ファーストラヴのレビュー・感想・評価
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切なくて・・・
何度も見たくなる映画、何度見ても楽しめる映画、これこそが良い映画だと思います。
本作品も映画館で見た時に、感動した大好きな作品なんですが・・・
最初ほどのインパクトはなかったな。
まぁ、内容がわかってるってことで、サスペンスとしては弱いですよね。どうなる?って展開を楽しむ部分がないですから。ただ、この作品については、ドラマ的にも楽しめる作品だったと思います。
そして、Uruさんの歌に酔いしれる。
【ネタバレ】
何しろ、この作品でスゴいのが芳根さん。前々からタダ者ではないって感じで魅せてくれる女優さんですが、この作品でも惹き付けられます。不遇な過去にまた号泣してしまいました。切なくて・・・
そして、これにわをかけるのが、板尾さんの怪演と木村さんの熱演。ホンッと最悪の両親を見せつけてくれる感じです。
それとは逆に心暖まるのが北川さんと窪塚さん。秘密を抱えて悩む北川さんをしっかりと包み込む窪塚さんにホッとしちゃいます。
北川さんも相変わらず綺麗ですね。見ているだけで満足ですが、中村さんとの回想シーン。ちょっと無理があったかな、若づくり。許せちゃうんですけど。
作品は、ホンッと、考えさせられる内容です。
父親としての娘への接し方、と言うよりも、娘を持つ親としてどうあるべきか。娘を傷つけるような事、発言をしていないか。
この作品における北川さん、芳根さん、もしかしたら木村さんも、みんな幼い頃のトラウマで苦しんでました。三つ子の魂ってやつですかね。ホンッと小さな子供に接するときは気を付けないと。勿論、大きくなった今でも娘には気を使ってます。
ラスト、写真家役の窪塚さんの個展、子供たちの笑顔でメチャクチャ救われます。
弟を笑わせるエピソードも良かったです。
ここで流れるUruさんのエンディング。
ホント、最高に良い余韻に浸れます。
トラウマが人格を決める
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大学生の京子が父親を殺し、逮捕される。
弁護士は中村、その義理の姉の北川が公認心理師として京子を取材。
最初は殺した理由はそっちで考えろとかナメた態度だった京子。
しかし北川が過去を調べて行くうちに、育った環境の劣悪さが判明。
美術教授の父は京子を、男子生徒らのデッサンのモデルに無理にさせてた。
京子はそれがイヤで家出したこともあったが、母も助けてくれなかった。
京子は母が別の男との間に作った子であり、母も父に遠慮してたため。
北川も同様、少女買春の常習だった父に強いトラウマを持ってた。
だから京子を救いたい思いは強く、精力的に調査を進めて行く。
やがて京子のリストカットの習慣や、本気で嫌な時に笑顔になる癖を知る。
そして自分のトラウマも正直に告白し、京子との距離を縮める北川。
ついに京子は心を開き、父の死は事故だったことを告白。
包丁でリストカットし、それを父に見せたのだった。
すると父が逆上し、もみ合ううちにその包丁が刺さったのだった。
あのデッサンモデルで地獄だった時代も京子はリストカットした。
その傷を見せると、父は世間体を気にしてモデルをやめさせた。
自傷行為だけが自分を救うと信じ込んでたのだった。
しかし急に主張を変えたこともあり、有罪判決が下る。
でも京子は、裁判で人々が自分の声に耳を傾けてくれたことが嬉しかった。
自分の気持ちを主張することは、してはならないと長年信じ込んでたから。
服役することにはなったが、自分の感情を取り戻すきっかけはつかんだ。
元々真面目な人だし、立ち直って行くことだろう。そう祈る。
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劇場で見た。しょーもない親を持つと子が可哀想って話。
北川景子は真面目で賢そうやし曲がった事を嫌いそうやから、
こういう役は本当によくハマってる。感情移入しやすい。
20代はアイドル女優っぽかったけど、今はかなりの演技派よな。
それにしても登場人物がこれだけみんな問題を抱えてる作品も珍しい。
中村くんも母に捨てられ過去にSEX依存症になったりしてる。
京子の母や北川の母も、異常ではないけどどこか荒んでる。
今現在は中村も北川も過去をバネに立派な先生になってるけど、
