劇場公開日 2021年3月12日

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「戦国部活隊」ブレイブ 群青戦記 MAKOさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5戦国部活隊

2023年4月3日
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この映画、レビューを書くのずーっと躊躇ってたんだよなあ。どうしても悪口が多くなりそうで。
けどかなり好きな作品なので、モヤモヤを晴らすべく駄文を綴ります。

本広克行監督は初期の作品は好きな物が多かった。「踊る大捜査線」は勿論、「スペーストラベラーズ」も良かったし「サトラレ」は傑作だった。
が、「踊る〜」の2作目がピークでそれ以降ロクな物が無い。
何より監督の評価を地に落としたのは「少林少女」だろう。柴咲コウにカンフーさせたこの映画は、退屈というより観ていてずーっとフラストレーションが溜まり映画館を出た時には怒りさえ覚えてしまう駄作中の駄作だった。(『名前を貸しただけ』だとう?そんな言い訳通用するとでも?)

近作の「亜人」はトムとジェリーに出て来るチーズ並に穴だらけの脚本とベテラン俳優の棒演技で、風邪引きそうなほど寒い作品だった。何故かレビューの評価は高いが5年経った今も続編の影も形も無いのがこの作品の出来を示しているだろう。
「曇天に笑う」は完全な福士蒼汰の無駄遣いで、時代劇に興味が無いのが観ていて伝わる子供騙しとしか言えない出来だった。

うーん、やっぱり悪口多くなっちゃったよ。本広監督とその作品が好きな方ごめんなさい。

で、この映画
…面白かったなあ。

正直に云うと劇場では観ていない。すいません。公開時に気にはなってたんだが、これまでがこれまでだけにねえ。

この映画は題材がとんでもSFなだけにツッコミどころが有るのは致し方無いところだと思うし、何よりのそこは映画の嘘として充分許せる範囲だ。原作ありきの作品だが、やったもん勝ちだよ。

それに見どころはSF部分では無く、仲間を救うべく頭を廻らす高校生達の策略と厚い友情、現代人である事を活かしたアクションだ。
うーん、やっぱやったもん勝ちだなあ。

とはいえ意外にもしっかりと残酷シーンが有ったり、理不尽さの無い展開だったりで充分に大人の観賞に堪える出来だし、それどころかちょっと胸が熱くなったしラストのオチには何故か爽やかさまで感じた。

…昔は大好きだったティーン向けの映画が、大人になると全く楽しめない事にガッカリ&ビックリなんて事が珠に有るが、もしこの映画を10代の自分が観たらきっと大好きな映画になったと思う。
満点付けたんじゃないかな。

のでこんなレビューを10代の若者が見る事は無いと思うが、若者達に
オススメ。

…あと心の10代が珠に暴れる大人達にも。

MAKO