ジョゼと虎と魚たち(2020・アニメ版)のレビュー・感想・評価
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お勧めします
ストーリーは軸がしっかりとしていて、テンポも早いので飽きないです。アニメでしかできない要素をしっかりと利用し、色彩豊かでかつ綺麗な可愛げのあるタッチで描かれています。登場人物の表情も中盤からガラッと変わっていく表現の上手さに圧倒されました。特にジョゼの髪型と服装から感情が読み取りやすく、見ていて可愛かったです。Eveさんが主題歌、挿入歌を担当していて、すごい雰囲気にマッチしていると感じました。あの音楽に関する万能性はさすがだと思います。全てが綺麗にまとめられていて、また見たい映画だと感じました。
安い演出要らぬカメラの動き
デジタルパンやら要らぬブレと別段演出に結びつくでもない被写界深度いじりのせいで、折角の美術が勿体ない。引きの構図も変な前景が入り一つも決まらず残念。
話も演出も浅く、心情描写演出は皆無。恋愛映画の構図に成らず。
音楽も聴きたかったジャズが3秒で雪のように消えた。
最後の紙芝居のシーンは全く映画的でない。
その代わり予告編の出来は良いと思う。凄くシネスコ感が伝わってくるし、最後にジャズを流すセンスも褒められる。
本編はクリスマスに楽しみにしていた分余計にショック。四畳半襖の裏張りか愛のコリーダの方がデート映画に最適だったか、こな畜生。
今年も最終週ですが、良い作品が出ましたね。
今年62本目。
大阪市在住@重度身障2級持ちの観点からのレビューを。ちょっと変わってるかな?
(なお、内部3級+3級なので車いすではありませんが、多少歩くのがしんどいくらいです)
「魚」が何を指すかは物語でははっきりとしており明らかです。一方、「虎」をどう取るかは難しいところです。ジョゼの外出を阻む外出の邪魔をする、配慮が足りない人たち、配慮のない施設といったわかりやすい概念から、「自分の本当の夢をかなえるときに強敵になって立ちはだかる敵」という解釈もできます(おそらく、複数の意味が同時に存在しそう)。
原作がもう15年くらい前から存在し、今年アニメ化するにあたって(おそらく、コロナ問題で延びてる?)、15年もするといろいろ変わるので、JRや大阪メトロ(旧大阪市営地下鉄)などは2020年時点のものに変わっています。
仲良くなった2人は色々な場所に向かいますが(実在する場所、架空の場所とが混在していますが、まるっきり存在しないものは出てこない)、それらの場所もバリアフリーとはいいがたく(後述)、彼女1人だけで行くのはつらいでしょうね。だからこその「管理人」なのであり、特に重度身障と呼ばれる方の中でも特に配慮を要する、車いすの方への理解がこの映画を通じて広まればな、と思いました。究極を言えば、障がいのある人もない人も共存していける社会の構築、ですね。
※ 中には実在する施設も出てきますが、映画館だからなのか、ライバル企業なのか、「TOHOシネマズ梅田」が「TOKOシネマズ梅田」になっていたのには笑えましたね。
ラストは…。ラストは最後に秘密が混ざっていますので、スタッフロールが終わるまで席を立ってはいけません。
近畿圏の中でも大阪市に在住している方には何の特段の「予習」も不要でしょうが、東京の方だとわかりにくい点もあるので、公式サイトの「映画の中に出てくる大阪市マップ」は見ておくことをお勧めします。
さて、さっそく採点に入りましょう。下記のことから4.5としました。
いずれも細かい点なのですが、どうしてもひっかかってしまいまして。ただ、いずれも軽微なものの積み重ねに過ぎないので、私がいつもつけている5.0評価と本質論は変わらないです。
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減点0.2 … おそらく彼女は福祉上は重度身障(車いすのみで下肢障害で2級以上が確定する)の申請を終えて手帳を持っているはずです。そして、天下茶屋駅(最寄りとなる大阪メトロの駅)から梅田(大阪最大の繁華街)に向かうときに「280円かかる」といっています。これは確かに事実通りです(15年前と今とでは1~5区の料金が違います(消費税アップなど)が、そこは現在の値段に合わせたのでしょう)。
