「白スーツが黒スーツに変わるワケ。それはスーツを交換したから。」ブラック・ウィドウ ぽったさんの映画レビュー(感想・評価)
白スーツが黒スーツに変わるワケ。それはスーツを交換したから。
子供のころ謎の組織に拉致され、そこで過酷な訓練を受けて一級の殺し屋になる。やがて組織を離脱して今度は組織に狙われる身になるが、反撃して組織を壊滅させる。そういうしょうもないパターンの映画がたくさん作られて来たが、本作もそこに加わる一本である。どうせカネをかけて作るんならもっとオリジナリティのある話しにすればいいのになぁ、と溜息。
アベンジャーズと無理やり関連づける必要があるのか。もっと自由に作れないのか。雲の中に隠された巨大要塞とか、キャプテン•アメリカの過去作を思わせる。そういう巨大な構築物の前では個人の格闘なんかすっとんで、爆発につぐ爆発がどれも同じような大味な作品にしてしまう。
主人公のナターシャはチチは大きくないがお尻はそこそこで、そのせいかカメラ位置は腰の高さが多く、お尻を見せたがっているように思った。
妹は容姿も行動もセリフも振り切れないいまいち感があって、そこにさらに似たようないまいち感のある母親が加わる。妹は可愛らしさを、母親は母性を、それぞれ主人公に不足しているものを補う。
太っちょの親父は太っていることでユーモラスな存在であるが、それも中途半端で冗長である。ただそうしないと主役を食ってしまうからそうしたのだろう。
家族がテーマみたいだけど、冒頭はありきたりの日常の中に不穏さが次第に忍び込んできて期待させた。
その他
便利に使われている友人の男性は、どこからスーパー戦闘機を調達してきたのか。
それと、顔にかかるとすぐさま洗脳が溶ける便利な薬品て? まあ、指パッチンで宇宙が変わる世界観だから。
幼稚で安直な前提に文句を言うのは愚かで、それを受け入れてその世界を楽しむのが映画の鑑賞の仕方だというのは開き直りであろう。前提は内容に相応しいものがいいに決まっている。