劇場公開日 2021年8月20日

  • 予告編を見る

「タイトルの真意は漫画で確かめたくなる」子供はわかってあげない ちんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0タイトルの真意は漫画で確かめたくなる

2021年8月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

2021年8月28日

ずっと気になっていた沖田作品。
京都シネマで鑑賞。
京都シネマで観れて良かったと思う作品。

原作を読まずに鑑賞したので、少しセリフの意味や描写の細かい真意などは掴めていませんが、漫画を読まなくても、映画として成立しており、とても面白かったです。

私は沖田監督の監督がすごく好きです。
欧米映画のような派手な展開ではないです。
それゆえに、観ているこちら側も映画の世界にいるように感じてしまうような不思議な引き込む魅力がある。心が綺麗にすくいとられていく感覚でした。
本作も、2時間があっという間に感じるほど特別な時間でした。

さすが沖田監督、なっ!

個人的に印象に残った点を感想として書きたいと思います、なっ!

斉藤由貴の「嘘ついたから?楽しかったから?」というセリフ。
「これ以上ないくらいの愛を持って育ててくれた今の父がいるにもかかわらず、顔も思い出もない実の父との数日間がとても楽しく、それを後ろめたく、罪悪感を感じてしまったの?」というセリフを「楽しかったから?」という一言で表してしまう、その強烈なセリフだなと思いました。それを言う斉藤由貴の演技力にも感服。
3度の不倫でも、斉藤由貴が女優を続けられるのは、彼女の演技への評価が高いことを示しているのだと思いました。

主人公の上白石萌歌は、とても可愛い!
日本で女子高生が主人公の青春映画となれば、「肌が白い」「思春期の陰を感じさせる」というテンプレがあります。個人的にはあれがとても苦手です。
なんでも型にはめてしまって、作品を没個性的にしてしまっている気がします。
本作は、そういった要素がなく、とても良かったです。
上白石萌歌は水泳部ということもあり、健全に真っ黒で良いなぁと思いました。また、思春期の思い悩む感じの描写もなく、前向きで、新鮮な人物像でした。

豊川悦司。
主人公かと思うくらいの存在感。胡散臭さでいうと世界レベル。

映画で気になった点。
美波ともじくんの恋愛の進展が少し急ぎすぎたかな。
2人の距離感の縮まる時間がすこし足りなかったので、ラストであまり感情移入はできなかったですね。

美波の笑ってしまう癖。
高校2年生になってから急に笑う癖がついてしまったと映画にありました。
もじくんに告白するときも笑っていたので、緊張すると笑ってしまう癖なのかなと思いましたが、そこについては映画では掘り下げられていませんでした。(あまり重要ではないのかも?)

総じて、とてもいい映画でした。
漫画も読んでみたくなったので、映画としては大成功なのではないでしょうか!なっ!

あと部長よろしく!

ちん