「事前の宣伝では、両国を対等に描いているとの触れ込みでしたが、実物は宣伝とはまったく違いました。」ミッドウェイ お水汲み当番さんの映画レビュー(感想・評価)
事前の宣伝では、両国を対等に描いているとの触れ込みでしたが、実物は宣伝とはまったく違いました。
日本の戦闘機乗りは一人も描かれず、空母も戦闘機も単なる「敵」というか、単なる「対象物」「単なるマト」という扱いでした。
CGは贅沢に使われています。一昔前なら400億円規模は掛かったと思う水準です。
ただ、技術の進歩と低廉化によって、映画全体で120億円しか制作費が掛かっていないそうで、そうでしょうねという水準の出来上がり。
監督が「インデペンデンス・デイ」の監督なのですが、昔、米国系の飛行機の機内でこの映画を観た時に、監督の卑劣な手法に衝撃を受けた鮮明な記憶があります。
エイリアンと戦うクライマックスシーンに、ごく一瞬、硫黄島に旗を立てる有名な写真がカットインしているのです。
日本とか、第二次大戦とか、まったく無関係なシーンであるにもかかわらず。
日本で観た時は、こんなサブリミナル的な画面は入っていませんでしたので、この監督は日本市場向けには平気で二枚舌になる危険きわまりない人間だな、と当時から私は警戒していました。
今回の映画でも、日本で公開されているバージョンにこそ、「両国の兵士に捧ぐ」みたいな文字列が出てきますが、アメリカで観ると、いったいどんな仕様になっているのか、私はそこのところにも興味があります。
作品のレベルとしては、そこそこ楽しめるので、★4つ。
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