彼女がどこ住まいかは明確に描かれないものの、大阪市在住であれば、大阪メトロ/シティバスの無料乗車券が各区役所で配布されるはずで、大阪市以外であっても手帳提示で半額で乗れます(この場合、140円になり、かつ、同乗介護者も経路が同じ条件なら同じくその値段に割引される)。この点の説明がなく(しかも、どう考えても割引対象者であるのは駅員さんもわかっているのに説明しないの?)、「福祉関係のところをカットしたのかな…?」とは思いました(本質論ではないので)。ただ…
減点0.2 … 彼女がどこ住まいかははっきりしませんが(八尾市にも見える)、確かに重度身障などの方にはケアが必要なので民生委員がやってきて…というのは、まぁ一応は…。私も大阪市に引っ越して手帳を書き換えて(大阪市のものにして)、行政も重度身障の方が誰で、誰にどういうケアが必要でいつ見守りなどに行くのか…といった点は参考にしている…のが建前なハズですが…私、15年くらい住んでますが…。一度も来たことないです…。で、映画内では「さっさと仕事を探せ」だの何だのとしか言わないのですが、それでもまだ来てくれるだけマシで、実際、「2020年現在の状況を考えると」来るものなのでしょうか…(コロナ問題は度外視。いわゆる、個人情報保護法などとの関係っぽい)。
何か、そこは「八尾市でも大阪市でも親切に対応してますよー」って言いたかったのでしょうが、正直見たことも来たこともないです…。というより、2級でさえ来ないならいつ来るの…レベルで、ここは現実と映画の描写が乖離しちゃってますね…。
※ かつ、彼女が一番落ち込んでいる時(ネタバレ回避のため詳細省略)にやってきて、「仕事を探せ」だ何だの言うのも…まぁ、「最終最後は自立」が目標なのでそうなるのは当然のことですが、それを「一番落ち込んでいることが明白な、「ある出来事」が起きた数日?後」にやってきてやる行政も何なの…というのもちぐはぐかなぁ…とは思いました(もちろん、現実であれば、今回と同じようなケースなら、民生委員がやってきても、実際には今日の明日のに仕事を探せだの、無理難題を何だのいうわけがない)
減点0.1 … 物語の序盤に、天下茶屋から梅田まで出かけるシーンがあります。実はこれは一本では行けず、必ず乗り換えを必要とします。一番わかりやすい乗り換えは、天下茶屋→動物園前(堺筋線→御堂筋線)→梅田 なのですが、動物園前駅は乗り換え移動が大変と言われる駅の代表例です(とにかく段差が多い、移動距離がやたらに多い上に、御堂筋線の行き先によって乗るエスカレーター・エレベーター(彼女の場合、エレベーターでしょうね)が全部違い、1つでも間違えるとまた戻ってやり直しという結構面倒な駅だったりします。
もう1つの可能性は、天下茶屋→南森町(堺筋線→谷町線)→東梅田 ですが(東梅田からJR大阪駅までは「徒歩で」10分くらい)、この南森町も谷町線との乗換駅な上にJRに接続している関係上、かなり混みます(車いすでの移動は結構難しい)。
このあたりはどうでもいい話ですが、大阪メトロ(旧大阪市営地下鉄)もタイアップ…というのなら、その「乗り換えのときの介護」などの描写はあっても良かったのかな、と思います(単に乗車して、降りてではなく、どうしても乗り換えが必要な「お客さん」なので)。
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そうですね…。繰り返しになりますが、「虎」の解釈を狭く「交通弱者に対して襲い掛かってくるもの」「移動の邪魔をするもの」ととらえるのなら、こうした乖離している部分はどうしても減点材料にせざるを得ませんでした(この辺、大阪メトロとタイアップしているなら、そういう割引があるとか何とか触れなくていいとか向こうも意見出さなかったの?
