劇場公開日 2020年9月18日

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「今年最大の楽しみと言っても過言ではない「TENƎꓕ」 公開初...」TENET テネット ワイルドとみまるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5今年最大の楽しみと言っても過言ではない「TENƎꓕ」 公開初...

2020年9月23日
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鑑賞方法:映画館

今年最大の楽しみと言っても過言ではない「TENƎꓕ」
公開初日と中2日空けて2回鑑賞
初日は、映画館に向かう電車に乗ったら、3,4駅くらいで電車が運転見合せになったり、タクッたら渋滞に巻き込まれて間に合わないんじゃないかとヒヤヒヤしたりとトラブル続きでしたが、何とか予定通りフルIMAXスクリーンで観られました。

公開前から「難解」「難しい」ってワードが先行していたので、出来る限りそのフィルターを外すように鑑賞しました。
評判通りの難しい描写はありましたけど、面白かった!
スパイアクションとスペクタクルな映像に《時間軸》と言うスパイスを加えた素晴らしい作品でした。
ノーラン監督を「時空を操る宇宙人」と勝手に呼んでいますが、本作でも時間軸を上手く使ってこちらの脳を右へ左へと刺激してきますねー。
あるシーンまでは刺激よりも、
どう展開するかという興奮とド迫力の映像、キャット(エリザベス・デビッキ)の美しさに目を奪われました。特にあの腰の高さからヒールまで一直線に伸びるラインの優美さよ。
Netflixの大好きなドラマ「ザ・クラウン」では次々回位のシーズンでダイアナ妃を演じるみたいでこちらも楽しみです✨
そして、ニール(ロバート・パティンソン)の存在。パティンソンは「トワイライト」の青白いイメージが強いですけど、本作でのパティンソンは役どころも含め、ただただ尊い。
1度目の鑑賞の時は何気なく聴いていたニールのセリフが、2回目鑑賞では、ニールの全てのセリフがいとおしくなるんです。
2回観たから言えるんだと思いますが、
キャラクターが結構面白いんです。
セイターの部下のオルコフとか、
空港のフリーポートのマネージャーとか(ジャック・カットモア・スコット)
このマネージャーさんみたいな人、いっこく堂の腹話術の人形みたいな赤いホッペで喋るから見てて面白い。ヨガのくだりからの彼を見てニタニタしてます笑
あと、セーリングシーン。あのヨット、F50って言うそうなんですけど、速度100キロで、
乗ってる人の体感速度は200キロ位あるそう。
撮影の時はもう少し速度は落としてると思いますけど、この作品のなかでも好きなシーン。あそこで、ジョン・デヴィッド・ワシントンが必死に回しているところが、僕には時間を巻き戻してる画に見えてここでもニタニタしてます。
それから、スコア(劇伴)
ノーラン作品といえばハンス・ジマーだったんですが、本作はルドウィグ・ゴランソン作曲。
初回鑑賞したときは、少しスコアの印象が弱いかなと感じたんですが、再び鑑賞して聴き込んでみるとなかなかハマるスコア。
ハンス・ジマーのような感情豊かなメロディラインにプラスして、ベース音を効かせかたやエレクトリックな楽曲が作品に馴染む。
毎日サントラを聴いてるんですが、好きなスコアを聴き込むのは本当に楽しい。

時間軸がどうなっているのかの技術的なところを探るのも本作の楽しみの一つだと思いますが、割りとわかりやすい伏線回収な描き方や、人間くさい愛憎劇を全面に出してるところや、セリフをしっかり聞いていると謎解きが出来る気がしているので、人物像に比重をおいてみると楽しさが増す作品かもしれません。そして何度も観たくなる(見直したくなる)作品なのは間違えないと思います。
それと書かずにはいられない撮影と編集の素晴らしさ!
スタルクス12なんて、なんなんでしょうね、ビルがぶっ飛んでまた元に戻って吹き飛ぶとか、もうあれを観てるだけでニタニタできるし元を取った気分です。
初回観たときも2回目観たときも若干の中弛みを感じたのも事実なんですけど、次回観るとそこがどう感じるのかを確かめるのも楽しみです。次はドルビーシネマと通常スクリーンを観て映像見比べ予定。
観れば観るほど自分の感じる作品になっていく気がしてテネット熱は当分続きそうです。

とみまる