劇場公開日 2020年10月9日

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「宗教 新興のそれ。」星の子 asicaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0宗教 新興のそれ。

2022年7月4日
iPhoneアプリから投稿

私の父は、 お坊ちゃん育ちでいろいろなものにハマる人だった。

終戦を海軍兵学校で迎えた際は いわゆる「日本の一番長い日」の題材である玉音テープを奪還しに行こうというグループで盛り上がり(なのに実情は兵学校の医務室の病棟で赤痢に罹った面々とウンコのたびに回数を記すマッチ棒を並べてた病人だった)

戦後はプロレタリア文学にかぶれ 貧しい小作人の娘であった母と恋に落ち共産党員になる。

その後解脱して 女に走り 私たち姉弟は母親が変わる。

そして二番目の母と暮らす中で ある新興宗教に入信。

これは私たちも親戚も巻き込んで大掛かりなものであった。
15年ほど熱心に入信していたが

ある時 ぱったり宗旨替え。

弘法大師に走る。

もちろん 我が家の仏壇(浄土真宗)も地元の神社も参拝しつつだ。

この家族(作品の)
父親と母親がかなり仲が良いし、一途に善良。

長女はその両親を見限り家出。
次女は、両親の入信のきっかけが自分の病弱からであった事を姉にこんこんと言い含められて
逃げる方法も方向も見出せていない。
全然 あなたのせいじゃないんだよ、と言ってあげたい。

バスに乗って団体で巡礼に行く感じ。
あるよなあと思う。

結構なリアルであると 宗教を渡り歩いた親をみてるとわかる。モデル モチーフ あるなあ〜。

結末が まったく完全に 投げっぱなしなのは
これは題材から言うと ある程度予想できるが
いくらなんでも ここ?
という終わり方ではある。

赤ん坊の病気が治癒したのは、ほぼ間違いなく成長によるものであって お水のせいじゃない。
(この部分の赤ちゃんの撮影が 可哀想で気になって見るのやめようかとさえ思った)

とにかく 我が家の信条

水を売る団体でマトモなのはない。

asica