「少女時代も演じきる北川景子は最強」ファーストラヴ bluewaveskyさんの映画レビュー(感想・評価)
少女時代も演じきる北川景子は最強
結構辛辣な作品と聞いていたので、大好きな堤幸彦監督の作品では東野圭吾原作の『人魚の眠る家』を思い浮かべた。キリキリする心理を描くのも定評のある堤監督なので期待をもって鑑賞。
国家資格である“公認心理師”の真壁由紀(北川景子)が、父親殺しの嫌疑をかけられた聖山環菜(芳根京子)を相談対象として取材するのだが由紀も自身に類似のある問題を抱えており、トラウマを抱えているカウンセラーが被疑者の相談ってどうなの?と思ったが、カウンセラーにはその上位レベルのカウンセラーが居るというし現実世界でもよくあるケースなのかも。実際、由紀は久々登場の窪塚洋介演じる夫の血の繋がりのない弟(ややこしや~)で弁護士の庵野迦葉(中村倫也)に指摘される通り(この迦葉の存在もポイントなのだが)、自身の過去に引っ張られ相談の体制に良くも悪くも影響が色濃くみられる展開に。
この映画を観て感じたのは主演の北川景子の全能振り。やはり堤監督は女優の特徴・魅力を引き出すのに他の追随を許さない。素朴に見える少女感の残る学生時代のリアルさに加え、クライマックスでの感情が最大限に揺れ動くシーンを見事に演じきり大いに魅了させられた。
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