昔から今に至るまでずーっとマトモなのは北川の夫の窪塚だけ。
この人だけ異常なほど深い悟りを開いてる感じw
あまり身近にある問題じゃないから、ためになったとは思わないけど、
でも作品としては人物の気持ちがよく描けてて、見てて楽しかった。
殺人という名の花束
父親を殺した事により捕まってしまった女性。
その女性の過去を追っていくうちに心にかかる負担がとてもつもないような経験ばかりであった事がわかった。
殺人を犯した容疑者を演じる芳根京子さんの演技の振り幅がとてもすごいと感じた。
情緒不安定な様を見事に演じていると感じた。
北川景子さんも自身のトラウマに苦しむ女性の姿を演技力も輝いていました。
人を殺してしまったという事実は、消えないけども
人に殺されてしまった心というのもトラウマとして残ってしまう。
役者それぞれの演技が見事な作品でした。
物語としては、悲しさの中に少しだけ優しさを与えてくれる作品だと思いました。
タイトルの意味が今ひとつ
クソ親父!って言葉がありますが、まさにこの映画にでてくる父親達は、そんな感じですね。クソというよりクズのほうがあってるか。
男だからしょうがないんだけどね〜っと、主人公の母が言うセリフがありますが、それで片付けられては困ります。世の中の性ビジネスの需要と供給はあると思うが、対小児に関しては、本当に無くなって欲しいと思う。子供を大人の事情でビジネスに巻き込まないで欲しいと。
子供の頃に心に傷をおった心理士の由紀(北川景子)が、父親殺しの容疑者、環菜(芳根京子)のドキュメンタリー本の執筆を依頼され、環菜とやり取りしたり、周囲の人間に取材する。そのうちに、自分の過去と向き合っていかなければいけなくなる。
子供の頃に親のせいで心にトラウマを抱えていた由紀は、長年苦しめられてきた。その事実を夫(窪塚洋介)には話せずにいた。夫の義弟であり、環菜の担当弁護士の迦葉(中村倫也)とは大学時代からの知人。由紀との間に何かがあることを最初から匂わすが、彼もトラウマをもつ。
トラウマを持った人たちが心の傷と向き合っていく本作。鑑賞していると何度も辛くなるシーンがあるし、苦しい。
それぞれに違うトラウマだが、全てのキーは親にある。
予告を見ると環菜はサイコパスなのかな?と思いきや、そうでもなかったし、(なんらかの人格障害はあるが)それ以上に、環菜の両親のほうがおかしな親だった。
性的虐待の方法はいろいろあるが、生きていく上で苦しめられる経験をさせられたということは、由紀も環菜も被害者である。
心の傷のことを誰にも話せない、話してはいけない、そんな風に一人で抱え込まなければいけない状況は辛すぎる、、、
正直、最後の最後まで環菜の心のなかに殺意があったのでは?と期待していたのですが、最後までそれは無かったことに、そっかーと期待外れではあったがなぜか嬉しかった。
原作は島本理生さんだが、脚本は"彼女がその名を知らない鳥たち"の浅野妙子さんだと後から知って、妙に納得できた。堤幸彦監督作品も多くは観てはいないが、"望み"に続き好きな作品となった。
最後に、窪塚くんの演技を久々にみたけど、やっぱりスキー!!そして、この兄がいてくれたおかげで救われたよ。由紀も弟も、私も!!!
でもやっぱりタイトルのラヴが分からない。
これは環菜の初恋にかけてるの?どういうことなのか、私には理解できなくて。。。
サイコパス子ちゃんかと思ったらそうでもなく…
トラウマになる理由がわりと繊細なので、ハードモード系に慣れちゃってると、物足りなさを感じる。
予告と導入でサイコパスちゃんとの心理戦がもっとあるサスペンスかと思いきや、初恋のデート尺が長かったり、癒し系BGMとか、あれ?そこあっさり信じるの??とか、ことごとく裏切られた(いや、私の先入観が悪いんですが)感じ。
家に泊めてた男性にパパは嫌がらせとかしなかったの?とか最後の最後、幼い頃の写真で迦葉を笑わせた方法、くすぐっただけなら耳打ちしなくてよくない?とか、ほんと「?????」が多い作品でした。
北川景子の演技が激しめだったけど、なんか丁寧すぎる喋り方とトーンでイマイチ没入できないんだよなぁ…。
あと窪塚の落ち着いた静かな夫役やってても溢れ出ちゃうダメさ加減のエロさよ。この二人はどうにもならない。
それに比べて芳根京子の演技よ。没入型で引っ張られちゃう魅力があるよねー。素晴らしい。ゆえに、もっとサイコパス子でいてほしかった…!!
