これは完全に超常現象。SF。
・順行人が箱を押している。逆行人が彼を助けてやるにはどうすればよいか?
→逆行人は、箱を押してやる。順行人が地点Aから地点Bまで箱を押すなら、逆行人は地点Bから地点Aまで箱を押してやればいい。(力のはたらきどうなってるの???)
→では、「箱をより速く運ぶ」にはどうしたらいいか???そんなことはできないのではないか?なぜならば逆行しても、元の自分(順行人)が見た謎の答えを示すだけだから。意図的に行動したはずなのに、起こったはずの過去を再現しているだけなのだ。
映画の「意図」=過去をなぞる逆行
と、
逆行が可能と仮定した場合=行為を意思のまま行う
との矛盾。
これは「エントロピーの減少」という正当化をしなかったとしてもおかしい。
(やっぱりTENETはおかしいよ!)
【メモ】
・映像で見えてしまうと弱いー視覚情報の優位性
→「2人の自分」が前提となってしまう
・力学が普通なら、呼吸もできるのでは
・連続的であることにより過去が現在として見えることに説得力が持たされる
・映画を観る次元/物語を見る次元…物語はどういう次元で成立しているか、どういう心持ちで見たとき物語は成立しているか。物理法則等の矛盾があっても、納得いく物語とは。人は何に納得するか
途中でアタマぶっ飛ぶ!!
狂ってる!こんなことを考え、映像化したノーラン貴方は狂っている!!
そもそも1回見て理解出来るように造られていない。メメントを思い出した。
話自体は理解出来るが、起こっていることに対して人間の頭では恐らく整理出来ないだろう。
特にラストの戦場は頭真っ白になり考えるのをやめた。
何回みたら理解できるとかではなく、紙に書いて整理しながらとかじゃないと理解するのは無理。
こんな体験は初めて。ありがとうノーラン。
ただ前半007的なノリが少し退屈だったし、テンポも早く誰が何なのか分かりにくかった。
傑作。これからこれをマネしたつまらない映像作品が出来るのも容易に想像できる。
正直わからんかったけど!
ノーラン監督…SF…これはヤベー映画だな?と思いながら観に行ったらやっぱりわからなかったですね!会話も展開も速く、情報量が詰まりに詰まっています。正直半分も理解できていないと思うので、変なことを書いてしまっていたらすみません…。理解できないことも含めてレビューだと思って書かせてもらいますね!
時間の逆行に対して、物理的な独自の解釈をつけているのが興味深いですね。火が氷に、とか。私は物理や科学はてんでダメなので、どのくらい事実に即しているのかはわかりませんが。
よくあるドラえもん的なタイムスリップならわかりやすいんですけど、本作は逆行が地続きというか。これがまあ本作の肝、そして混乱の元で。ドラえもんは現在の1点から過去および未来の1点への逆行(時間と空間を飛び越える)ですが、本作は現在の1点から過去へ向かって線を逆走する、Uターンして過去に戻っていく、という感じ。で、自分が逆行している間も世界の時間は未来へ進んでいく。つまり1年間逆行し続けていても1歳歳を取る、ということみたいです。
ドラえもんは過去や未来に出たらそこからは順行だけど、本作は回転ドアにもう1度入らないと順行に戻れない、と。
順行視点で弾痕が見えている、ということは、逆行側が行ったことが先に結果(未来)として決定づけられる…ということですかね?カーチェイス時に逆行した主人公がクラッシュしたことから、順行視点で起きたことは変えられないようです。
こんなに壮大な挟撃作戦は初めて見ました。このアイデアを映像化できたことだけでも結構な価値があるんじゃないかと思います。でも最終決戦もごちゃごちゃしていてわかりにくかったなあ…。ただただ圧倒されていた記憶しかありません。
気づけていないところたくさんあるんだろうなあ。鑑賞中にピンと来たのはキャットの回想にあった、船から海に飛び込んだ女性が実は未来の自分だったっていうところくらいです。
カーチェイスの場面とかも速くってどうなっとんねんって感じでしたね。私自身が逆行して見直したくなりました笑
逆行のバトルは映像として凄くおもしろかったので、もっと見たかったです。
時間逆行のギミックと映像は素晴らしかったのですが、人物面がちょっと弱いかと思いました。私は物語において登場人物の魅力を重要視しがちなのですが、その点では特に悪役セイターはいまいち刺さりませんでした。
好きだったのは、おそらく皆さんも好きだろう、ニールですね。最後の一連のセリフは涙腺に来ました。『ダンケルク』での時間が1点に重なるシーンと同じような感動を覚えました。主人公の方は知らないっていうのも切なくてグッときますね。そんで過去を作りにって。なんかもうずるい。格好よすぎか?未来への想像の幅を持たせる意味もありますね。ニール視点も作ってもらえませんかね!?
