「1番怖かったのは…」ファーストラヴ e-pinさんの映画レビュー(感想・評価)
1番怖かったのは…
個人的には北川景子さんのスマホを落としただけなのにの演技が酷すぎて、本作も観るのを躊躇していました。
とはいえ、中村倫也さん目当てに重い腰を上げて行って参りました。
結論、北川景子さんの泣きの演技にやられました。
感情が昂ったときに顔の筋肉が震えるような演技を観たことがなく、本当に役に入り込んでいるのだと感じました。
中盤、スクリーンと同化して私も胸が苦しくなって、理由が分からない謎の涙が出ました…。
もちろん、芳根京子さんも素晴らしく、そして何か起こしてくれそうな雰囲気がムンムン漂う窪塚さんも存在感がとても良かった。
正直なところ、構成にはやや不満が残るところですが、少ししか出て来ない木村佳乃さん、そして何とワンシーンしか出て来ない高岡早紀さんの底知れぬ怖さを感じさせる演技がいい仕事をしていました。
セリフ以外の部分から、いろんなヤバさがビンビン伝わってきます。
ミステリーとして見れば、予想ができる人もいるでしょうし、結末もスッキリしないと感じる人もいるかもしれません。
中村倫也さん演じる迦葉の背負った悲しみについても、もっと掘り下げて欲しかったと感じます。まぁ、女性目線だから仕方ないのかな…。それだけに、説明不足の中でも表情や佇まいで深みを持たせた中村さんはさすがだと思いました。
一人の女性が仕事を通して自分と、自分を投影した女性を1つの未来へと導いていく物語としては満足できるものでした。
それにしても、1番怖かったのは高岡さんでした…。
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