俳優の演技力に助けられている
キャスティング100点
窪塚洋介、中村倫也、芳根京子ちゃんが演技が上手なのは周知の上なのだけど北川景子に関して
ここまで踏み込んだ演技するんだなと意外だった
美人女優ってだけじゃなかった
それもあって最高の配役
それに近年の俳優に言えるのが滑舌悪くて台詞が聞き取りにくいことがあるんだけど
この作品の俳優は皆んな台詞が聴き取りやすい
そこ重要視する
原作者の島本理生の経験を投影しているのかと
勝手に想像してみた
父親の娘に対する接し方を
自分の夫でありながら
見て見ぬ振りをしたり許す母親へ
同じ女性としての軽蔑
男性のロリータコンプレックスへの軽蔑
同学年の元彼とその兄であり夫は
理想の男性と言ったところだろうか。
北川景子と芳根京子
似たトラウマを持つ2人の美しさだけで十分に観賞価値有ります。
残酷な判決が締まり有るストーリーにしていました。
Uruの劇中歌もとても良かったです。
凄くいい作品でした。
言い得て妙では?
北川景子の役が気持ち良くなってるだけの映画だった。
総じて、荒根京子の役が死ぬほど不憫。実際に被害受けてるし、周りの大人たちがクズすぎる。デッサン会という名の変態集団。そして潔癖症の母親。そんな彼女に北川景子は「自分を投影してるだけ」といわれるのは言い得て妙すぎる。お前は運が良かったんやと。
それになぜか暴走した北川景子がトラックに轢かれて死にかけるのだが、歩く災厄すぎないか?トラック運転手のことめちゃくちゃ心配になったよ。このご時世、歩行者が飛び出して来ても裁かれるのは運転手やし。そこのあたりの言及は一切ない北川景子。そのあと病室で今カレとイチャイチャする北川景子。ここにきて、荒根京子の話題が端に追いやられる。とことん周りは北川景子に振り回されてる印象があった。
あと、北川景子の演技もオーバーアクトすぎて周りと溶け込んでなかった印象があります。法廷で何も話さない方が溶け込めてたよ。
あと、原作読了するとかなり端折ってる部分がある。映画にして良かったものなのか。
やさしさってなんだろう
父親の目が怖いという感覚は
私の日常になかったので、
こういう経験された方もいるのかなぁと
新鮮でドキュメンタリーのようでした。
窪塚さんの芝居がいつもと違うので、
後々あ、こういう役だからかと納得。
窪塚さんの芝居はいつも魅力的です。
みんなそれぞれ隠れた部分が明かされ
絡まった糸がほどけてゆく。
昔の恋愛についてふと考えたくなる、
やさしさと苦さが混じった映画でした。
芳根さんの印象も変わりました。
熱くてすてきな芝居をされる方なんですね。
最後は救いがあってほしかったけど、
現実はそうもいかないですな…
すてきな作品ありがとうございました。
本当に被害あった方のトラウマは凄いかも知れないけど、正直文学作品を...
本当に被害あった方のトラウマは凄いかも知れないけど、正直文学作品を謳ったものにしては、弱いし浅い(主人公)。被告人がこんなので心開きます???