ジョゼが可愛すぎて仕方ない。
原作未読、実写版も未鑑賞
アニメってやっぱり凄いね。実写ではできない表情の大きな変化や綺麗でクリアな景色。そしてキャラが可愛いですしね。ジョゼが個人的にどストライクです。ショートカットの女の子は大好きです。そしてセーターなんか着られたら童貞はうっかり死んじゃうんですよ。
ストーリーはテンポも良くて好きですよ。外に出て管理人といろいろなものに触れていき成長していくシーンは「塔の上のラプンツェル」に似た感動が襲ってきました。特に海のシーンですよね。あそこは作画も綺麗でしたしジョゼが一生懸命なシーンには涙腺が刺激されます。
作画は「僕のヒーローアカデミア」などを制作されているボンズさんなだけあって丁寧ですしスピーディなシーンはハラハラします。
特に伝えたい事は演技です!清原伽耶さんは絶対これからの邦画を引っ張っていく存在になるよ。俳優としては一流なのに声優になった途端下手になる役者さんは何人も見てきましたが今回はそんな事ありません。ジョゼの芯の強いけれど意外と傷つきやすい様子がよく伝わってきました。また、方言ですよ。方言なんてその土地の方以外が喋るとどうしても偽物感が出てしまいがちですが本当にそこで育ってきたかのように自然です。あ、中川大志さんも上手かったですよ。ソニックの時から彼は上手かった。
いやー良い映画だった。日本アカデミー賞のアニメ部門はこれが取ってほしいな。
これは余談ですがエンドロールも終わり、おまけも終わった後にあるものが出てきます。僕が見たところではみんな不意を突かれて笑ってましたね。
名作なので是非ご覧ください。
管理人との出会いと成長とハッピーエンドの物語☺️
うん、いい映画だった!!
映画館出るときシンプルにそうおもった^_^
後味、余韻ともにいい映画って、どんどん少なくなってるから、ジョゼ観れてよかったー。(クリスマスにおっさん一人だったのは内緒🤫)
あ、忘れないうちに!エンドロールは最後まで絶対見てね✨✨✨
もう最高なんだわー、じわーっと来る奴くるから😂
映画って終わり方が大事よね、ホント❗️
作り手の作品にかける想いが伝わってくるエンドロールに感動したよ。
追伸
ジョゼが戦っていた虎とはなんだったんだろうね
絵本作家になるという夢への諦めとか、夢が叶わなかったらどうしようという恐怖心だったのかな。
でもその虎と最後に向き合って、乗り越えたんだなあ、ジョゼは。
そして、人魚と男の子の物語から心の翼を取り戻した恒夫がリハビリがんばってまた夢に向かい始めるところとかも、ジーンと来たよね✨
年末にこんな素敵な映画をプレゼントしてくれて俺は感謝の気持ちでいっぱいだ😭
キャラクターの心情が良く描かれていて、作画も良い。
この作品は大阪が舞台で、私も大阪近辺に住んでいますがキャラクターの会話内容に違和感が無く、周りの景色も忠実に描かれていると思った。
個人的には結構好きなストーリーでストレス無く見れた。
エンドロールまで楽しめる
原作とは違う味付けですが、98分目一杯使ったいい意味でのアニメならではの脚色。いろんなものが見事に回収され、歩き出すんだと勇気が出てきます。
途中ハードな展開がありますが、ラストやエンドロールはその後の展開が明るいことを示唆しており、ラブストーリーを安心して楽しみたい方には特にオススメです。
ピュアラブストーリー!
絵を描くことが好きな車椅子の女性、ジョゼ。魚が大好きな大学生の恒夫。2人がたくさんたくさん悩みながら、夢に手を伸ばして恋をする物語です。
原作未読のため、予備知識はまったくありませんでしたが、それでも作品の全てを通し予想外だったことは、車椅子にスポットが全く当たらないところでした。
車椅子だから、足が動かないから、という理由での困難や、虐げられたりする描写はあまりなく、恒夫がジョゼと関わっている時も、車椅子だからといって甘やかすことはありません。無意識の差別や偏見がないことに好感を抱きました。
絵を描くことを仕事にしたいが、夢物語なのではないかと思い悩むジョゼに、やってみなければ分からないと、声をかける恒夫でしたが、"健常者にはわからん"と跳ね除けられてしまいます。しかし、のちに足を怪我した恒夫は、"夢に手を伸ばすことがこんなに怖いなんて"と涙ながらに溢します。
決して、障害があるから夢に手を伸ばすことができないのではなく、誰でも勇気のいることなんだと、常に偏見なくフラットに物事を見ることができる恒夫がとても素敵だと思います。
ひねくれ者で天邪鬼にみえるジョゼと、武骨でぶっきらぼうにみえる恒夫ですが、2人とも大切なことに真っ直ぐと向き合えるピュアな心を持っており、そんな2人が真っ直ぐに恋をしていました。たくさん泣いてキュンキュンしました!
