「幸せの定義」星の子 bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
幸せの定義
信者一家のドキュメンタリー。やるせない気持ちになった。シンミリしてしまった。ただ、ただ、幸せになってケロヨーー!と。祈りたくなる、ドキュメンタリーの様な映画でした。
新興宗教を真っ向から批判するでもなく。肯定もせず。忌み嫌い馬鹿にする人を、寧ろ醜く描き。信仰と人格を分けて考える親友には、共感しか無いし。
信じて救われてるのなら、それで良いんじゃ無い?と思わされたりする瞬間もある。だってですよ。林さん一家は、「極めて不幸」なんかにゃ見えないんですもん。
ただ。宗教でハコが建ってるのを見ると、何だかなぁ…騙されてますよ、あなた方!って言いたくなる。
いずれにしても、幸せかどうかを決めるのは自分自身。
だからこそ。
恋心を抱く人に、両親を「狂ってる」とまで言われた哀しさから逃れる様に、夜の街を走るちひろが切ない。
何が「特別な星空」なのか分からない夜空を、身を寄せ合って眺める姿が、一家の全てを象徴してる。お風呂の時間=世間のルール常識を気にするちひろ。特別な場所で見る夜空=神秘的な力の存在を信じて疑わない両親。三人で見なければ意味が無いと言う父と、うなずく母。2人に挟まれて、一緒に星空を見上げるちひろ。
私達は幸せです。
あなたの尺度で測らないで下さい。
狂ってるなんて言わないで下さい。
私達の幸せを定義するのは私達であって、
あなたでは無い。
的な。
大森監督としては、Motherとの対比ってのも意識したんでしょうかね。俺は、こっちの方が好きです。流れ星を探す三人の、小劇場みたいな地味な演出が、ものすごく好き。
良かった、とっても。
bloodさん、騙されていても本人たちが幸せならばいいですよね。
幸せになれるなら俺だって騙されたいです。
ただ、水によって「風邪をひかない」というのは薬事法違反ですし、これだけは納得いきません。「コロナにもかかりません」となると、大迷惑かも・・・
コメントありがとうございます。
確かに大森監督は、この映画において、宗教は家族のあり方に影響を与える存在として取り上げているだけで、その信仰や教義に対して、肯定にも否定にも言及しないよう慎重に避けながら、表現してました。
「家族コレクション」ですねw
直接的に迷惑を被ったら!!!!となりますけど、借金してまでな~とは思いつつも、それでも仰る通り、不幸な様子はなかったですからね。
中学生にして理解しているであろう友達は凄いですよね。