キャットも綺麗で格好いい。セイターの前での冷徹な顔と息子に接する優しいお母さんの顔のギャップが好きでした。
主人公も中盤の「老衰で」なんかのユーモラスな会話とか作戦前にエスプレッソ貰っちゃうところとか好きですね。
ラストで爆発は起きなかったってナレーションが入りましたが、あれは未来が変わった=パラレルワールドに入ったってことでいいんでしょうか?するとTENETもなくなる…?それとも未来人とのイタチごっこになるのか…?あれ、でも起きたことは変えられないんでしたよね?私の勘違いかもです。
BGMも映画館だと重低音がガッツリ身体に響いてよかったですね。冒頭のオペラハウスからいきなりドンッときて、ずっと引き込まれっぱなしでした。次は何が起こるんだろうって全然気が抜けないし、飽きる隙もなかったです。
初見じゃ正直わからんことが多すぎましたが、これからまた皆さんの解説や考察を読んで理解を深めて、楽しみたいと思います。理解できた点が増えれば増えるほど好きになる作品だと思います。難解な作品の醍醐味ですね!
他の方のレビューとか色々読み漁らせていただいて書きたいことが増えちゃったので加筆しますね…!
まず、TENETという題名。挟撃作戦の10分間の5分地点で順行と逆行で挟み撃ちって意味だったんですね。お洒落ですねえ。
順行が赤、逆行が青というのは、カーチェイス後の回転ドアの場面でも照明の色で表していましたね。そしてなんと、WBのロゴがオープニングは赤で、エンディングは青だと気付いた方がいらっしゃいました。言われてみれば確かに…!
セイターとキャットの息子のマックス=ニール説が結構有力みたいですね!これは、熱い…!セイターの「人生で唯一の失敗は息子をもうけたこと」的なセリフも気にはなっていたんですよね。主人公は何度もニールに救われましたが、マックス=ニールなら、主人公も図らずもプリヤからニールを救っていたことになるんですね。
「無知こそが武器」ってどこで初めて出たか忘れてしまいましたが、元々未来の主人公が掲げたTENETの合言葉だったのかもしれないなあと思いました。実際に生き残れたのは、逆行のことや作戦に無知であった主人公とキャットですから。その経験から「無知こそが武器」を合言葉にしたのではないかと。
「俺の?」「我々の」みたいな会話もありましたよね。あのシーン、主人公がニールを相棒と認めた瞬間ですよね。2人が親友になる未来が垣間見える、仲良さそうでお気に入りのシーンです。
ニール視点だと作戦とそれまでの流れは大まかにはわかっているわけですよね。なんらかの記録は残っていそうですから。今思えばいつも結構冷静だった気がします。だけどそのことを主人公に話してはならないと。そして主人公も未来でニールに会った時に、何も教えずに送り出さないといけないと。うわあ考えただけでしんどい。
序盤の伏線を張っていくところが、若干あれだったけど、伏線を回収して...
