一度も撃ってませんのレビュー・感想・評価
全77件中、41~60件目を表示
さすがキノフィルム!!
邦画ですが『一度も撃ってません』はノスタルジックな感じで、結構な俳優陣で固めてられてて面白かったです。(笑)
作品のバー「YZ」に居たいと思うほど、少しハードボイルドなテーマなのに、なぜかほのぼのしました。
機会があったら観てくださいませ。
流石キノフィルム、カネあるな!?(笑)
マジメなハードボイルドを笑って観る
伝説の殺し屋、ハードボイルド小説の取材、高齢者夫婦のやりとり、そんなものが混じり合ったコメディ。
結構妙な映画だ。殺しのシーンや夜の街のシーンなど、ハードボイルドの雰囲気はマジメに演出してる気がした。でもそれが滑稽に見える不思議。演者が年老いた人ばかりなのもあるが、ハードボイルド自体が時代遅れってことなんだろうか。逆に若い演者がフラットでリアルな言葉を話す作りなのかも。
いずれにしても思っていたよりも楽しめたことはたしか。ちなみに豊川悦司の名前をエンドロールで見つけて驚き、外に掲示してある写真を見て納得。全然わからなかった。
ハードボイルドな装い中に滲む哀愁とユーモア
昨年は「半世界」に激しく感動した阪本順治監督の新作。まさに映画に愛をこめてといった趣の作品。
石橋蓮司、大楠道代、岸部一徳、桃井かおりという四人のレジェンドたちをメインに据え、佐藤浩一、豊川悦司、江口洋介、妻夫木聡などが脇を固めるフォーメーション。肩の力を抜きながらも面白い作品を作ろうという『熱』が十二分に伝わった。
蓮司さんが裏の顔を持つ売れない小説家を演じた。ヤクザな弁護士の依頼を受けてメキシコの麻薬カルテルにいたという男に殺しの仲介をしていたが、ヒットマンと対決せざるを得ないを状況に。
そう、彼は一度も撃ったことがなかった。
ハードボイルドな装い中に哀愁とユーモアが滲み出す逸品。何しろ蓮司さん、御年78歳であります。
渋すぎる世界
石橋蓮司、大楠道代、桃井かおり、岸部一徳、佐藤浩市、江口洋介、豊川悦司、妻夫木聡、井上真央など豪華俳優人がわんさか出てくる。
石橋蓮司がとにかく渋い🚬いわゆるハードボイルドなんだけど笑いありホッコリあり。桃井かおりと大楠道代ここにあり❗みたいなはまり役。長くなくちょうどいい時間で良い。
エンドロールでトヨエツの名前をみてトヨエツ?ってなり、サイト調べたらまさかのガッツリ出ていた。まったく気づかず💦
原田!!!
50歳台までには、この映画の空気感、鳥肌がたつほどの痛懐かしさを感じることはできないだろうな。さらに、あの時代のゴールデン街を知らないとね。残念ながら若い批評家には不評な作品らしい。しかし、僕は作品の全体像を絶賛したい。故藤田敏八や長谷部安春に監督してもらっても素敵だろう。この場に必須の原田芳雄は、確かに作品に存在感を示している。桃井かおりが独白する!市街で機動隊相手に石投げて、逃げて...のくだり。中学生時代に彷徨ってた新宿で遭遇した。その記憶の同時代性に泣く。
「ザ・映画」
今年40本目。
エンターテイメントとして非常にいい。ザ・大人の映画。しかし若い人が見ても全然面白いと思います。こう言う映画は登場人物を事前にあまり調べず、こんな人も出てるんだと楽しむ映画。
お客さんはおじさん比率が高いですが、若い人も2人位。
石橋蓮司こんなおじさんになりたい。酒も煙草もやらないから無理かなあ、いや目指します。
なにこれ
なんかねー、観客にどう思ってほしくて作ったのか全くわかんないよ。
有名な俳優が画面に映ってて、
石橋蓮司がウロウロするだけ。
俳優が飲み会で酔っ払って、その場で即興の芝居を始めたのでカメラ回しました、みたいな映画。みんな相当酔ってるから、当人たちは盛り上がってるが、他人から見たらそこまで面白くない、って感じ…
途中の、アドリブで撮ったであろう桃井かおりがノリノリのシーンとか、恥ずかしくて観てられなかったわ。
多くは語らないスタイル
全体的にスローな老人目線のフラットな作りで感情が揺さぶられにくかったが、やってる事はかなりハード。小説のネタにする為に自分の手を汚さず裏稼業。初めはたまたまか妄想かと思わせて実はマジモン。それも今までの人間関係があっての事で、徐々にほどけていって終焉を匂わせる。昔の映画によくあった語らない手法で物語を膨らませているので、二度目見れば後半は冷めるかも知れないが、前半は風呂敷を畳むような作りを楽しめるはず。序盤でポパイに渡していたトリカブト、思い残すことなく渡せたセーター、店を出ての礼、Zに返された看板で何を連想する?
