「知能総動員…時間逆行スペクタクル!」TENET テネット しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
知能総動員…時間逆行スペクタクル!
IMAXレーザー/GTテクノロジーで鑑賞(字幕)。
コロナ禍以降、いちばん楽しみにしていた新作映画!―低迷した世界の映画興行の命運を背負った本作は、そのプレッシャーをはね除けただけでなく、映画そのものを遥か高みにまで押し上げていくかのような圧巻の仕上がりでした!
設定について思考を巡らせていると、ストーリーに置いてけぼりを食らいそうになるので、事前に解禁されている情報を頭に入れてから鑑賞されることをオススメ致します(笑)。
タイムパラドックスを扱っていたために、かなりややこしかったです。「今はこうなってるけど、時間軸からすればこれは逆行しているのであって…」と頭がこんがらがりそうになりながらも、なんとか着いていくことが出来ました。
話題に上っていた逆行映像…恐るべきクォリティーでした!―ホントに巻き戻る動きしてんだもんなぁ…。恐れ入りました。正直ところどころ動きのぎこちない点は感じられましたが、これまでに無かった斬新な映像に見入りました。逆行する爆発をバックに正しい時間を進む主人公…みたいな(笑)。
クリストファー・ノーラン監督作品ならではな、CGを出来るだけ使わないで撮影されたスペクタクルシーンに手に汗握りまくり!―本物のジャンボジェットが建物に突っ込むシーンが白眉!―IMAXのド迫力映像と音響によってカラダ中が揺さぶられ、渦中に放り込まれたかのような臨場感でした。
巧妙に仕掛けられた伏線が収斂していくクライマックスが圧巻でした。思いも寄らなかった真相が提示されて、一瞬どう云うことか理解出来ず、目が点に…。うぉ~そう云うことやったんかぁ~!―分かった瞬間はめっちゃ気持ちいい!(笑)。
時間と情報が全ての鍵を握っていました…。徹頭徹尾、感じるのではなく考えることが求められる作品でした…。これはノーラン監督から観客への挑戦状やなぁ…(笑)。「ボーッと観とったらアカンで!」って言われた気がしました。
でも全てを理解しようとするなら、他のレビュアーさんもご指摘されているみたいに、巻き戻し必至だなと思いました。映画館で観るに相応しいかどうか…?―ソフトや配信で、疑問に感じた箇所を巻き戻しながら観ると、より楽しめるかも…
でも映画館と云う空間を愛しているノーラン監督にしてみれば、何度も映画館に足を運んで欲しいと願っているかもしれませんねぇ…。こんな状況だからなおさら、ね。
監督のフィルモグラフィーの集大成と言っても決して過言ではない野心作だなと思いました。映像表現の幅が広がったことで、今後のハリウッド大作の潮流になりそうな予感…。本作はその金字塔として申し分無い傑作!―心して観るべし!
※鑑賞記録
2021/01/16:Amazon Prime Video(レンタル・吹替)
2021/05/03:Amazon Prime Video(レンタル・吹替)
しゅうへいさん 共感ありがとうございました!私はレビューの通り、まだ半分も解ってないので しゅうへいさんのように 違う意味で興奮したいな!とにかく もう一度は観なくては!