「映画は映画館がやはり良いですね!」TENET テネット てけとさんの映画レビュー(感想・評価)
映画は映画館がやはり良いですね!
久々の久々にIMAXでの鑑賞!
うん。この没入感。時間逆行ものと聞いてどうせ混乱するなら映画の中に入り込んで翻弄されたいがためにIMAX。結果正解!
通常の時間軸に時間を逆行して進んでいるやつがいる。
まずこの一見だれでも一度は考えそうな内容で世界規模の危機がからんでてと設定だけとったら思いつきそうなもんですが…これを荒唐無稽に落とさないで話に引き込ませるのってすごいと思うんですよ。映像技術が進化したとはいえ実際にやろうとすると相当練り込んで作らないと観客を混乱させるとこまで持っていけない。ちゃんと前後が成り立っている脚本と映像がまず凄い。
そしてそこに魅力的なキャラクターにハマりまくったキャストがいて心理描写もしっかりして、スパイものとしての命がけの脱出劇やカーチェイスを大掛かりなミッション込みで挑んで…こんだけ盛り盛りで話に寄り道間も出さず緊張感キープしつつで集中力を切らさない展開で…ほんとにこの監督妥協がないのか???こりゃもうお腹いっぱいです。
時間ゲートの出入りのところ、片方に自分が映っていなければ生きて帰って来られない設定すごく効果的でした。
始めた時には結果が見えていて起点と終点が同じところで前後入れ違っているシンプルなトリックだからこそ同じ時間に同じ人物が入り乱れて次に何が起こるか分からない面白さと2度見たときに混乱がスッと解ける面白さがあると思います。時間はイレギュラーだけど始まる場所が縛られている事で混乱させつつも分かりやすい流れが出来ているのが凄いし物語の進行に合わせて段々複雑さが増していくところもめちゃくちゃ上手いと思います。
俳優陣もめちゃくちゃ魅力的でしたね。
主人公と相棒のニールもお互い謎めいてるのに信頼にたる雰囲気が出ていて何ともカッコ良いし、ヒロインの恐怖に向き合う美しさは抜群でした。そしてあの悪役…背景がしっかりしているからか迫力と揺るがない冷徹さが存在感抜群でこの地に足ついてる感が見えない敵の存在を確固たるものに変えていると思います。
勢いで褒めすぎた。でもスクリーンで久々に新作を見たのだから良いのです。