「【”この国を戦争が出来る国にする・・”と総理は言った・・。平和ボケした日本人に警鐘を鳴らそうとした作品。果たして、鐘は鳴ったのであろうか・・。】」サイレント・トーキョー NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”この国を戦争が出来る国にする・・”と総理は言った・・。平和ボケした日本人に警鐘を鳴らそうとした作品。果たして、鐘は鳴ったのであろうか・・。】
ー8名の男女が、渋谷ハチ公前で起こった爆発事件と、何らかの形で結びついていく過程を”スリリング”に描いている・・。-
■感想(違和感含む)
・ヤマグチアイコ(石田ゆり子)が、事件に”巻き込まれた”背景が、夫(毎熊克哉:良い。)が国連平和維持軍として、地雷処理をしていた、”カンボジアと思われる国”で遭遇してしまった哀しき事件
(地雷を自ら踏んだ女の子にとっては、”UNと書かれたヘルメットを被っていても、戦争を起こした人々に思えたのだろう・・。)
により、PTSDになり、人が変わったように妻に、爆発物の扱い方を教えるシーン。
- 実際に、ある事なのかもしれないが・・。
海外で命懸けで、崇高な行為をしている人を、あのように描くのはなあ・・。
自死の理由も、
”全て、妻に教えたから、後は頼む・・” ってことなのか、
PTSDの影響で自死し、ヤマグチアイコが”愚かしき首相の言葉”を聞いて、夫と同じような人を出さないために、”動いた”ということなのか・・。
多分、後者であろうと勝手に推測し、鑑賞。-
・スナガ(中村倫也)とアサヒナ(佐藤浩市)の関係性の描き方の浅さ。
- 二人が親子だった・・、と言うのは分かる。が、特にアサヒナの行動の背景の描き方が浅い為、見ている側に、キチンと気持ちが伝わらない。(多分、アサヒナも海外での戦争の悲惨さを数々経験したため(で、PTSDになり)、スナガが幼い頃、人が変わってしまったとは類推できるが・・。ー
・アサヒナとヤマグチアイコとの接点は、国連平和維持軍関連なのだろうが、ここも曖昧である。
・そして、右傾化する日本の行政府に対し、”彼らが行った事”により被害を受けた人々の悲劇の大きさと、彼らが自ら負った代償とのバランス。
- あれでは、彼らは、”ただのテロリスト”ではないか・・。ー
<全体的に、作りが浅い作品。役者さん達は、皆、頑張っているのだが・・。
全く、もう!。 製作の人たち!。
重いが、現代にとっては大切なテーマを取り扱っているのだから、きちんと描いておくれよ!と思ってしまった作品。
そして、イロイロ書いてしまったが、少しでも、平穏な世界が来ることを今更ながら、願った作品でもある・・。私の中では鐘が”微かに”鳴った・・。>
コメントありがとうございました
> 彼らの動機をもう少し描いてほしかった
ですね。同感です。今回は、エンタテイメント部分である、渋谷駅爆破に重点を置きたかったことはわかりましたが、少し、はしょり過ぎた感じでした。