「天才の迷い道」ジョン・F・ドノヴァンの死と生 ソルトさんの映画レビュー(感想・評価)
天才の迷い道
グザビェ・ドランの初期作品(いつまでが初期というかは不明です)の熱い熱情、憤怒という感情は、時に空回りしていても好感を感じ観ていました。
かれのカナダ人そしてゲイである点。母親との関係性。友人たちとの親密性。そして人はそれぞれに素晴らしく、その人なりに人生を謳歌してほしい(主に「私はロランス」において)というメッセージは快く受け取れていたと思う。
しかし「たかが世界の終わり」そしてこの「ジョン・F・ドノヴァン・・」である。
時あたかもアウト・ブレイクからパンデミックへ進んだ世界を、ドランならどう描くのか
迷いつつ生きている私たちの個への発信という点でこの作品は疑問符だらけだ?
たとえて言えば、相変わらずの母との関係性、人を小ばかにしたような言葉の羅列。終盤でジョンと老人の会話が出てくるが、先の世に君は何を成し遂げられるだろう?(そう言い切ってしまうが・・。あくまでも個人の見解です)
そんなドランに興味は深々である。
コロナの影響でガラガラの映画館でそんなことを思って観ていました。
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