ジョン・F・ドノヴァンの死と生のレビュー・感想・評価
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主人公はドノヴァンじゃない
前半の1時間は物語が全く進行せず退屈だった。後半になってやっと物語が動き出したが、観てて気づいたのは、この映画はドノヴァンの事も確かに描いてるが、どちらかというと心情を丹念に描いてるのはルパートの方じゃないかと。寧ろドノヴァンの内面は、あまりよくわからなかった。グザビエ・ドラン作品としては物足りない内容でした。
ストレートとLGBTでは異なる意味になる映画
ストレートにとっては意味がわかりにくく「?」となるシーンが多々ある。
けれど同じシーンがLGBTの当事者から見ると「そうそう、それ!」と腑に落ちる。
この映画への「感想」は、その人がセクシャルマイノリティに対してどういう「態度」であるかということを教えてくれる。
素晴らしい構造だと思う。
LGBTにとって血縁者の問題は常につきまとう。なかでも母の存在はこちらを苦しめるし、救いもする。そんなのはストレートにもある、という意見はあるが、根本的な立ち位置が違う。
奥深い
現実的にこういう生き方をしてる人もいるとおもう。
今の世の中、色んな事が降り混ざり、それを日常化とされている。時代なのかもしれない。
短い人生、どう生きたか⁉️
それが、不幸せとも限らない。
母親の存在、彼の人生に大きく、左右されてると思った。
子役の子の迫真の演技がたまらなく感動した。
観て良かったと思う、作品です。
主人公と母親
偽りの自分を演じきったジョン
真っ向な自分でいるルパート
ルパートにとってジョンは憧れだったし、ジョンにとってルパートは心を開ける存在
そして、わかってるつもりだった両母
主人公の孤独を表す時、必ず母親の存在がキーポイントになる様に思える
「ジュリアン」や「ジョーカー」などの様に絶望するか
「ボヘミアンラプソディ」や「サタデーナイトチャーチ」の様に希望をえるか…
母親との繋がりは最後の最後の切り札かと思います
やはり孤独は人を蝕む
どこが良いの分からない
カメラワークと編集が悪くて終始居心地が悪かった。
この監督さんの他の作品はみたことないが、おれとは合わない。
ストーリーもどこか独りよがりで、共感できるところが少ない。
ただ、男をカッコよく撮るなぁ、とは思った。
GOTSのツイストした2次創作
みんな大好きカナダの若き天才グザヴェエ・ドラン監督の最新作。
スクールドラマで人気になった俳優ジョン・F・ドノヴァンと文通していた少年が、彼の死と自分の人生を重ねて語る物語。
ドラン監督が天才子役時代に憧れのレオナルド・ディカプリオへファンレターを送った話を元に物語を作った話。
ジョン・F・ドノヴァンを演じるのは「ゲーム・オブ・スローンズ」のジョン・スノウを演じ一躍スターになったキット・ハリントン。
今人気絶頂の彼がジョンの名前で演じているので、2次創作のように見える。
私は腐女子なので全然ありがたいけれど、「ゲーム・オブ・スローンズ」を見ていない人にはどう見えるんだろう…ましてやドランの新作としてお洒落映画を見に行った人に、この同人誌のような映画楽しめるか少し心配。
キット・ハリントンのBLカーセックスが見たい人にオススメの映画。
ディカプリオから返事は来たのかが気になる。
生きなきゃ。
人生は辛くて悲しくて、美しい。
生きてみる価値はある。
そう思えた。
若い頃に観ていたら、きっとどっぷりはまってたんだろうけど、今は図太く生きてる身なので、それでも生きなきゃ、と思える。
貧困や人種差別に比べたら、性的マイノリティであることや、多くの人の目に晒される立場であることが、贅沢な悩み、みたいなセリフがあったが、ちょっとそれは心痛い。
当事者にとっては、生き死にをかけた戦いだからだ。
グザヴィエ・ドランの作品は、時に音楽がうるさく感じたりするんだけど、エンドロールの「Bitter Sweet Symphony」は良かった。
なんやかんやと、いつも希望を感じさせるエンディング。
きっと彼はまだ世界に絶望していない。
現代らしい題材
