「今年1番の映画!」ジョゼと虎と魚たち(2020・アニメ版) えもんさんの映画レビュー(感想・評価)
今年1番の映画!
今年観た映画の中で一番良かったです。
鑑賞後に、自分も今日から頑張ろうと思えます。
内容としては生まれつき障害を持ち、前に進むことを諦めてしまったジョゼ(くみこ)が、夢に向かって真っすぐ進んでいこうとする恒夫と出会い、葛藤しながらも夢を見つけて、前に進もうとする話です。
途中からの予想できないストーリ展開やアニメ映像の美しさで、爽やかで感動させられる最高の青春映画となっています。
ぜひ色んな人に見ていただきたいです。
キャラクター原案の方が描かれている漫画も、映画の内容が丁寧に書かれており、大変面白いので、映画にはまった方は漫画もぜひ!全2巻です。
後は個人的な感想を書きなぐり、、、
社会の怖さや冷たさを虎として表していますが、作中では明確な悪意はでてきません。
ただ、現実世界ではジョゼはもっと社会の悪意に晒されていたのではないかと思います。
生まれつき障害を持っているということは、子供のころから辛い経験をしてきた可能性が高いです。他の子が当たり前にできることができなかったり、他の子から仲間外れにされたり、そんな経験がジョゼに前に進むことを諦めさせたのだと思います。
そんな中、障害を持っているジョゼを特別扱いせずに接してくれる恒夫との絡みは見ていてほっこりさせられます。
恒夫は出会ってからずっとジョゼの障害を差別はせずに、必要な配慮だけおこないます。
祖母から特別扱いされていたジョゼにとっては、1人の人として対等に接してくれる恒夫は自分を変えてくれるような存在だったと思います。
このまま留学のシーンまでいくのかなと思っていたら、まさかの祖母の死と恒夫の事故。
この展開は予想できませんでした。特に恒夫がジョゼの立場を体感するというのは凄くいい演出でした。
健常者から障がい者になるかもしれないという時に初めて分かる、夢を見ることや前に進むことの大変さ。叶わなかったときに絶望したくないから現状維持を選んでしまうんだと思います。
そんな時にジョゼからの「心のい翼であなたは何処までも飛んでゆける。」というメッセージ。ジョゼが恒夫から貰った勇気を恒夫に返す?気づかせてあげる演出が素敵でした。
後はジョゼと舞の絡みも好きです。自分の好きな人が他の子を好きになっていく姿を見ているのはとても辛いと思います。
それでも、恒夫を元気づけられるのはジョゼだと思い、悪役になってもジョゼを焚きつけにいくシーンがほんと好きです。
隼人やジョゼの祖母といい今作にはいい奴しかいないのかと。
それと、ジョゼの「気持ちの大きさは誰にも負けん!!」という言葉。
ジョゼのなかでの恒夫の存在の大きさが感じられます。
何はともあれ、最後はハッピーエンドで良かったです!
きっと2人はこれからも困難を一緒に乗り越えて幸せになっていくんでしょう。