極上の味わい
「団地」を観てから観に行きました…重厚な蓮司さんもいいですねw 今回も音楽がはまってます。桃井さん登場で笑いましたw 途中からこれはあのひ…(ズ)とか、ま…(簿)なんかとは別作品だと割り切って観ていましたが、やっぱりここまで雰囲気と期待を盛り上げたんですから最後はカタルシスか奇想天外くらいでまとめてくれればなぁーw テレビや舞台だと充二分の内容ですが、劇場版なのですから続編や次回作はドラマの刺激性をより強めてほしいですね。特に蓮司・一徳・道代・かおりの諸氏には中毒性があるのですから阪本監督お願いしますよ本当にw 見終ったら少し元気が出て来ました…これは観た方がいいですよ。
観て損のない佳作
贅沢な役者陣を惜しげもなく各シーンに鏤めて、それぞれが大真面目に馬鹿を演じる。邦画のコメディはこうでなくてはいけない。どのシーンをとってもドラマがあり、登場人物の思惑や見栄や恐怖や、ときには優しさが見える。
主人公の作家市川進のハードボイルド趣味に合わせて、銃器の店があったり、その店の閉店の挨拶が「The long good by」(多分レイモンド・チャンドラー著「長いお別れ」より?)だったりする。わかる人だけわかればいいという粋な演出である。
石橋蓮司の存在感がいい。重々しくなく、軽すぎず、女子高生からカワイイ!と言われそうなおじさんである。役としては74歳、石橋自身は78歳だが、まだ微妙に現役感がある。バランスが取れていそうでいないところに人間としての位置エネルギーがあるのだ。それがそのまま物語を牽引する力となっている。
同じようなことが他の登場人物についても言えるので、本作品は不完全な人間たちの群像劇として見事に成立している。佐藤浩市親子の直接のやり取りや柄本明親子の共演など、ほんの僅かなシーンもやたらにケッサクで、観ていて兎に角飽きない。
ノリが完全に昭和だから、中には受け入れがたい人もいるかもしれないが、通信が発達したこの時代にあっても、技術が進んだだけで人間の本質に変わりはない。小賢しくて悪辣で剽軽で人情に厚いという複雑怪奇で面白い人間は確かにいる。そういう人々の情けない喜劇だと思えば腹も立たないだろう。観て損のない佳作である。
最後
そんな風に終わるの?
コメディのような、コメディではない内容で、全編、ブラフのような駆け引きがある殺し屋の話なのかと思いきや…。そして、途中から、いわゆる闇世界の話となり、シリアスになったかと思いきや…。
いろんな肩透かしをくらいました。
評価が分かれる気がする。
主人公は、結局、何を目指していたんだろう。
あの世から悔しがる松田優作w
阪本監督、完全に遊びましたよね?!と言いたくなるくらい、否、演者みんなふざけやがってっ!!と苦笑したくなるような作品。
もちろんシリアスに観たっていいのだろうけど、
完全に松田優作を意識した主役の石橋蓮司さんが、
もうカッコいいやらダサいやらで、もう、とにかくサイコーwww
新崎人生がとてもいいキャラを演じている。
今後もちょいちょい出てきて欲しいな。存在感すごくいい。
こういう演者が楽しんで演じている作品は、
こちらもとっても楽しくなるし、ほこほこする。
オヤジの渋さを×100ぐらいで満喫出来るいちいち渋い作品ですw
予告編を観た時には"コメディか?"と思い、なんとなく面白そうだったので、チェックはしていましたが、観た人の感想がかなり高めで好みな感じだったので観賞しました。
で、感想はと言うと、良い♪
渋い!いちいち渋いw
全然コメディではない。一度も人を撃った事を無いと言うのはハードボイルド設定で言うと確かにコメディではありますが、そこはかと流れる面白さがコメディチックなだけでコメディでないので、タイトルで騙されたと思う人もいるでしょうし、タイトルだけで観るのが疎遠になってしまった人にはかなり勿体ない。
ハマる人にはビシッとハマる作品ではないでしょうか。
まず脚本の丸山昇一さんが良い♪
80年代の角川映画ハードボイルド作品の担い手で、松田優作さんの作品を紐解いていくと必ず挙がるのが脚本家の丸山昇一さん。
古き良きハードボイルド作品を描きながらも根底に流れるのはデビュー作の「探偵物語」で培われたユーモアの融合。
なので、どことなくユーモラスな雰囲気とハードボイルドの組み合わせが好きな人にはたまらん!
