「Playtime is over. なんちゃって?」リトル・モンスターズ NaakiⅡさんの映画レビュー(感想・評価)
Playtime is over. なんちゃって?
オープニングクレジットが終わってもいないのに男女が言い争う会話から幕を開ける。彼らの口喧嘩は、場所・時間・人を超えている。
Is that too much to ask?
- One thing I fuck up in the last nine year.
One thing?
-Eight years in a row...you have to remember in a relationship.
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You're like a child!
-I'm like a child?
自分のやりたいことをして定職にもつかず、言いたいことだけは言い、人のことなど眼中にない、まして自分の彼女なんて……自己中男デヴィッド。彼女との仲直りの為にダースベイダーの格好をさせた甥のフィリックスと彼女のアパートを訪ねると......ドッキリ ⁉
-Yeah, you fucked up, didn't you, Sara?
You say one thing. You never come through.
-Hello? I was just about to!
I don't mean marrige and a baby, Dave!
I needed you to love me.
And you're incapable of loving anyone but yourself.
-At least I'm not stuffing real estate agent dick in me
the first chance I get!
You need to watch your language!
-You need to stop having sex in front of kid!
Don't talk to Rory like that.
Rory is more in touch with his emotional self "than you'll ever be".
There is a big difference between being with someone
and ”being there for someone”, Dave.
浮気相手のロイが.....Violence is never the answer.
ダースベイダー・フィリックス "If you only knew the power of the Dark
Side." 今回のスター・ウォーズでも台詞にあるのかな?”スーッ・ハァーッ、スーッ・ハァーッ“
シナリオとしては、甥のフィリックスの幼稚園の先生キャロラインに一目惚れしたデヴィッドが付き添いで遠足に同行したのはいいが農園型遊園地でゾンビに遭遇してしまう。そこから脱出する様子を描いたサバイバルゲームであり、多少のスプラッターもあるソリッドシチュエーション映画となっている。その中で、テディ・マクギーグルという子供番組に出てくるキャラがデヴィッドをはるかに超えた自己中男で、そのことが反面教師的存在となり、彼が次第に人のために尽くし成長する姿、過程をコメディタッチで描いている。
コメディ映画としては、笑いを獲るというよりも微笑ましいさのほうが勝っていて、デヴィッドが怖がっている子供たちの気分を盛り上げるためにウクレレを使って歌うシーンが特に感じがいい。♪Where it began, I can't begin to know when で始まるニール・ダイヤモンドの ”Sweet Caroline” 。その歌詞の一部分をSweet ➡ Miss と変えて歌っていたところが二重丸。女心をようやくわかってきたデヴィッドさんなのですか?
そんな微笑ましい場面だけでなく、アメリカの軍基地でゾンビが隔離施設から抜け出すところは、派手さも仰々しさも何もない描き方が反ってこの映画の言葉では表せないテイストとなっていてラスト、ゾンビが人間らしい部分をコメディっぽく見せていたのにいきなりな冷徹さも加えている。
何と言ってもキャロライン役のルピタ・ニョンゴさん。「子供たちのためならなんでもする。」なんて澄み切ったキリリとした目で言ってのけ、しかも美人でスタイル抜群とくれば女神様かキャロライン様か? デヴィッドだけでなく世の男性陣はメロメロですか? この方「コメディとホラーは共通点が多い。」という今回の映画の内容と同じような事を言っていた監督の映画にご出演されていました。
子供が出ているからゾンビの動きが鈍いと思っていたら、逃げ込んだスーベニアショップの周りではゾンビ化したほかの幼稚園の子供たちがいたりして、その子供たちに対して、木の板でぶん殴ッテ…御愛嬌では済ませられないから....? ちなみに映画のレイティングに関して子供に見せてよいか迷っている人の一つの目安としてCommon Sense Mediaという非営利サイトを参考にしても良く、今回の映画はPG12 ➡ 16+となっていた。ただし、少し日本人との意見・感覚が微妙に違うところが散見しているので、そのまま鵜呑みにする事には注意が必要とされる。
コキュートスの世界観を描いた2016年のオーストラリア映画「シークレット・オブ・ハロウィン」美男が多く出てくる映画として記憶があり、オーストラリアの独自性が言葉で表せない自然・人間・言語の良い意味での違和感を感じたものをこの映画でもアメリカ人が出ていてもなぜか感じてしまう、そんな映画であるのは確かなこととされる。あくまでも個人的に....
余談。何十年も前にアメリカの医学調査チームがオーストラリア人の通称 ”brain shrinkage” について調査するという記事を読んだことがあるが、理由としては、オーストラリア人の飲酒の量の多さと医学的な結びつきを解明するためだと聞く。この映画でもアルコール依存症の男の人が酒が無くなったので、口臭止めのマウスウォッシュ液剤を飲む場面があったが、ほかのオーストラリア映画でも同じようなことをしていたので彼らはお酒が底を突けばアルコールの入っているものは何でも口にされる方たちだったと改めて知っちゃいました。