序盤の伏線を張っていくところが、若干あれだったけど、伏線を回収して行くとどんどん面白くなっていく。逆行している時間の順行みたいな場面になってくると徐々に混乱してくる。特にマスクの設定が。
時間をかけて何回か見直したい。
デンゼル・ワシントンの息子ってビックリ。エリザベス・デビッキの大きさには目がいってしまう。
ニール…!
前半に謎や違和感を散りばめて、後半に怒涛の回収という映画はとても大好きです。
ただ、今回は理解が追いつかない…追いつけないのが悔しいのでまた観てちゃんと理解したくなる、そんな映画。
ニールにとても強く心打たれました。空港で戦闘に入り、廊下の角で相手を見て去るニール。この時に裏切りじゃないの?と訝しんでしまいましたが、ほんとのほんとのところは最初から心強い味方だったと分かった時のあの胸に広がる感激。たまりませんね!
キャットが海に飛び込む未来の自分を見て羨望の目を向けるのも良いですね。あんたやで、あんたは自由になれるんやで!とお節介なおばさんとして背中を叩きたい。迷惑。
色んな人の視点で物語が観たい、とは納得。ニール視点お願いします…!
何度も観て理解を深めたくなる。一回で理解できたとは、私は言えませんでした。
物足りない!
物足りない!もっと観たい!ノーラン作品でこんな風に思ったのは初めて。(今までのノーラン作品は大体いつも途中で眠くなる。時計を見る。色んな意味で時間が気になる作品だった。)
時空スパイ物かと思いきや、時空を超えた友情を描いていたのが良かった。スパイに友情は無縁であるがこそ良い!終わり方もいつものようにダジャレじゃなく(ダークナイトのことです。すみません。)、これから始まる/終わるであろう二人の友情を思い描きながら幕を閉じるという清々しくも切ない終わり方。
エントロピーやらアルゴリズムやら色んな設定が投げっぱなしで、通常チームと逆行チームが入り乱れての作戦は終始????これ逆行の意味ある???でしたが(ロバート・パティンソン君もたまらず逆行解除していたのが良かった笑)
これくらい割り切っていた方が観やすいし、
単純に物語の中盤で映画が逆行する!!!と知らされた時のワクワク感は決して論理的に説明できるものではない。これから見せられる映像にワクワクしていた。こういった体験が出来ただけで本作は私にとっては100点満点。
僕らのミライへ逆回転
普通の映画だったらクライマックスと言ってもいいような襲撃シーンで幕を開け、度肝を抜く。相変わらずの重低音の連打も腹に響く。だがその後は、誰が何の目的で何をやっているのか、腑に落ちない展開が続く。極悪非道の犯人がなぜ主人公をさっさと殺さないのか不明だし、主人公がキャットの救出にこだわる理由もよくわからない(そこまで恋愛感情が進んでいる描写はない)。
「時を戻そう」(byぺこぱ)ネタを前面にアピールしている割には、その映像的な成果は今ひとつだった。時間の逆転をもたらす装置の起動の仕方もよくわからないし、人間だけでなく車までいっしょにその影響が及ぶのもナゾだ。
キャットを演じたエリザベス・デビッキさんは、超絶美人だと思った。
TENET
このタイトルに尽きる。
一度は観賞された人ならある種どれだけ難解な映画だと感じても
この感覚は共有できるであろう。
私はこの映画の完成度の高さに、驚き、畏れ、観賞後の時間がだいぶ経った今でも涙が出る。
いまだ心の整理と内容の理解が追いついていない気もするが、鉄は熱いうちに。
まず、自分個人の率直な感想はさておき、映画自体のストーリーに目を向け書く。
TENET 回文だ。
逆行する時間という題材を手に、始まりと終わりが絶妙につながる。
不思議、わからない、いわゆる伏線を全て回収するようなストーリーだと思う。
回転する扉で、正の時間と負の時間を行き来できるというのが視覚的にわかりやすく、
近未来感を感じさせるようで、その上で飽きさせない。
印象となるカットを重要なところで散りばめ、見る側に飽きさせもしない。
(難しい題材の証拠だからこそだ。)
またCノーランだからこそできる映像表現も巧みなのは間違いない。
逆行する時間を意識することを作中ではっきりと見せ、見せ場となる最後の戦闘シーンをどちらの側か、見せようとする独りよがりでは無い作り方、本当に素晴らしい。
映画を見終わったあと、友情という部分で感動した人もいたかもしれない。
そういったところも独りよがりにならない、人に見せるものとして、エンターテイメントの範疇で作られている気がする。
