「映像が圧倒的に面白い」TENET テネット nakadakanさんの映画レビュー(感想・評価)
映像が圧倒的に面白い
ベースとしては硬派なスパイ映画のようで、情報を集め敵組織に潜入し困難なミッションをこなしてゆくというストーリーは、王道スパイものとして楽しめました。
そこへ時間逆行というSF要素が加わり、不可思議な映像やアクションに、パズルのように伏線を回収してゆく流れは、更に大いに楽しめました。
やはり一度ではきちんと理解できないところもありますが、細かいところは分からなくとも、映像が圧倒的に面白いので、映画館で観る価値はあると感じます。
パズルのような時間逆行の手段について観た後に考えるのも、結構楽しいです。
登場人物も、寡黙に筋トレをし困難なミッションに挑む主人公や、的確に主人公をサポートするニールは、とても好感が持てます。
最後に明かされる二人の関係は、血縁は抜きにして「ターミネーター」のジョン・コナーとカイルみたいなものかと思わされました。
ニールの行動には、やはり胸を熱くさせられます。
キャットは、夫に虐げられながらもミッションに協力する強さは良いのですが、感情的になって段取りを無視してしまうのはどうかと思いましたが。
そういうところなど、ご都合主義と感じる部分も。
時間逆行の描写など理論的にツッコミどころもあるという評も見ましたが、それでも派手でシュールなアクションは大いに見応えがありました。