「グロテスク」星の子 chiliさんの映画レビュー(感想・評価)
グロテスク
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まなちゃんが愛らしいので家族愛のお話かと思ってしまいますが、その真横にあるもっといびつなものがテーマなのかと思います。
お姉ちゃんの行動が全て。外からの手助けにすがりつつ、土壇場で刃物をむけてしまう。おそらくそんな自分にぞっとして家を出る。
妹はそんな姉の気持ちを理解しているのにもかかわらず家に残ることを選ぶ。
おかしい事、ずれている事に気づきながらも見ないふりをして過ごす人達に違和感を持っている上で、同じようにそこにいようとする。
それは家族愛とかではない。
姉妹で出した結果は違うけど、生きるための立ち位置を模索しているのだと思います。
三人で見上げる星空、両親と同じ流れ星を目撃できなかった事、これはこの先見るもの目指すものが違っていることのたとえじゃないかと思いました。
救いは…お父さんが高校の事を、遠いな…と漏らしてその後の言葉が本当はあったかもしれない瞬間。おじさんの家から通う選択肢が、僅かだけ提示されていたのかと。
でもじつはもっと怖いのは、それらを超越してあの団体は動いているのかもと思わせる不気味さ。
合宿先でなかなか両親と会えなかったこと、催眠術を駆使するという女性に揺らぐ心を言い当てられること、それらは仕組まれていたのかも。会えない時間に両親から娘の相談を受けていて、さも心を見透かしたように投げかける言葉…こういう手口はよく聞きますよね…怖。
ところであの素敵なバランス感覚のお友達なべちゃん、まく子ちゃん演ってた美人さんですよね!途中で気づいて嬉しくなりました。
お姉ちゃん役のあじゅちゃんも応援してます!
若くして子供を産む役が多いな。 笑
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