原作はもちろんのこと、ストーリーに出てくる本にも興味が湧いたので、読んでみようと思います。
もう一回観ます
中川大志くん、グーうま。すごく自然。人気男性声優みたいでした。
清原果耶さん、予告編で観て「うまいな」とは思っていましたが、どことなく稚拙ながらも、とても、とっても良かったです。芯があり、太さを感じました。
今の大阪でも殆ど聞かない「あたい」。それをあんな軽やかに使いこなすとは。
どことなく稚拙に感じてしまうのは、きっと彼女がもつ余力、伸びしろ、がそう思わせているのだと思います。
このお二人は役者としても好きなのですが、声優としてもホント上手です。もっと他の作品でも声優を観てみたいです。
このレベルの作品に出てくる声優さんは皆さん上手いのは当たり前ですが、他の声優さんも良かったです。
好きな声優さんばかりです。
安定の興津さん、Lynnさん。異色の松寺千恵美さん。
舞役の宮本侑芽さんの感情が出てきてしまって、少し方言っぽくなる演技、とても絶妙でいい感じでした。それとジョゼと舞との初対面と時も、良かった。
彼女がインタビューで主演二人とは別撮りで、先撮りの二人の演技に合わせてアフレコをしたというのを聞いて、そういうスペシャリストの下支えがあってこその完成度なんだろうと思いました。
そして実写のジョゼを演じる池脇さんも声優上手なのでジョゼを演じる女優さんは声優の才能があるのだろか?と思ってしまいました。
原作未読で実写鑑賞済。
実写の犬童作品が大好きな者としては、bonesで、タムラコータロー監督で、予告編を観て「良い感じだな」と思いながらも少し不安でもありました。
私は池脇ジョゼが大好きなのですが、清原ジョゼはそれに劣らず、ちゃんとジョゼでした。
私の中で今までとは違うジョゼ像を作り上げてくれました。
ジョゼの恒夫との最初のやり取りを聞いて「この作品は大丈夫だな」とスッと入ってきました。
関西の人は知っている所がたくさん出てくると思うので楽しいです。逆に「ここはどこだろ」と考えてしまって話がそっちのけになってしまったりもしました。
映像も柔らかく美しく、日頃見慣れている場所を「こういう風に描くんだ」と。
バイオレットエバーガーデンのあの美しさとはまた違う柔らかな美しさがあり、いつも感じている事ですが「日本アニメの奥深さ」を再認識させられました。
実写を観ているからというのもあるでしょうが、ストーリーにすごく入り易かったという事。
丁寧さと、緩急の付け方の上手さから来るものなのでしょうか。
一つ言うなら、もう少し後半部を伸ばして彼らの心の動きをもうちょっと見たかったかな。
そして実写をちゃんと意識してくれていると感じれて嬉しかった。
私が実写の中で最も印象に残っている車いすのシーン。
それをちゃんと思い出させられて、そういう風に作ってくれているのだろうと感じました。
観れてよかったと思う事の一つとして、実写のジョゼのこれからが気になっていたので、一つの答えをもらったように思えたところです。
実写が好きな人には「甘い!」と言われ、意見が分かれると思うのですが、実写が好きな人にも、また違うジョゼや恒夫が観れて面白いのではと思います。
観て欲しいです。
逆にアニメでこの作品を気に入った方には実写も観て欲しいとも思います。
Eveの曲がとてもいい。メロディーが美しく、優しく美しいこの映画によく合っている。
彼の今季TVで放送中のアニメのOPとのギャップが…。すごい才能。
彼の楽曲は映像との親和性、融和性が高い気がします。
相乗効果を生んで映像と音に引き込まれます。
彼「Eve」と「マカロニえんぴつ」が今のお気に入りです。トイズファクトリー、グッジョブです。
「しんどいな」「つかれたな」と思っている人には観て欲しいです。
クリスマスには誰かと観にいくのに、もとていい作品だと思います。
もしかなうなら、この二人の主演で実写ジョゼのパターンのリメイクと、あの絵本を出版してもらえたら嬉しいかもです。
今回は試写会でしたが、もう一度、観に行こうと思っています。
エンドロールこそこの作品の良さの“見取り図”だ!