伝説のドラマ「探偵物語」をハードボイルドではなく、ハートボイルドと言う風に言われたのは有名な話。
まさしく何処かハートボイルドでありますが、ハードボイルドに憧れるオヤジの胸をズキュン!と撃ち抜きますw
出演者もいちいち渋いw
石橋蓮司さんが渋すぎる。良い声♪台詞カッコ良すぎ!
「酒が夜を連れてくる」「夜が女を作る」と口にすると馬鹿みたい聞こえるが、言ってみたい!w
立ち振舞いも渋い。ラストのエンドロールで港の倉庫を思わす様な赤レンガの壁にもたれかかる様に佇み、タバコの煙を燻らす。
もう“ギャ〜ス!”と叫びたくなるw
だけど、オフの時の抜き方が良い。
朝のシジミの味噌汁を飲んで、具をチュパチュパとすすってるのなんて、もうThis is オッサンw
アナログ人間の様でスマホは持たないが秘密の部屋の書斎のパソコンはMac。デスクトップの画面は自分の渋い写真w
楽しい~♪
桃井かおりさんがやっぱり良い!
歳をとっても格好いい大人の女性を描きまくっている。
「女は猫」と言いたくなるぐらいに自由気ままに振る舞うのが良いんですよね。
来店していきなり「SUMMER TIME」を歌い出す際に持たれたシェイカーのトップ(蓋)をヒョイと外して歌い直すのなんてコミカルかつカッコ良すぎでしょ!
惚れるなぁ〜w
MVPはなんと言ってもBAR「y」のマスター、ポパイ役の新崎人生さん。
台詞は少なめですが、左腕から見えるタトゥーがアンダーグラウンドな雰囲気を醸し出しますが、鍛え上げられた筋肉が圧倒してます。
カウンターをヒョイと飛び越えるのなんて素敵w
御前零児と殺し屋との対峙が終わって、店に入ろうとする田酔の客にクローズ!と言うのがカッコ良い!
BAR「y」も良いんですよ。
キャッシュオンデリバリーもシンプルで明朗会計。店内も程良く暗く、程良く狭い。今のソーシャルディスタンスなんか絶対無理w
歴史を感じさせる木の具合も素敵。
閉店時の看板をひっくり返すと「Z」文字が檄渋い。
なんでもこの看板は亡くなられた原田芳雄さん協力だとか。
また、「y」のお客も良い感じ。
渋い感じの店に集う人達になので、何処か修羅場を潜り抜けてるのかな?と思いきや、意外とその他大勢w
最後の殺し屋と御前零児との戦いが始まる前にはそそくさと退散する。でもそのモブ加減が緩急付いてて良い。
惜しむらくは小説家で殺し屋(仲介人)と言う事で、何処までが本当で何処までがファンタジーなのかが分かり難いと言うか認識し難い事。
また、酒とタバコにはもう少し拘っても良かったかな?
御前零児がBARで飲んでいたカクテルはなんとなくギムレットの様な感じでしたが、「y」で桃井さん演じる玉淀ひかるが飲んでいたウイスキーはなんとなく「グレンフィディック」みたい。
タバコも銘柄指定ではありませんが、何吸ってたのかな?と聞きたくなる。
ここは「Peace」缶で渋く攻めて欲しかったかなぁ。
この作品が製作された背景として、2011年に死去した原田芳雄の自宅で行われた飲み会で桃井かおりが阪本順治監督に「次は石橋蓮司主演で映画を撮って欲しい」とリクエストしたことがきっかけとされているとか。
製作総指揮を務められた「キノフィルムズ」の木下直哉さんは御年54歳。
角川映画を一世風靡した角川春樹さんになんか通じる物が感じられて、多分角川映画にはかなりの影響は受けられているかと思います。
石橋蓮司さん、桃井かおりさん、大楠道代さん、阪本順治監督、丸山昇一さん、原田芳雄さん、木下直哉さんと言う方々の名前を連ねると必ず浮かび上がるのがキーワードが角川映画。そして松田優作さん。
この作品の背景には松田優作さんの作品へのリスペクトとスピリッツが感じられるんですよね。
ハンフリー・ボガードの様にはなれなくても、「探偵物語」の工藤ちゃんの様ならなれるかもしれない。そんな憧れと楽しめる要素の硬軟の融合とオヤジの渋いカッコつけ方がズキュンと胸を撃ちます。
“分かるかな〜分かんねえだろうなあ〜”ではありませんがw、渋いオヤジに憧れる方は是非観て頂きたい作品です!
クローズ!!
