「順行と逆行の交叉」TENET テネット 佐ぶさんの映画レビュー(感想・評価)
順行と逆行の交叉
役者さんたちがインタビューで、撮影が終わってもどんな作品になるのか判らなくて試写でようやく理解できたと話していた。脚本だけ読んでも状況が不明だろうし、順行と逆行の撮影は何をやらされているか理解し難かったであろうことは想像に難くない。
本作の素晴らしいところは順行と逆行が交叉するシーンの撮影にあろう。これらのシーンの構成と撮影方法の考案にどれだけのカロリーが費やされたのか。実際の撮影にどれだけの困難があったか。考えるだけで頭が沸きそうだ。
交叉シーンをみてスゲーと満足出来る人にとっては評価の高い映画だが、交叉シーンが凄くないと仮定すると、他の要素は総じて大人しめなのは否めない。映画好きの玄人ほど評価が高いのはそのためだろう。
面白くないと思った人も今は配信があるので複数回見てみて欲しい。順行と逆行の交叉シーンが頭の中でカチっと嵌まる瞬間がくれば、脳内で色んなモノがドバドバ溢れて映画の評価が変わるはず。
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