清原果耶ちゃんのファンだからという理由だけで、前情報もあまりいれず見てきました。
この作品は簡単に言うと、清原果耶ちゃん演じるヒロインの『ジョゼと虎と魚たち』という紙芝居を書き上げるに至った心情変化を、アニメでしか表現できないリアリティーラインギリギリのシーンと、アニメでしか表現できない映像の美し方で丁寧に語る物語だったと思いました。
結構女性のキャラクターには共感できないところがたくさんあって。ヒロインがあまりにも感情に振り回された行動を取るところとか、主人公と同じバイト先の女の子が、「あなた(主人公)の想いを全部受け止めるから」と言ったかと思えば自分本位の行動を取りヒロインに宣戦布告に行く件とか、見ていてしんどかったです。
主人公も基本的にはそうした行動に対して無条件の肯定から入ってるところを見ると、自分の器が小さいという可能性のほうが濃厚ですね。
それでも、主人公とヒロインの関係性が深まっていく様や、ヒロインの毎日抱える心情をとある出来事をきっかけに知って喜びつつ絶望する葛藤の様、そこから立ち直るきっかけを与える出来事まで、非常に見事だったと思います。
また、今年公開された「37セカンズ」でもありましたが、カメラを下から上に撮る目線が多いのも印象的でした。車椅子から見える景色はこうなっているんだと分かりやすく演出されていたと思います。
また、私は大阪に住んでいるんですが関西弁が非常にナチュラルだと思いました。清原果耶ちゃんは大阪府出身なのですが、方言指導が上手くいっていました。見取り図の二人は見取り図の二人でしたが(笑)
圧巻はエンドロールです。Eveの曲に合わせて、登場人物が会話をしているのですが、どんな会話をしているのかはわからない演出が、見る側の想像力をかき立て、余韻に浸らせてくれます。最高でした。
この作品では“虎=怖いものの象徴”なのですが、関西で一番怖いのはタイガースファンというオチじゃなくて良かったです(笑)
心が洗われる映画体験
エースコックさんの試写会に当選したので鑑賞させて戴きました!
率直な感想を言うと、ストーリーも作画も音楽も良くも悪くも『綺麗』な作品です。
ストーリーは綺麗すぎるしどこか安直ではないかと思ってしまうところもありましたがそれでも良かった!
悪い言い方をすれば安っぽいと言う表現になってしまうかもしれませんがその分キャラクターの心情や周りの環境がストレートに伝わってきてとても良かったです!
また背景と音楽が綺麗すぎます!もはやこれを観に行っても価値はあると思います。若干ん?と思ってしまうようなストーリー部分があっても素晴らしい背景と音楽でその世界観にずっと入り込ませてくれます。
クリスマス公開ということもあって家族でもカップルでも友人でもどんな人と言っても終わった後は話が弾むと思うのでおすすめです!
外の世界は虎ばかり?
大阪の人情味溢れた世界観と美しい画に、思わず作品にのめり込んでしまっていた。
お婆ちゃんに『外には恐ろしい虎がいっぱいや』と言われてきたジョゼが、管理人に外の世界を見せてもらったことによって、外の美しさを知る。
まっすぐで純粋で不器用なジョゼと、
気が優しくて大人っぽくて少し鈍感な管理人。
管理人がジョゼのお世話をするようになって、
ジョゼは足をもらい、管理人は心の翼をもらった。
健常者には分からないというジョゼの痛み、管理人は怪我をして初めて理解する。なにかに手を伸ばそうとすることが、こんなにもこわいということ。
そして、2人は気づく。
なにかに挑戦するとき、応援してくれる人がいることがなによりの支えになること。
ただのラブコメではない、美しい愛を観れた気がする。
「虎」と「魚」
試写会にて。
ジョゼのおばあちゃんは「外には怖いものが沢山ある」と言った。例えば「虎」。「虎」は怖くて、恐ろしくて、残酷で、情けも容赦も無い。そのため、思わず足がすくんでしまい、外へ行くのを躊躇ったり、途中で逃げ出したくもなる。
だけど、外にいるのは「虎」だけじゃない。海で泳ぐ「魚」のように、キラキラしていて、美しくて、思わず見惚れてしまいそうなものも沢山ある。それは景色もそうだが、人間もそうである。
そして、「虎」は克服することができる。「虎」を克服してしまえば、自分の足で、外の世界を生きていくことができ、もっと美しい「魚」に出会える。
…そんなことを見終わった後に思いました。こんなご時世なので外に行くのはなかなか難しいかもしれません。でも今の社会の状況を理由にして、「虎」と出会わないようにしている自分がいるのでは、と最近思ったりもします。もっと積極的に外の世界に出て行ってもいいのかもしれない。だって、「19歳は一度しかやってこない」のだから。
文章にまとまりがなくなってしまいましたが、画面に映る全てが美しいと思える映画でした。コロナ禍で思っていたキャンパスライフが送れていない僕のような大学1年生の方は特に見て損はない、と思います。
全245件中、221~240件目を表示