正義感溢れる感じが鼻について1ミリも共感できなくなってしまったことが原因かもしれません。芳根京子の演技と窪塚洋介を久しぶりに見れたのが救い。
エゴエゴ、エゴでーす。
親が自分のことしか考えてないと子供が苦労します。の、物語。
映画は脚本が悪く監督もどこを描きたいのか、はっきりしていないようで、原作の意図をほぼ無視する出来でした。
芳根京子ちゃんが良かっただけに、もう少しマカベユキとカンナの対峙にしたら、原作の意図はわかりやすくなったと思います。
ファンタジーのようなシーンいらなかったかな。あれでは迦葉と由紀の未練たらたら物語に見えて残念です。ファーストラブの意味を履き違えてるような、、、。
NHKのドラマの方が原作に忠実で丁寧に描いていた。映像は映画の方が格段に綺麗でした。カンナ役はどちらもうまかったけど、原作の雰囲気としては浜辺美波ちゃんのノーメイクのような感じの描写だったかな。母親の描き方はどちらも甘い。
原作は流石の大衆文学直木賞という感じで、内容的には好きじゃないし穴だらけでしたが、文章力でさらっと読めました。
島本理生さん的には女性の男性からの目線、視線に含まれるハラスメントな部分を描きたかったらしいですが、これは今ひとつ表現しきれていなかったね。男性にわかってほしいと思いながら、結局母親に拘った表現が多かった。母親に救われなかった思いの方が強く出ている作品です。
あの父親は血の繋がりがどうこうではなく、人の親になれるような人ではなかったのですが、虐待と気にし過ぎという狭間を描くのは難しい。そして、それを救うのはもっと困難な事だと、それが観た人に少しでも伝わったなら作品としては少し意味をもてたのかな。本当に難しい題材です。
親なんてどんな頑張ったって、子供がどう思うかなんてわからないし、良いも悪いも最後までわからない。その時その時真剣に向き合えたかどうかしか、自分には問えない。許されることや感謝されることばかり考えてると破綻する。
ただ、親も人であって悩みや苦しみを抱えてるんだってことをうまく共有できるといいのにね。
あと、公認心理士というものを、だいぶ強引な感じで描いているので、そこは注意が必要です。
芳根京子、圧巻
役者さんの演技力が魅力のひとつ
魅了されました!!!
ストーリーとしは
描写が少なかったせいか
軽く感じてしまったかな〜
感情移入は、できなかった
原作を知らないのも原因
初恋のお兄さんはどうして来たの?
母親の傷の原因は?
娘は狂人で発言が二転三転して
人をおちょくって振り回す人格なのに
大人しくなりすぎてて‥
なんかスッキリしない
夫婦の関係も兄弟の関係も義姉義弟の関係も
言いたい事は理解ができるんだけど‥
これもスッキリしない
うまくまとめた
アマプラで見た。心に闇を抱えた人たちの物語なのはわかったけど、少女趣味の男たちが取り巻いているから、カップルでは見に行きづらいかな。弟が付き合ってた彼女が兄と結婚とか、普通ではありえない。北川景子の芝居はやや大げさだったけど、芳根京子の演技力に救われた。懲役8年も現実にはないかなと思いつつ、Uruの泣かせる主題歌でうまくまとめた感がある。何であんな切なく歌えるのだろう。Uruの歌が素敵すぎて、クライマックスでは嫌だった少女趣味の話も忘れてしまっていた。
タイトルのファーストラヴの意図がわからなかった。 芳根京子の演技良...
タイトルのファーストラヴの意図がわからなかった。
芳根京子の演技良かったなぁ。
結局有罪になってそれじゃ救われないじゃないかと思ったけど、自分の本音を話すことができてそれを真剣に聞いてもらえたことが嬉しかったと言っていてなるほどなぁと思った。
男性批判に感じてしまう人もいるだろうし、逆に共感できる人には響くものがあるだろうし、観る人を選ぶ作品かなと思う。
過去と向き合いたいだけなのに
美女にはサスペンスが似合う…と映画の世界ではよく言われるが、それを地で行くかのように、ここ最近主演作がサスペンス/ミステリー続く北川景子。
落としたスマホや死の医師の遺産は正直ビミョーだったが、本作はなかなか良かった。
ハラハラドキドキスリリング、王道のTHEサスペンス・ミステリー!…を期待したら、ちと肩透かしかも。
愛憎、心の闇、切ないヒューマン・ドラマにこそ胸響いた。
名高い画家の聖山那雄人が都内某所で包丁で刺されて殺された。
容疑者として逮捕されたのは、娘で女子大生の環菜。「動機はそちらで見つけて下さい」という彼女の発言が世間に波紋を投げ掛ける。
公認心理師の由紀は、彼女に興味を持ち、何度も面会。
夫・我聞の弟で弁護士の迦葉と共に、事件の真相に迫るも、環菜の二転三転する供述に翻弄される中…。
サスペンス・ミステリーとしての入り方は充分。非常に惹き付けられる。
作品のポイントは、3つ。
由紀と迦葉は義理の姉弟。が、何処かよそよそしい2人。実は…。2人の過去。
環菜の心理にのめり込む由紀。彼女に自分の過去を重ねる。由紀の秘められた過去…。
そして、何故環菜は父親を殺害したのか…?
単なるサイコパスか、それとも…?
閉ざした心の奥底には、何があるのか…?
大学時代出会い、恋に落ちた由紀と迦葉。
由紀にとっては“初恋”、ナンパばかりしてた迦葉にとっても本気の恋。
サスペンス・ミステリーに脱線ラブストーリー…??