ドラン自身、ドラン作品のファンです。
やっと公開したーー!しかもTOHOシネマズでやるんだ!なんか期待しちゃうな…と思いつつ本日鑑賞しました。
母と息子の関係、同性愛、音楽、色彩、スローモーションなど、ドラン作品見てる感が個人的に楽しかったです。
正直ストーリーはありきたりで少し物足りなさもあったけど、芸能人のゴシップなどでメディアに翻弄される今の社会について改めて考えて欲しいみたいなことを今回一番伝えたいのかなと思います。
人の前に立つ仕事をしてるひとが見たらまた違った見方になるんだろうな。
とはいえ作品に散りばめられたあらゆるセリフや描写は心に刺さるものが多くありました。
結論、見て良かった🤪
大衆受けに自然とシフトしていっている印象
ドラン節は健在しつつも、以前のMVような冗長なシーンや、何か含みのあるシーンは減っているように思う。(そこが良さでもあったのだが、眠くなるのが欠点)
それがよく表れているのが"スタンドバイミー"のシーンだと思う。誰もが知る音楽を使って、分かりやすいストーリーを描いている。
やはりドラン作品の肝は母子愛だった。
今回の作品はいつも以上にそれが伝わってきて、感情移入しやすく、心に響いた。言ってみれば、今までの作品は、そこか近づきがたい印象があった。どうも介入できない域を感じた。本作は距離がずっと近い。
おそらく、今までのドランを俯瞰してみる子供からの視点があるからだろう。
いわゆるドラン的作風と大衆的作風が交互に入り乱れることで、より理解しやすう出来ているのだろう。
そしてどちらもそれぞれの母子愛を築いて、映画は終わる。
スーザンサランドン演ずる母親よ。なんてリアルなの。実家帰った時のあの恐ろしく嫌な雰囲気を体現しておられましたな。
なんでドラン映画の主人公たちはみんな若くして死ぬんだろうね。
キャストも良かったですなあ。
ナタリーポートマンもハマり役でしたな。
キットハリントンも本当に実在したんじゃないかと思えるような、演じ方でしたな。
そして、ジェイコブトレンブレン。すごいのひとこと。TVの前で興奮して騒ぎ倒したと思ったら、どこにも吐き出せない感情を必死で母親にぶつけたりする。もうこちらも本当にこういう子供がどこかにいそうだっていう雰囲気。
キャシーベイツもあの出演だけでだいぶ印象に残る演技をしていましたなあ。
過剰摂取
2006年ニューヨークの自宅でTVのアイドルジョン・Fドノヴァンが死んだ。
彼が死ぬまでの5年間、文通友達で当時11歳の少年だったルパートが、2017年に当時のジョンのことと自身のことを記者に語る体でみせていく話。
ジョンとの物語と、ルパートの物語の二つが行ったり来たりしながら語られて行く展開で、ジョンのパートは手紙に書かれていたことと言う割にはやけに詳細が語られていて、子供に判る内容という割には男娼がどうたら言っちゃうし、登場人物がヌメ~ッと言いたいことを言ってるばかりで物語というほどのものを感じず何が言いたいのか良くわからない。
一応ラストで補完した感じだったけど。
更には、自殺か事故か、あるいは事件か何て謳い文句が踊っているけれど、その辺は結構どうでも良い感じだし。
当時のルパート少年の物語は寂しさとか健気さとかが感じられてなかなか面白かったけど、それだけかな。
映画の醍醐味。
わたしはこのカメラワーク大好き。
35mmフィルムで撮影しているところも大好き。
文通という要素も大好き。
心を通わせられる人は、
必ずしも、近い人・仲良しな人・家族・恋人である必要はない。すごく素敵じゃないか。
何かが足りないのか、
それか、
何かが多い気がして、
消化不良ではあるんだなぁ…
2回目の方がストーリーがぐっどはいる
ゲームオブスローンズのファン。キットハリソンの繊細な演技は必見だし、子役もよいね。
子供時代の残酷さもよく出てたし、キットが何より良かった作品。
最後のオマージュ泣きそうになったな。
女優陣ナタリーポートマンキャシーベイツ、スーザンサランドン豪華キャストが脇を固め、良い作品だった。
ルパートはジョンを超えて生きていく
ジョンが選んだ生き方なのか?
どうしたらもっと彼らしく生きていけるのか?