作品で涙を誘ったのは、ここのシーンではあるのだが、それはそのシーンに対するものではなかった。
ここからが僕の感想。個人の独我的なものだ。
まずこの映画を見ていて感じていたのが、ニール(ロバート・パティンソン)と”男”(ジョン・デヴィッド・ワシントン)の妙な近さだ。
「初めて会った気がしない」感覚。なぜニールがこの”男”にTENETのことを簡単に漏らすことができる関係性なのか、バックボーンが全く説明されないまま話は進む。
そもそもこの”男”はCIAなのか?それともなんなのか。そもそも冒頭のシーンの「テスト」とは何のテストなのか。
頭から見ていると「スパイ映画」の相棒という感覚で、なぜか見れてしまう。
しかし、引っかかる。
そのまま作品は進み、時間の逆行する”システム”がわかり、印象的なカットとストーリーとともに
回文のごとく裏返しに見返すことができる。
まさにこのニールとの関係性の引っ掛かりは最後に回収される。
そして最後のシーン。最後のセリフ。
これが全てなのではないかと感じてしまった。
クリストファー・ノーランが何を考えているかはわからないが、この作品において「主役」は間違いなく”男”だ。
冒頭のテストも、全て男の中の世界だ。
だからこそ「起きてしまったことは仕方ない」という言葉の重みがわかる。
全て正対象に、美しく成り立っているのだ。
前から見ても、後ろから見ても、これは立派なストーリーとなる。
さらに言うなれば、映画というメディアは、大概のものが余韻を作るために
後半、特にラストシーンに考えさせる「何か」を用意する。
この映画で感じたのは、それが前にも後ろにもあるということだ。
後ろで考えるとするならば、正義的価値観で見れる。
しかし、前で考えるとすれば、畏怖だ。
男が主役の世界であるとするならば、もし最後に自分の命を守るために銃弾を当たらないようにした
つまり、自分の思うがままに世界を作り替えていたのならば、それは神の仕業だ。
この男一人が世界を作っているかのようにも見える。
これが「起きてしまったことは仕方ない」という言葉が違和感を感じる使い形で最後に出てくる要因ではないかと思ってしまった。
TENET この言葉には神話的要素もからむ言葉だ。
読み方を変えれば、神の名前とも読むことができるという回文。
つまり世界は見方を変えれば、何にでも変わる。
そういう世界もあるということなのか…
肩書が無い”男”が主役という部分が大きなミソだ。
どういう見方も客に提示させる。
ここが美しい。
人間の思考力の美しさを体現した映画だ。
これも個人的感覚だが、映画は全て個人的感覚をどう揺さぶるかが
その映画のある種「価値」でもあると思う。
映画に監督が長い年月をかけ、今の時期に放ったこの作品の意味。
考えるべきだ。これは全ての映像制作に関わる者が考えるべきだ。
考えなくてはいけないのだ。
さらに映画館という閉鎖的空間で見るという行為にも大事な部分があると思う。
もちろん、この映画はIMAX、少なくとも大きいスクリーンでないとその意味をなさない。
監督の本当の力が発揮されるのはスクリーンでだろう。
さらに閉鎖的空間で、時間も閉鎖し作品と向き合わさせるということも意味を持つ。
制作物である以上、個人の主観があるのはそうだ。事実と虚構、そのどちらのジャンルもそうだ。
しかし、やはり人は考える生き物。これを楽しむという時間を強いられるのも映画の良さではないのか。
ヒストリーという言葉の中にはストーリーという文字が入っている通り、全ての事実に対しても
振り返り、”お話”として楽しまれることがある。(これは悲惨な出来事であっても、語弊があるかもしれないが、時間を消化するものとして楽しまれていると考える。)
人間一人にも生から死までストーリーがある。そうも捉えられる。
このTENETという映画はそこも見据えて作られているのではないか。
「起こってしまったことは仕方がない」という言葉には負の感情も、その逆も感じる。
今の世の中だからこそだ。
全てはその人の捉え方次第。映画もそうだ。
最後に、涙が止まらなかった理由について。
正直、どうにも敵わないと思った。
美しすぎるし、これ以上のものは書けない。
(一応)脚本や台本を書く身としては、この上ない悔しさがあるとともに、
新しい、誰にも作れない、しかも圧倒的な力で見せきられたことに対して
心の中から涙が出た。映画ってこういうもん。そう自分は感じる。
僕は映画って「人生」だと思うんで。
早くまた見たい!