由紀を巡る人間関係などの前置きになっている。それから、もう一つ。
初めて体を重ねる合わせる夜。
突然払いのける由紀。
いいムードが最悪のムードに…。
由紀には、性に対してトラウマが…。
子供の頃、父のヘンなものを目にする。
車の中から、外国人女の子の大量の写真が…。
気持ちの悪い記憶を、その時は記憶の片隅に追いやる。
成人の日、母から告げられた父の衝撃の秘密…。
父は海外出張の際、現地の女の子を買春していたのだ…。
しかも、母はそれを容認。
訳が分からない。何故、母は…?
いや、そもそも何故父はそんな事を…?
あの時の気持ちの悪い記憶…いや、あの時から抱いていた父への恐ろしさが一気に蘇ってきた。
性や父に対して抱く気持ちが、何処か環菜と通ずる所がある…。
が、環菜のそれはさらに闇深いものであった…。
人の心の内面に踏み込むキャストたち。
演技力を問われる北川景子だが、事件の真相もとより環菜の心の解放に奔走、自身の封印した過去にも向き合い、複雑な感情、珍しい大胆なラブシーンなど、熱演。
中村倫也も有能でクールでいけ好かないイケメン弁護士が合っている。エリート俺様風でありながら、何処か孤独を滲ませ…。
環菜の両親役の木村佳乃と板尾創路も出番はそんなに多くないが、印象残す。確かにこんな両親は…。(あくまで役の設定上です!)
特に好演と圧巻の存在感を披露したのは、次の2人。
窪塚洋介。
由紀の夫、我聞役。
窪塚と言うとどうしてもエキセントリックなイメージだが、それがガラッと変わるくらいの“好演”。
これまでだったら嫁と弟が一緒に行動(しかも昔付き合っていた)していたら、それこそぶん殴るぐらいだったのに、全てを包み込むような優しさ。妻に対しても、弟に対しても。
あの病室のシーンなど目頭熱くなった。
ひょっとしたら少なからず嫉妬もあるのかもしれない。しかし、それがまた説得力やリアルな感情を感じる。
“家族”への愛情を感じる。
暖かい窪塚クン、良かった!
そして、言わば本作の主役。
圧巻の演技と存在感を見せたのが…
芳根京子。
サイコパスなのか、精神不安定なのか。
「動機はそちらで見つけて下さい」「本気見せてよ!」…挑発的な言葉。
由紀と迦葉の過去の関係をすぐ察知したり、迦葉の日ごとに変わる高級腕時計を皮肉ったり、突然椅子の上に乗って暴れたり…。
かと思えば、急に大人しくなったり、涙を浮かべたり…。
環菜の心の闇を、体現。
本当に圧倒される。
劇中で迦葉が環菜の事を“クセ者”と言っていたが、芳根京子こそただ者ではない。
堤幸彦がまたまたまたじっくりタイプのサスペンス/ミステリーを演出。
本作は長回しを多用したとの事で、よりその醍醐味を堪能。
個人的に印象的だったのは…
時折の刑務所で由紀と環菜の面会シーン。必ずと言っていいほどガラス越しに2人の顔が重なる。2人の過去の境遇が似ている…そんな事を感じさせた。
少しずつ環菜の心に触れ、紐解かれていく。
まず、事件の真相。
これは至って単純であった。
環菜が父を呼び出し、揉み合ってる内に過って包丁が突き刺さってしまった。
問題は、そこに至るまでの経緯。環の事件当時の足取りではなく、幼少時まで遡る…。
父はまだ幼い環菜をモデルとして、弟子に描かせていた。
その“デッサン会”には、環菜の他に全裸の男がモデルとして2人、実習生は男性のみ。
限られた空間内に、裸の男と、画を描く為に凄まじい目で見てくる男たち…。
その時父は環菜に、「動くな!」とだけ…。
デッサン会が終わると、親睦会。アルコールが入った男たちは、環菜の体をベタベタ触ってくる。
両親に助けて欲しかった。
が、その両親が何もしてくれなかった。
また、環菜と父は本当の親子でも無かった…。
