劇場公開日 2020年10月9日

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「生活」星の子 ぞのさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0生活

2024年2月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

大きな展開があるわけではなく、宗教を信じている家庭のドキュメンタリーを見ている感じ。
「宗教」というと何だか悪いイメージがあるし、それにハマっている親というと毒親の印象を抱いてしまうけれど、本作ではそこまで極端なものとして描いていない。
すごくリアリティがあって、だからこそ難しさを感じました。

ちひろの両親は子供への愛情が深く、夫婦仲も良く、とても良い人のように見える。
ただ、宗教グッズをたくさん購入するせいで子供の修学旅行のお金も払えず、親戚に援助してもらわなければならないような状況。
もちろん親族からしたら怪しい宗教にハマり、子供に悪影響を与える悪い親として映る。

一方ちひろにとっては宗教は生まれた時から生活の一部になっているし、両親は愛情たっぷりに育ててくれるし大好きな存在。
思春期になって少しづつ自分の考えも持つようになり、世間の常識に触れていく中で、自身の環境に疑問を持つものの両親とは離れ難い。

ラストシーンは3人で星を眺めて終わるという潔さですが、
ちひろは帰りたいけど両親と離れ難い(傷付けたくない)という状況がいろんな部分と重複していて何だか感慨深かったです。

それにしてもちひろが良い子すぎる。
芦田愛菜ちゃんだからこそ成立つ作品だなと思いました。
他の子だと嘘くさ過ぎてリアリティに欠ける。

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ぞの