「目の光」ファーストラヴ コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
目の光
心が壊れた二人の女性の描き方が鬼気迫る(実は三人目がいるんだけど、それは映画を観てのお楽しみ)。
苦しみを抱えて澱んだ目の光が重い。
その二人(芳根京子、北川景子)に加えて、中村倫也、窪塚洋介……どれもすごい演技と、それを引き出す素晴らしい演出だった。
なにより、娘の精神を追い込むDV芸術家オヤジを演じた、板尾創路の異常者にしか見えない、これまた目の光が素晴らしい。
ライティングやカメラワークも秀逸なのだ。
現在のことと、過去の記憶とで光の具合、色調を変えているのも良かった。
タイトルになった「初恋」については、環菜被告(芳根)は重要な意味合いだったけれども、由紀(北川)の方はちと蛇足感が漂う。
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