デッサン会が嫌になり、逃げ出した環菜。その時出会ったのが、コンビニのバイトの青年、ゆうじくん。
環菜にとって、ゆうじくんが“初恋”。
以来、ゆうじくんのアパートが環菜の避難所になる。
ゆうじくんは好青年だが、大学生と美少女小学生、何事も無かった…訳ではない。
そこまで深くは関係を持たなかったが、環菜はこの時の事を“初恋”と美化しただけ。
人は時に辛い記憶を消そうとする。ありもしない記憶を本物の記憶にして、すり替えようとする。
由紀は前者、環菜は後者。
やがて父が居所を突き止め連れ帰る。環菜にとって“初恋”は激しいトラウマに。
物語からフェードアウトしたと思ったゆうじくんも終盤の裁判で、意を決して。
あの時助けて上げられなかった罪の意識。
この言葉が、本当に響いた。
本作に登場する大人たちで、罪の意識と向き合っている者は果たしているのだろうか。
環菜の心を歪めた両親。
トラウマを与えたデッサン会の連中。
人の成長や人格育成は周りのサポートや幼少時に決まる。
環菜にはそれが無かった。
心の闇に閉じ籠り…。
自分を戒めるように、自分の腕を切る。
多くの威圧的な男たちの視線が注がれる就職もまともに出来ない。
再び、自分を罰するように腕を切る。
その足で、父を呼ぶ。
こんな自分になった父を責めたかったのか、それとも初めて少しでもいいから優しい言葉を掛けて欲しかったのか…。
それが、最悪な形に。
裁判は有罪に。環菜の境遇を配慮しつつも、計画的な殺意が有罪の決め手。
勿論、人一人の命が亡くなったのは痛ましい。
が、誰も彼女の心が無惨に引き裂かれた事に、心が痛まないのか…?
しかし、これまでのように完全な独りじゃない。
心を打ち明けられた相手が初めて出来た。言わば、これも“初恋”かも。
ほろ苦い過去の“初恋”の由紀と迦葉。
それに改めて対した事で見えたもの。今の大事なもの。
由紀は夫との出会いのきっかけになった。これも“初恋”。
我聞と迦葉の兄弟も。実は血の繋がりはない。
迦葉が我聞の話をする時は、ちょっと笑顔を見せる。
幼少時、笑わない子供だった迦葉。
笑わせてくれたのが、我聞。
これもある意味“初恋”…ヘンな意味ではなく、そんな気がしたラストシーンであった。
心の闇の表現力は圧巻
最初はサイコ?と思っていたら、
だんだんと心の闇が露わになってきて
最後法廷での涙で、ようやく解放されたように見えた
親にもひどい扱いされて
唯一居場所をくれたゆうじくんにも裏切られてしまって
更に追い打ちをかけたのでは‥
それでも「初恋」と綺麗にコーティングして
自分の中に拠り所を作ってたのですかね
切ない。
フェミニスト受けしそうな映画
・窪塚洋介がかっこいい
・北川景子の演技がかなり微妙
・恋バナの蛇足感がえぐい
・どのトラウマも弱い、そしてトラウマの描き方が雑
・判決が厳しすぎる
・あれで心神喪失が加味されないのはあまりに
・みんな物わかり良すぎ
・タイトルどうした?
・女は常に弱くて常に被害者、てきな
とりあえずそれっぽい要素入れて
考えさせられるシリアス風にしました!作品
いいキャスト揃えてるのに、
話が散らかってて、しかもどれも浅くて、
何を伝えたかったのかさっぱりわからなかった。
他人からすれば些細な事に思えてもトラウマにはなるし
それによる苦しみは人それぞれあるわけだけど、
それとの付き合い方や乗り越え方が描かれるでもなく
なんとなくふわっといい感じにみんな笑顔ちゃんちゃん。
「余裕で2桁超えるくらい経験あってもあるんだな、
こういうこと」
ここがほんと印象的で鳥肌すぎるセリフに凍った、
原作ままなのかな
痛がってるのに腰振り続けようとするとか
怖すぎる怖すぎる怖すぎるし
はじめてとか経験なくてかと思ったら
遊び人なのに下手なの?
