「清々しくも考えさせられました」ファーストラヴ poteさんの映画レビュー(感想・評価)
清々しくも考えさせられました
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原作を読まずに鑑賞しました。
メインビジュアルや予告編から、もっとダークな結末を予想していたのですが、ラストには光が見え、なんだか清々しい気持ちに。
多くの方もレビューされているように、美しい映像や、芳根京子さんはじめとする俳優の方々の演技に引き込まれます。ハラハラというよりは、役者さん達の表情や言葉をじっくり味わえる作品でした。
と同時に、親や周りの大人が子どもに与える影響の大きさについて考えさせられました。幸い自身には劇中に出て来るようなエピソードはありませんが、確かに幼い頃、特に思春期においては、親との距離感や大人の異性の視線など、いま想像するよりも遥かに心に作用していたはず。
少女時代の環菜ちゃんを観ながら、我慢しなくて良いんだよ、と応援する一方で、声を上げても誰も助けてくれない・助けてくれたと思ったら…みたいな環境にいたら心を壊すしかないよね、という無力感も。そんな中、法廷で既に家庭のある「初恋の人」が証言台に立ったのは(償うには遅過ぎですが、そして自分のしたことは言わずじまいでしたが)よくぞ!と思いました。
作品の中で主に取り上げられたのは大人の男性対少女でしたが、性別や年齢、立場は様々に、こうした歪んだ関係性は、見えない・見ようとしていないだけで、現実のあちこちにあるのだろうな。自分がその当事者だったら?周りの一人だったら?
個人的にはサスペンスというより、社会派の印象が強く残りました。観て良かったです。
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