最高の花婿 アンコールのレビュー・感想・評価
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両親
やっぱり、あの家族の物語を観てしまったら、続きは気になるところ。
ヴェルヌイユ夫妻はどれだけお金持ちかと思った。劇場の公演ひと月分や工場一式買うとか。
父クロードが孫4人を集めてヒソヒソ「帰りたいと言え。」の方の作戦はどうなったのだろう。
この作品で忘れられないのが、娘のセゴレーヌの新作絵画を父クロードが「吸血鬼か?」と尋ね、セゴレーヌが「自画像よ。」と答えたところ。思い出すと笑ってしまう。前回破った絵も気持ち悪い自画像だった。親は、医者であろうが弁護士であろうが訳わからない絵を描く画家であろうが可愛い娘に違いは無い。
人種の次は性の問題。好きになれば仕方ないと
国境は越えられるが性は難しい。兄のシャルルでさえ反対している程深刻。なのに漏れ聞いた義父クロードはほくそ笑みヴィヴィアンの父アンドレが知る日を楽しみに待つ。案の定、アンドレはショックで倒れてしまうが、式当日嫌がるアンドレをなだめすかし歩けないというのを車椅子に乗せて出席させるのがクロード。4回悩み苦しみ可愛い愛娘を手放したクロードに於いては少々レベルが高いが可愛い娘の幸せを願ってやれ!という祝福の表れなのだろう。
大きな問題を内包した作品で上手くまとめていて現実はこうは行かないが考えるきっかけになる作品だと思う。
続編としてはかなり満足
前作ほどのインパクトはなくても、続編として十分楽しめる。
前回はヴェルヌイユ夫妻をメインにしたストーリーだという感じだったが、今回は4人の婿たちが主役という感じを受けた。
移民の婿に加えて、今度はレズビアン。
世の中はどんどん変化していっていて、それについていくのが精一杯。いざ自分に関係してきたらどう対処するだろう。
まさか結局みんなパリからロワールに移り住むことになるとは。
人類に希望の光・・
フランス中部のロワール地方シノンの名家で公証人のヴェルヌイユ一家には4人の娘がおり、こともあろうに次々に外国人と結婚してしまう。
・長女イザベル(弁護士)→イスラム教徒、ムーア人のアセム(弁護士)
・次女オディール(歯科医)→ユダヤ人のデビッド(起業家)
・三女セゴレーヌ(画家)→中国人のチャオ(銀行員)
・末娘ローレ(TV局)→コートジボワール出身の黒人のチャールズ(舞台俳優)
娘の父親としてみれば心中穏やかではないのは察しが付くというもの、その辺のドタバタを描いたのが前作「最高の花婿」、本作は続編なのでぜひ前作から観てください。
続編のもめごとは移住計画、パリに暮らす娘家族はそれぞれに母国への移住を言い出すから、寂しさ募るヴェルヌイユ一夫妻はなんとか引き留めようとてんやわんや、それに加えてチャールズの妹が親に隠して同性愛婚を進めるからまたもや一悶着。
前作で人種問題だけじゃ不十分と言われたのかLGBTまで間口を広げてしまいました。
例によって棘のある本音トークも演出の軽妙さで笑って納得、人類皆家族というベタな理想でありながら希望の光を見事に描いて魅せる製作陣の巧みさには脱帽です。
前作に引き続き楽しめる
シンプルに面白い。国や文化が違うと笑いのズレというのはどうしても生じてしまうが、この作品は終始笑えるため最後まで見ていて楽しい。
前作に引き続きそれぞれの国の違いから生まれる偏見等やフランス国内にある偏見、誤った固定観念等を主にコメディ描写として盛り込んでくれている。
前作になかったシーンとしてはLGBT描写やテロリスト描写あたりかな。
その辺も過激に笑いに変えるのではなくジャブ程度に笑いとして描いてくれてるから面白い。
この作品の良いところは、自分にもこの作品で描かれているような偏見や誤った固定観念が存在し、共感してしまってるから笑ってはしまうのだが…見終わった後には前向きな気持ちになれるところだ。
それはきちんと作品内でも偏見や誤った固定観念は間違いであり、それらを正すことでみんながきちんと幸せになって終わってるからこそ、自分もそうあるべきなんだと感じるからだと勝手ながら解釈している。
前作に比べると若干パンチ力には欠けるが、前作のファンの方なら十分楽しめる作品には違いないと思う。
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