「内容は凡作」TENET テネット shantiさんの映画レビュー(感想・評価)
内容は凡作
前評判が良過ぎるだけに大したことはなかった。時間の逆行性を軸に話は進むのだが、それ以外は派手な爆破シーン、カーチェイス、ファイティングアクション、必要のないラブストーリーといった何の目新しさもない内容。「ダンケルク」から金を掛けた割には大したことのない映像を撮る作家に落ちた感がある。時間の逆行性のストーリーも小難しくしたこともあって、複雑になり、とても見づらいものになっている。この人もM・ナイト・シャマラン監督の二の舞に成りかねない。コマーシャル倒れとでも言うべきか…センセーショナルな作品を撮ってしまった不孝が今この監督に降り掛かっているようだ。ヒットメーカーの悲哀を感じる。今さら「世界を救う」でもないだろうに…
内容の難しさ故にかなり集中して観る必要性を感じたのでIMAXを選んで鑑賞した。そのこともあって、自分なりに理解した。ノーラン監督は最初から2度、3度観させるために内容を複雑にし、集中してカット、シーンの一つ一つを細く観させることを意図したのだろう。映画をじっくりと楽しんでもらいたいという監督のメッセージなのかもしれない。2度、3度観ても全く飽きさせない作品である。心から拍手を送りたい。
理解のし辛さに納得が行かず再度(9/24)鑑賞して来た。やはり、下調べをしてから2度目の鑑賞に挑むと、なるほど、とても面白い作品である。自分の理解力の無さを感情の赴くままに書き散らしたレビューを撤回したいのだが、自分の記録としてはそうもいかず、コメント欄にて訂正したい。ノーラン監督はとても素晴らしい作品を生み出した。映像とプロットの面白さ。体験するような感覚を覚える作品だ。星5に変更したい。