色々考えたけれど、大人の彼が事情はどうあれそう決めたのだから、仕方ない事かもしれない。
ルパートは残された手紙を出版し、彼を悼み彼がどうしても手放せなかった何かをフッと手放し、そうしないと得られなかった自分と向き合い、生きていくんだなと思った。
ジョン、ルパート、それぞれの母親、家族、恋人や友人、表情が豊かにセリフ以上に語っていた。その語りが重なり、一人の死と生は、良いことも悪いことも織り成されたたった一つの大切なものと語りかけていた。
最後のシーンが全ての物語
まだまだ母と家族を描くんだな。
監督が大好きな物で埋め尽くされた画面は、もちろん素敵で、切り取られた画面だけでドラマティックな空気と世界観を感じる。
今回も自分を投影するスタイルでセクシャリティを描くが、思いが強いのか、継ぎ接ぎな流れの悪さを感じながら観た。
一変、最後のシーンでパッと広がる感じがした。
もう、その表情反則!!
泣き笑いしちゃう粋なオマージュ、そしてエンドロールで浸る。やっぱり好きだな。
"ヘルサム学園"
グザヴィエがディカプリオに宛てたファンレター、確かに「タイタニック」での人気と美少年ぶりは凄まじく、その後の「太陽と月に背いて」をグザヴィエが観ていたら!?
ラストは「マイ・プライベート・アイダホ」のシーンを思い起こす、監督はガス・ヴァン・サント、主演はもちろんリヴァー・フェニックス、本作の劇中では"Stand By Me"のカバーも流れる。
ルパートの少年時代を今一番勢いのある?現役子役なジェイコブ・トレンブレイ君が、母親を「レオン」で鮮烈な子役デビューの印象がいつまでも薄れないナタリー・ポートマンが演じ、主演のキット・ハリントンはTVドラマでスターにタイトルロールまんまな役柄で、キャシー・ベイツは「タイタニック」にも出ている。
グザヴィエ自身や本作の役柄と似通った役者たちの共通点が多く目立ち、それらに関連性がなかったかのように全カットなジェシカ・チャステインが悲しい!?
音楽と映像を印象的に魅せるそのセンスが素晴らしいグザヴィエ・ドランのイメージが、本作に限っては今までの作品からの焼き直し感が否めない!??
スーザン・サランドンが演じる母親、ジョンと家族の関係性が前作の「たかが世界の終わり」から何も進んでいない同じことを繰り返しているようで、親子三人での風呂場のシーンは「Mommy/マミー」で三人が熱唱するセリーヌ・ディオンの"On Ne Change Pas"とダブるような?雨のロンドンで流れる"Stand By Me"は女性ボーカルのカバーではあるが観ているコッチが恥ずかしくなるベタ過ぎる選曲と過剰にも取れる感動場面、同じく「Mommy/マミー」でオアシスの"Wonderwall"が流れるシーンにベタさを感じたが、曲の良さを再認識し感動も絶頂に込み上がる名シーンと個人的に。
自分が好んで聴かないジャンルや知らない曲、知っていてもベタなヒット曲などの音楽を劇的に斬新な映像描写で映す手腕が魅力でもあるグザヴィエの特に「わたしはロランス」や「Mommy/マミー」に「たかが世界の終わり」この三作品で感動したりテンション上がる高揚感を味わった分、本作には期待したが、し過ぎたせいか?期待度がボロボロと剥がれ落ちて!??
ジョンの家族関係は映された事実だけで後は観る側が想像するしかない反面、ルパートと母親の関係性は丁寧に説明される描写があり、ジョンの死の真相はルパートとの手紙のやり取りに全てがあり、手紙の内容は描かれない。
グザヴィエの監督全作品を通して本作でも父親は存在しない、同性愛としてのパートナーや家族である兄、そこに父親像があるように、母親の存在は絶対的で関係性が良くも悪くも常に葛藤や意志の疎通が取れない難しさを提示して来る幼さ?に甘え??
"シド・ヴィシャスが死んだ部屋みたい"ってナイスな台詞が一番の上がりポイント!??
いっぱい詰まった良い映画
無駄が何もない映画。
しかも心のデリケートな部分にガンガン訴えてくる。
主人公は言うに及ばず、いろんな立場の人がそれぞれの立場における痛みや苦しみみたいなものが巧みに描かれているのが流石です。
感情の機微を描くのが上手い。
やっぱグザビエ・ドランは天才やわ。
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