見終わってすぐに、もう一度頭から見直して答え合わせがしたいと思いました。
しかし、こんな事よく考えつきますね!
これからは、誰か逆動作してないか良く目を凝らして生活したいと思いました。(笑)
最後がオシャレ!!!???(笑)(笑)
ストーリーが良くわからない。(笑)(笑)
なんかあんまり映画に集中できなくて。(笑)
カーアクションシーンが多くて。(笑)(笑)
ロケ地が海外。(笑)
ノルウェーとかイタリアとか、デンマークとかおしゃれ。
最後の終わり方がおしゃれ。(笑)(笑)
なんか逆まわしが個人的には印象的で。(笑)
なんかとりあえず、かけておく感じで。(笑)(笑)
逆回転!!!???
逆回転で。
なんか、ストーリーについていけませんでしたが。(笑)(笑)
とりあえず。
なんか、深夜のプールバーで流れてそうな。今後流れてそうな。(笑)(笑)
けっこうおしゃれな感じの。
ストーリーはわかりにくい、映画でした。
なんかおしゃれだったので。(笑)(笑)
シンプルな物語!新しい映画体験!
第三次大戦を防ぐスパイの主人公の目的は物語的には物凄くベーシック。
主人公が突き動かされる「爆弾」となるファムファタール役キャットとの「分不相応」の恋心とミッションの狭間で揺れ動く主人公の姿もベーシックなスパイもののセオリーではあるが、
彼らのビジュアルが背の高いモデルのような美しい女と背の低い黒人のスパイとして、そのつり合いの取れなさがまた新鮮な主人公とヒロインの形に思えた。
とにかく、キャットの固い氷の心を溶かした者にのみ見せる人懐っこい笑顔に惹きつけられた。
あの笑顔が主人公の「爆弾」となったのには納得だった。
時間やタイムパラドクスの仕掛けは、かなり、難解。。
それを紐解こうとしても、自分にはとうてい無理だし、紐解く必要もないように感じた。
必死に頭を回転させ、眼をかっぴらいて、そこでこれから起きる出来事や、過去に起きていた出来事を、目撃し、体験していくうちに、あの世界に必死に食らいついている感覚が、名もなき主人公と同化して、ぐるぐると引き込まれていく感覚になっていった。
そして映画が終わる頃には、現実に引き戻される。
きっと監督は全ての時間軸や難解な部分を紐解き、解釈した上でのカタルシスや作品の評価を期待していなかったのではないか?
難解な事象、時間軸を、凄いスピードで展開して、観客が咀嚼する時間を与えないまま、作品に引き込む時に起こる作用を狙っていたのではないだろうか。
なんて、都合の良い事を考えつつも、たしかに、ある時間のパラドクスの世界から生還した気持ちで、満足しながら、劇場を出たのであった。
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