引きずるものを何時か整理したいが…。
初老あるあるを交えながらサスペンス?は進む。
映画の中の人々はYの閉店と最後のドタバタで昇華出来たんだろう。
色々身につまされる。
>
ずっと一線にいる役者ってすごい。
朝のゴミ出し爺さんから御前零次へ変貌する石橋蓮司。あの年になったら御前零次を見習いたい。カッコ付けたときには帽子が脱げないのがかわゆくもある。
70年代から変る事無く桃井かおりを続けている、桃井かおり。こちらも一緒に年食ってるのせいか何の違和感もない。すごい。
色男豊川悦司は変貌しながら存在感を吐き出してる感じ。別の意味ですごい。
あの定年編集長は昇華できたかな。
苦み・エグみ・旨み
久々の映画館、タイトルで選定。
正直そこまで期待していなかったが、味のある作品だった。
ひと昔もふた昔も前に流行ったハードボイルドな世界観に憧れつつ、その世界に身を投じることができないまま年老いてしまった「ちょいグレ作家」が主人公。
自分の家族にも松田優作好きの公務員がいるが、そういう人って意外と多いんじゃなかろうか…
展開はゆっくりだし、細かく見ればやや無茶な設定もあるのだが、
悪役含め登場人物それぞれに愛嬌があり、つい魅入ってしまうシーンが多かったのは、やはり超豪華キャスト陣の成せるワザか。
(鑑賞目的の一つだったトヨエツなんて、「え!?これだけ!?」という扱いだったけど、それでも出演するトヨエツ素敵。)
ベテランたちの掛け合いはまさに「神々の遊び」といった感じで、そこが拝めるだけでも見る価値があったと思う。
そういう余地を残したシナリオ・演出が出来ているのも、満足できた要因の一つかと。
ラスト、ピンチを乗り越えた一行が祝杯を上げるシーンで終わらず、解散シーンまで映したのがよかった。
思い描いた通りには人生を歩めなかった登場人物たちが、危機を通して一時の高揚感を得る。けれどそれが過ぎ去れば、再び独りに戻っていく。
「夜は酒が連れてくる」令和にはクサすぎるような台詞だけど、心地のよい厭世観というか、終わらせ方の美学のようなものを感じた。
スケールで魅せる作品が多くなっている中で、こういうものが小規模でも作られ続けるのはうれしい。
登場人物たちがさらにヨボヨボになった続編、出来ないかな…
「団塊の世代」「全共闘世代」には懐かしいくもホロ苦い!
昨日(7/6)は、4/9以来3カ月ぶりの映画館でした。入場者はガラガラの10人。「1人置きの座席」でしたが自由席でした。
映画評コメントを読んだ限りでは若い人には「?」らしいが、団塊の世代、全共闘世代には「しんみりできる出演者」と舞台設定でした。
ヤクザ家業にまで身を落としたヤメ検(岸部一徳)と、彼から「殺しを請け負っている」謎の殺し屋・実は売れない自称作家(石橋蓮司)。その二人が秘密に会っている新宿の小さな地下BARでいつも一緒に呑んでいる落ちぶれた女優(桃井かおり)が主な登場人物。『一度も撃ってません』というとぼけたタイトルの意味は、その殺しを請け負う作家は、いつも「凄腕の本当の殺し屋」に下請けをさせていて、「実際に自分では殺しはしない」という意味。
(ここからはややネタバレ)
観客は「この3人の関係」が気になるが、それは最後に明かされます。
この3人は、50年前、新宿騒乱のとき、機動隊から逃げて、逃げ込んだ地下のBARで「出会った」時からの関係だったという設定でした。当時は、司法試験を目指すガリ勉学生、小説家を目指す文学部の学生、女優を目指す売れていない劇団女優。
その時から、このBARだけで「会ってきた」という旧くて長い間柄。だから、「まっとうな人生から踏み外してからも関係が続いている」という設定でした。
これが、「同じような旧友を持っている」全共闘世代には「しみじみ」「ほのぼの」としました。同世代のオジサン、オバサンにはお薦めです。
私の父親世代なら「戦友」でしょうが、それは男だけの世界。これに対して全共闘世代は女子学生が不可欠。そのまま結婚したカップルも多かった!
他の出演者の顔ぶれも「もったいない」くらいの多彩さ! 佐藤浩市、江本明、妻夫木聡、豊川悦司、江口洋介、小野武彦、江本佑、大楠道代、井上真央、濱田マリ、他。
総じて笑わせてもらった
映画comでの酷評ぶりにびっくり。コロナのせいで今年5本しかみれてないが1番面白かった。ただ観客はアラフィフの私より皆年上で中高年にコメディはキツく、客を選ぶ映画なのでは。
石橋蓮司の一見マジメだがキメきれないキャラはいつもの安定感、桃井、大楠の私の想定より若い現役感に惹きつけられた。前情報無しの方が愉しめたので、岸辺さん以外のキャストは、それなりの演技はしているがオマケと思って視た方がいいかも。筋もこなれていて要所は押さえており良かった。欲をいえば大楠演じる妻の優等生キャラはステレオタイプで相応しいと思わなかったので、もう少し掘り下げても良かったと思うが、総じて笑わせてもらいました。
全77件中、41~60件目を表示