なにそれさらに怖いじゃん…
あと30過ぎた2人の大学生役はさすがに無理あった
中村倫也がおじさんすぎて、ええ…ってなった
ベッドのシーンだけでも
肌加工するとかしたらよかったのにな…
キスシーンも特に必要なかった
いきなり豹変して言葉のナイフ出してきた
北川景子も情緒不安定かよで怖かった
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<あらすじ覚え書き>
中学卒業まで父親の絵画教室のデッサンモデルをさせられた
周りはほかのヌードモデルで裸の成人男性、教室の生徒は男性のみ。
教室後の打ち上げでは男性陣が体を触られるなどし、
両親にもうモデルはやりたくないと訴えたが聞き入れてもらえなかった。
擦り傷に絆創膏を貼ってくれた大学生のコンビニ店員が
夜になっても家に帰らず外にいることを心配して家に泊めてくれた。
性的なことをされた。
それでも、家に帰るより大学生の元にいることを選んだ。
その後父親が大学生の家に乗り込んで来て連れ帰られ、
大学生からも拒否されるようになる。
(後に大学生は、「可愛い子に頼られたらそういう気になるじゃないですか」、「父親が来ていつ訴えられるかもわからないなか僕だって不安だった」、と当時のことを語る)
リストカットをしてみた。
リストカットの傷に対し、
母親は気持ち悪いと言い、
父親は傷が治るまでデッサンモデルはしなくていいと言った。
就職面接に失敗してしまったと思った。
父親に叱られる、どうにかしなければ、と焦った。
感じた苦しさはデッサン会と同じだった。
知らない目に素っ裸のまま晒されてるのに
どこにも逃げ場のないような。
デッサン会では知らない男の裸がすぐそばにあって、
たくさんの目に見られ、
打ち上げでは酔って体を触られ抱きつかれ、
何をされるか分からないのに誰も助けてくれない、
それが怖かった、嫌だった。
そんななか、腕を切ることだけが、血を流すことだけが
苦しみから自分を救ってくれた。
そして腕を切れば、父はデッサン会を免除してくれた。
面接とデッサン会が重なった。
だから面接後に包丁を購入し腕を切り、
それを父に見せることで許してもらおうと思った。
父を呼び出して腕を見せたら、母に連絡すると言われた
母はこの傷を気持ち悪いと言う、だから母にこの傷は見せてはいけない、
その焦りから父ともみ合い、足を滑らせた父が倒れ掛かってきて、
手にしていた包丁が父に刺さってしまった
倒れた父の目が怖くて、どうしていいかわからず、
助けを呼ばずにその場を離れた
判決は、裁判員裁判で懲役8年
育った環境が良好とは言えないが、
包丁を購入し人気のない場所に呼び出し、
通報せずその場を離れたことなどに
殺害する意図があったと推認でき、
刑事責任は重大であり実刑は免れない、と。
母親は強迫性障害持ちでリスカ痕あり
本の出版のために事件被告である女子大生に
インタビューを申し込んだ精神科医は、
父親が海外で幼女を買春していたこと、それを母が許していること、
などなどにトラウマを抱えている。
弁護人は幼いころ母に捨てられ愛不足
弁護人と被告の担当精神科医は、
大学の同級生、一度は体の関係を持っている。
弁護人と精神科医の兄は夫婦、
弁護人は夫に精神科医との過去をずっと秘密にしているが
夫は出会ったときから弟と妻がそういう関係だったことは察していた。
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再見?
アマプラで気になったので見始めると、、
あれ?見たことある?デジャヴか、それとも予告を見ただけかな。
とにかく見ても、見続けても、ラストがどうなったかわからないので最後まで観ました。
今現在も親から子へのの性的なDVが沢山あると聞きます。身近な人からのハラスメント、小児性愛。
子供だから、どうやって逃げたら良いかわからない。
母親も、わかっていても止められない。
助けを求めたコンビニの店員も、若さからか、子供相手に手を出す。
でも最後は癒されて終わったので後味は良かった。
芳根京子さん、良かったです!大人になったなぁー。
しかし板尾さんの悪人役は板についてますね〜。ハマってました!
最後まで見ようか悩むレベル
中盤から北川景子のわざとらしいワナワナした演技が見てらんなくて ひどかった。顔に力入りすぎてて「頑張ってます」感がもう…。
芳根京子や窪塚洋介の演技はさすがだからこそ、この主演の粗が目立ち過ぎる…。
そもそもこれ、原作があるらしいけど 本当にこの設定なの?特に北川景子の父親の件は大人になってからもあんな延々と泣くほどの事かよとしか思えなかった。父親が海外出張で女の子を買うって、そんな珍しい話じゃないと思うけど。それをさも大げさに「私のトラウマだけど大事なことなの!」ってペラペラ言いふらす役に嫌悪感すらあった。
結論、見なきゃよかったー。
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